« シンドラーのリスト | トップページ | シティー・オブ・ゴッド »

2011年3月26日 (土)

小さな中国のお針子

★★★★

 四川省が舞台であり、監督もキャストも中国人なので、てっきり中国映画だと思っていましたが、実はフランス映画でした。この作品は中国の文化大革明を背景に、四川省の山奥に住む美しい少女と2人の青年とのラブロマンスであります。主人公の青年2人は風貌も、考え方も山奥に住む人々とは全く異質で、まるで現代からタイムスリップしてきたような違和感がありました。

小さな中国のお針子 [DVD] DVD 小さな中国のお針子 [DVD]

販売元:パンド
発売日:2003/11/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 この2人の青年が山奥にやってきたのは、当時の中国の歴史を知らないと、なかなか理解出来ませんが、知識人や資産家などの反革命分子の子供を『再教育』するためのシステムだったようです。またこの作品の原題である『バルザックと小さな中国のお針子』というタイトルから考えると、文学が人生に与えるうる影饗力の凄まじさを描きたかったのかもしれません。そこには原作者であり監督である「ダイ・シージェ」の西洋文学への熱い思い入れが感じられました。
 個性豊かな村人、可愛いお針子、現代的でハンサムな2人の主人公とキャストも素晴しいし、山々に囲まれた四川省の美しい風景の中で奏でられるバイオリンの音色にもうっとりさせられました。ただお針子がバルザックの影響を受けて、1人立ちしてゆくまでの心の葛藤が全く描かれていないので、どうしてもあの別れのシーンは納得がいきませんでした。中国の当局によりカットされたのかもしれませんが非常に残念でたまりません。本来はあそこで感動の涙を流したかった人が大勢いたのではないでしょうか。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

| |

« シンドラーのリスト | トップページ | シティー・オブ・ゴッド »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小さな中国のお針子:

» 【映画】小さな中国のお針子 [しづのをだまき]
[続きを読む]

受信: 2011年3月30日 (水) 14時27分

« シンドラーのリスト | トップページ | シティー・オブ・ゴッド »