RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ
★★★★☆
主人公は富山地方鉄道の運転手。彼はあと1ヵ月で定年を迎えることになり、定年後に、久し振りに妻を誘って旅行に行こうと考えていた。ところが妻のほうは、夫の定年を待って看護士の仕事を始めようと、すでに病院の面接を受けていたのである。
このすれ違いが基になって、二人は別居することになり、意地の張り合いで離婚話へと飛躍してしまうのだった。夫役を演じたのは、どこととなく顔つきが宇津井健に似てきた三浦友和、妻役には知性と色気が同居する余貴美子という異色のコンビ。この二人がなかなかサマになって味がよかったね。
そして富山の美しい大自然と軽快な音楽でつむぎながら、ロー力ル線の魅力を十二分に引き出している。実に心が癒される映像ではないか。
主人公の場合は、好きで鉄道員になったわけではなく、本当はカメラマンになりたかったようだ・・・。そう昔は、ほとんどの人達が、生活のために夢を捨て、現実的な職業に就いたものである。そして例え好きでもない職業でも、ひとたび就職すれば一生懸命努力して、職人に成長していったのだ。それだからこそ、日本経済も急成長を成し得たのだろう。
このことは私自身にも言えることで、マンガ家や小説家の夢を捨て、堅実な経理マンの道を歩み続けた。やはり好き嫌いは別にして、ひとたび仕事に就けば、死にもの狂いで頑張ったのも、本作の主人公と同じである。
だから本作を観ているうちに、主人公と自分が重なって、かなりマジに感情移入してしまった。だからあらゆるシーンで、熱い涙が止まらなかったのである。
人によっては、脚本がべタなことや、仁科亜希子の中途半端な役割、余貴美子が崖をよじ登るという過剰演出等を、批判の材料とするかもしれない。だが主人公と共鳴してしまったおじさんにとっては、そんな些細なことはどうでも良いのだ。とにかく「良い映画だった」と単純に繰り返すばかりである。
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