譜めくりの女
金髪で色白でスタイルの良いメラニーだが、どこか翳があって何を考えているのか全く分からない。その翳りの原因は、彼女がピアニストを目指していた少女時代に遡ることになる。
彼女は小さな町の精肉店の娘で、10歳の頃に音楽学校の入試を受験。そしてピアノの実技試験中、審査員だった人気ピアニスト・アリアーヌの無神経な態度に動揺してミスを犯し、ピアニストの夢を絶たれてしまったのだった。
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それから10数年後に、自分の夢を砕いたアリアーヌと再会するのだが、もちろんアリアーヌのほうは昔のことなど何も覚えていない。そしていつの間にかアリアーヌのピアノの譜めくりになったメラニーは、誰にも気付かれないよう、ジワジワと復讐の刃を研いでゆく。
アリアーヌには『地上5センチの恋心』のカトリーヌ・フロが扮しているが、彼女の年齢と小学生の息子との年齢にはギャップがあったな。それに今回の役柄もあるが、『地上5センチの恋心』のときの愛らしさは全くなかった。
一方メラニー役のデボラ・フランソワは、ダルデンヌ兄弟監督の『ある子供』で、鮮烈な映画デビューを果たした。そして同作品は、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞している。彼女は主人公の子供を出産する少女を演じ、セザール賞有望若手女優賞にノミネートされたという。将来有望な女優の一人である。
本作は復讐劇ではあるが、一滴の血も流さず、いやらしいほど淡々と心の中を蝕んでゆく心理劇である。サイコスリラーの名作『ゆりかごを揺らす手』とも、どことなく雰囲気が似ているが、それほど血生臭くないのでご安心を。それにしても、メラニーの少女時代の悔し涙が一番印象的だったね。
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コメント
きゅーさんはじめまして。
コメントありがとう。是非一度DVDを観てください。
投稿: ケント | 2011年11月 7日 (月) 19時08分
興味深い作品の紹介ありがとうございます。
観てみます!
投稿: きゅー | 2011年11月 7日 (月) 14時24分