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2011年7月23日 (土)

小川の辺

★★★☆

 最近の本格時代劇といえば、ハンで押したように藤沢周平の短編小説が原作である。そして舞台は山形で、美しい日本の自然と人情が絡む話が多い。本作もまさにその通りの展開で、そうした意味では観客の期待を裏切らなかったことになる。

Ogawa

  藩命によりやむを得ず、脱藩した妹の夫を追う戊井朔之助。妹の田鶴は小さい頃から気が強く、いつも兄と張り合い、剣においてもかなりの使い手である。朔之助は幼い頃から兄弟同様に育った若党の新蔵を連れて、脱藩した佐久間森衛と田鶴が潜む行徳へと向かう。
 討っ手ではあるが、旅は淡々と進んでゆく、途中で町人やいろいろな旅人とすれ違うのだが、そこには人情話などのかけらは全くなく、それらは雄大な自然と同様に、ひとつの景色に過ぎない。人情が絡んでくるのは、旅の途中で回想する過去のシーンのほうである。
 この映画で男優は皆好演しているのだが、珍しく女優と子役の演技が引き締まらないのだ。ことに田鶴役の菊地凛子の演技とたたずまいは、全然観客の心に響かない。気が強いという部分を除けば、全くのミスキャストではないだろうか。
 逆に朔之助を演じた東山紀之は、これでもかと言わんばかりにカッコ良い。聡明でもの静かで冷静なうえ心優しく、剣の腕は藩内で一、二を争う達人だ。まさに東山のために創られた映画といった感がある。
 大自然の映像が美しく、セットも丁寧に創られており、流れるような音楽も美しいし、リアルな殺陣も迫力満点だ。そして主役も素晴らしい。まさに文句のつけようのない映画だったのだが、菊地凛子が全てをブチ壊してしまったようである。実にもったいない作品であった。

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コメント

菊池さんねぇ…。ちょっと余りにも似合わないというか…。演技自体は悪いとは思わないのですが、時代劇ってやっぱり見た目は大切な要素だと思うんですよね。
東山さんも最初時代劇をやり始めた若い頃は、なんだか素っ頓狂なイメージでしたが、菊池さんもこれから年齢を重ねるに連れて馴染んでいくんでしょうか。

投稿: KLY | 2011年7月24日 (日) 00時26分

どうもです!
エキストラさんたちが、やたら出張ってましたが、市長やら県知事やらだったので、お目こぼしください。
菊池さん、いろんなとこで結構な言われようですが、彼女何やっても言われるような気がして。。最初が鮮烈だったので、その後がなかなか難しいのかなと思います。
東の殺陣はお見事でしたね。ほれぼれしますわ。

投稿: sakurai | 2011年7月24日 (日) 08時16分

KLYさんこんにちは

菊池さんは、顔付きからして時代劇には向きませんな。東山はなんとなく東千代の介という感じですね。彼の風貌は佇まいはまさに時代劇ぴったしです。時代劇俳優が少ない今こそ時代劇に特化すべきですな。

投稿: ケント | 2011年7月25日 (月) 09時37分

sakuraiさんこんにちは

 そういえば sakuraiさんは山形でしたよね。市長や県知事がエキストラしていたのですか?それじゃ地元ではかなり話題になったでしょうね。
 菊池凛子がピッタシカンカンだったのはバベルの役柄だけですね。これからも難しいと思います。

投稿: ケント | 2011年7月25日 (月) 09時45分

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