エリザベス
★★★★
エリザベス1世はヘンリー8世とその2番目の妃となったアン=ブーリンとの間に生まれましたが、母は男子を生まなかったという理由で、夫の不興をかい処刑されています。その後エリザベス1世自体も異母姉のメアリ1世によって、謀反を疑われロンドン塔に何度か幽閉されているようです。ところがメアリ1世の早逝により25歳で王座に付くと、宗教を始め様々な改革を行い当時の大国スペインをも打ち破り、スコットランドも統合してしまったのです。
当時弱小国だったイングランドを今日の大英帝国にまで巨大化した礎を作ったのも彼女の功績であります。大衆の心をとらえる非凡な才能をもち、自分の威光を神がかりにまで高めて、全国民の服従を勝ち取ろうとしたと同時に、彼等とのあいだに親密感や一体感をも築こうとしたのが彼女の凄いところです。また諸国の王族などから数々の結婚を申し込まれましたが、政策的な結婚を嫌う彼女は一生結婚をせず「ヴァージン・クイーン」といわれたそうです。
日本の歴史でいえば徳川家康とか、豊臣秀吉のような存在なので、英国においては彼女の生い立ちをこと細かく説明しなくとも、誰でも知っているのでしょう。従ってこの映画においてもそういった歴史的な背景についての細かい説明は省略されていますが、それは当然のことであり批判の対象にするべきではありません。
映画ではケイト・ブランシェットがエリザベス1世を演じていますが、ぴったりとはまりきった知的な風貌とその佇まいに、女王の役をさせたらこの人の右に出る人はいないのではないかと思い込んでしまいそうです。
またその華麗な衣装の数々を自然に着こなし、一介の姫から女王になるに従い、少しずつ威厳をましてゆく変わり様の演技は見事なものでした。この映画は「大英帝国の映画」であるとともに「ケイト・ブランシェットの映画」でもあるような気がしたのは僕だけではないはずです。
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