英国王のスピーチ
★★★★
11日に池袋でこの映画を観ていたときに、東北・関東大震災が起こった。それでこの映画は約半分しか観ていないのだ。それ以来3週間の間は、余震が怖くて映画館に行くことが出来なかった。
だが本日意を決して、再度この映画を観直すことにしたのである。しかし池袋の映画館に行く勇気はなく、渋谷のヒューマントラストシネマで観ることにした。まあどちらの映画館もビルの最上階ということで、危険度は全く変わらないのだが、おそらく「心」の問題なのであろう。
前回観たときは、薄靄の漂う公園の中で、主人公がスピーチ矯正師のライオネルとケンカ別れしてしまうシーンで大地震が起こった。トラウマになっていたのか、そのシーンが登場すると胸がドキドキと波打ってくるではないか。だが今回は地震は起こらず、ハラハラしながらもなんとか無事最後まで観ることが出来た。感謝、感謝の雨あられ。
この作品は英国王ジョージ6世の実話であるという。 本来なら次男で吃音症の彼は、英国王にはなれなかったはずである。幸か不幸か長男は女たらしで、三男はてんかん症で早死していたため、彼にお鉢が回ってきたという訳である。
チャールズ皇太子の自由奔放な行動により、現在の英国王室はかなり質が落ちてしまったが、当時の王室は日本同様かなり厳しい格式に染められていたようだ。ジョージ6世は現エリザベス女王(2世)の父で、幼い頃から吃音症に悩まされていた。その原因の一端は、生来の左利きやX脚を無理やり矯正され虐待されたことにあったらしい。
当時はソビエトやナチスなどの脅威から国を守る必要があり、戦争に突入せざるを得なかった。そのため国民の心を一つにする必要性があり、国王のスピーチはかなり重要だったのである。
本作は吃音症によりスピーチの出来なかったジョージ6世が、ライオネルと一緒に努力と辛抱を重ねながら病気を克服し、見事にスピーチを行えるようになるまでの過程を描いている。そして観客たちは、その治療中にかい間見る、皇族の不自由と孤独感に涙を落さずにいられない。
ことに主役のジョージ6世を演じたコリン・ファースの熱演は素晴らしかった。さすがアカデミー作品賞、主演男優賞は伊達じゃないね。
最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓
人気blogランキングへ
↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村
| 固定リンク | 0
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 英国王のスピーチ:
» 『英国王のスピーチ』(2010)/イギリス・オース... [NiceOne!!]
原題:THEKING'SSPEECH監督:トム・フーパー出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター、ガイ・ピアース、ティモシー・スポール試写会場: よみうりホー... [続きを読む]
受信: 2011年4月 2日 (土) 15時06分
» 英国王のスピーチ [象のロケット]
第二次世界大戦前のイギリス。 ジョージ5世の二男ヨーク公(現在のエリザベス女王の父)は、吃音(きつおん:どもり)のために、無口で内向的な性格だった。 何人もの言語聴覚士の治療を受けるが一向に改善せず、式典のスピーチでいつも落ち込む夫を見かねた妻のエリザベスは、スピーチ矯正の専門家ライオネルの元を訪ねるのだが…。 実話から生まれたジョージ6世スピーチ秘話。... [続きを読む]
受信: 2011年4月 2日 (土) 22時18分
» No.243 英国王のスピーチ [気ままな映画生活]
【ストーリー】
現イギリス女王エリザベス2世の父ジョージ6世の伝記をコリン・ファース主演で映画化した歴史ドラマ。きつ音障害を抱えた内気なジョージ6世(ファース)が、言語療法 ... [続きを読む]
受信: 2011年4月 3日 (日) 14時19分
» 映画『英国王のスピーチ』を観て~アカデミ... [KINTYRE’SDIARY]
11-18.英国王のスピーチ■原題:TheKing'sSpeech■製作年・国:2010年、イギリス・オーストラリア■上映時間:118分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:3月3日、TOHOシネマズ・シャンテ(... [続きを読む]
受信: 2011年4月 3日 (日) 17時49分
» 英国王のスピーチ [だらだら無気力ブログ]
「ブリジット・ジョーンズの日記」「シングルマン」のコリン・ファースが、 エリザベス女王の父にして国民から慕われたイギリス国王ジョージ6世を 演じて絶賛された感動の伝記ドラマ。 吃音症に悩みながらも妻エリザベスの愛とスピーチ・セラピストのサポート で歴史的…... [続きを読む]
受信: 2011年4月 3日 (日) 23時55分
» 英国王のスピーチ / The Kings Speach [我想一個人映画美的女人blog]
ランキングクリックしてnbsp;ねlarr;please click
nbsp;
先日の第83回アカデミー賞で作品賞受賞の話題作は実話が基のストーリー。
[続きを読む]
受信: 2011年4月 5日 (火) 17時39分
» 英国王のスピーチ [心のままに映画の風景]
幼い頃から吃音で内気な性格のジョージ6世(コリン・ファース)は、人前に出ることを極端に恐れ、自分を否定し続ける人生を送っていた。
ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ...... [続きを読む]
受信: 2011年4月 8日 (金) 18時10分
» 英国王のスピーチ [心のままに映画の風景]
幼い頃から吃音で内気な性格のジョージ6世(コリン・ファース)は、人前に出ることを極端に恐れ、自分を否定し続ける人生を送っていた。
ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ...... [続きを読む]
受信: 2011年4月10日 (日) 18時32分
» てんかん てんかん薬治療と様々な対応策 [てんかん てんかん薬治療と様々な対応策]
てんかんの解説しています。 [続きを読む]
受信: 2011年4月10日 (日) 21時07分
» 「英国王のスピーチ」感想 [新・狂人ブログ~暁は燃えているか!~]
内向的で吃音症のヨーク公アルバート王子(後のイギリス王ジョージ6世)が、言語聴覚士と家族の支えでコンプレックスを克服し、国民から敬愛される存在へと成長していく姿を、史実を基に映画化。
実在した一国の国王を、一人の人間として内側から掘り下げる。アカデ... [続きを読む]
受信: 2011年4月22日 (金) 22時32分
» 英国王のスピーチ [パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ]
現イギリス女王エリザベス2世の父にして、この度婚約発表をして世界中の話題をさらっているウィリアム王子の曽祖父に当たるジョージ6世が主人公の歴史ドラマ。吃音症を抱えた内気 ... [続きを読む]
受信: 2011年4月26日 (火) 19時56分
» 英国王のスピーチ [C'est joli〜ここちいい毎日を〜]
英国王のスピーチ'10:イギリス+オーストラリア◆監督: トム・フーパー「第一容疑者 姿なき犯人」(TV) ◆出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター ... [続きを読む]
受信: 2011年5月 2日 (月) 16時36分
» 英国王のスピーチ [映画、言いたい放題!]
この映画、アカデミー賞を取ったということもあって
是非観たい映画でした。
折しも観に行った日は、ロイヤル・ウェディングの日でした。
そのせいか、公開から随分経っていましたが
その割にはお客が多かったです。
隣のお客さんは、始まる前にロイヤル・ウェディングの話を... [続きを読む]
受信: 2011年5月 5日 (木) 18時00分
» 『英国王のスピーチ』 歯を食いしばっているすべての人へ [映画のブログ]
人は誰しも苦手なことがある。
職業に就くのも、必ずしも好きだから、得意だからやるわけではない。
たとえ好きなこと、得意なことを職業にしている人だって、その職業で直面するすべてのことを難なく...... [続きを読む]
受信: 2011年5月 5日 (木) 19時32分
» 映画:英国王のスピーチ [よしなしごと]
言わずと知れた、アカデミー賞4部門受賞、英国アカデミー賞7部門受賞などなど多くの賞にノミネート・受賞に輝いた英国王のスピーチを見てきました。 [続きを読む]
受信: 2011年5月14日 (土) 01時16分
» 英国王のスピーチ [いやいやえん]
わーい、コリン・ファースさん(好き)。吃音のため話すことが苦手な国王が、国民の心を掴むためにスピーチに挑むというこの作品、実際の話なんだそうですね。軽快な言い合いやユーモラスな場面で、開戦前という時代ながら暗さをなくしているのがいいですね。
生真面目で苦悩するヨーク公を演じるコリン・ファースさんに身悶えた。妻エリザベス役にヘレナ・ボナム=カーターさんですが、療法士ライオネルを見つけてきたのは彼女だったんですね。彼女は相変わらず演技が上手い。
変わった矯正術を使用する彼を最初は胡散臭い目で... [続きを読む]
受信: 2011年9月11日 (日) 06時55分
» 『英国王のスピーチ』 [cinema-days 映画な日々]
英国王のスピーチ
英国王ジョージ6世の就任には
吃音症克服と言う秘話があった...
【個人評価:★★★ (3.0P)】 (自宅鑑賞)
原題:The King's Speech [続きを読む]
受信: 2012年3月 3日 (土) 22時46分
» 別館の予備(英国王のスピーチ 感想224作目) [スポーツ瓦版]
6月7日 英国王のスピーチト
アメブロが5月15日よりTB廃止する事が発表されましたので
5月15日以降に更新した記事では当ブログでTBを受付ます
当ブログにTB入らな ... [続きを読む]
受信: 2012年6月 7日 (木) 13時44分
コメント
あきさんこんにちは
小松左京の日本沈没は僕も大昔に観ましたが、丹波哲郎が首相役だったことは忘れていました。日本の首相も、菅さんのようなサラリーマン首相ではなく、迫力があってきっちり責任を取れる人でないとダメですね。
是非早く元気になってどんどん映画を観ましょうね。
投稿: ケント | 2011年4月 5日 (火) 10時18分
ケントさんお返事ありがとうございます。
日本沈没、ほんとに頭をよぎりました。
『なんか、最近火山噴火してて、この大地震・・・
状況が似てる・・・(汗)』
で、震災の次の日に昭和の『日本沈没』DVD引っ張り出して見ました、実は映画として私はこの映画、好きなんです。
(子供の頃エスパイと二本立てで上映されていたのを見に行ったなと、遠い昔を思い出してみたり・・・)
自分の国が『在る』事が、当たり前ではない、幸せな事なんだと、この映画で教えられた記憶があります。
総理役の丹波さんの、一言一言がとても重い。
あ~、やっぱり映画が好きだ!と再確認しました。
私も頑張って又映画館に出向きます!
これからの日本を支えるためにも、自分も気力を取り戻さなければ!
投稿: あき | 2011年4月 3日 (日) 23時10分
あきさんコメントありがとう
あきさんも、私同様映画館で怖い思いをしたのですね。それも同じこの映画とは・・・
当初は何処が震源地か分からなかったので、てっきり関東大震災か東海大地震かと思いました。とにかくあの長~い揺れは嫌でしたね。私はいまだに地震酔いで、どこにいても揺れを感じています。
お互い早く立ち直れるといいですね。
投稿: ケント | 2011年4月 3日 (日) 21時13分
作品をきちんと最後まで観られたんですね、良かったですね。
私も、あの震災の時に新高島の109シネマズで『英国王のスピーチ』を観ていました。
喧嘩してしまったライオネルに、奥様がさりげなく助言していて、「あぁ、いい奥さんだなぁ、私も見習わなければ」と思っていたところにあの地震。
このままここで生き埋めになったらマズイ、と思って、早足で外に出ました。
ものすごい揺れでしたね、収まるどころかドンドン大きくなって、「今日がその日だったのか!」(どの日?)と思いました、怖かった。
非常階段がとても長く感じました。
一緒に階段降りていた、見知らぬおじ様が「いよいよ来たか!」と言っていたので、「そうじゃないといいんですけれどね」と、会話ができる余裕だけはありました(笑)
会話する事で、まだ生きているという実感が欲しかったのかも。
家まで4時間半かけて徒歩で帰りました。
あれ以来、大好きな映画に足を運ぶのが怖かったのですが、息子の付き添いと称して
4月1日に映画館に足を向けました。
私のリハビリは始まったばかりです、早く単身で気軽に映画館に出向きたい・・・
投稿: あき | 2011年4月 3日 (日) 14時32分
龍女さんへ
本当に横揺れの時間が長かったですよね。いつまでも揺れが収まらなかったので、いよいよ日本沈没かと思いましたから・・・
あれから原発問題も解決せず、あっという間の三週間でしたね。私もかなり疲れています。
投稿: ケント | 2011年4月 2日 (土) 14時26分
観られてよかったですね。
私は震災の2週間余り前に観ました。
あの瞬間は自宅にいて、横揺れが長かったです。
3週間になりますが、色々ありすぎて疲れてしまいました。
映画を見たのがもっと昔のような気がします。
投稿: 龍女 | 2011年4月 2日 (土) 14時14分