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2010年11月21日 (日)

運命のボタン

★★★

 ある日、小学生の息子と三人で暮らす中流家庭の玄関先に、みすぼらしい包みを置いて車で走り去る男の姿があった。そしてその包の中には、ボタンの付いた正方形の箱と手紙が入っていたのである。
 手紙の内容は、明日その箱の使用方法を説明に来る。というものであり、翌日男は時間通りやってきた。

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 男の話では、箱のボタンを押せば100万ドル貰えるが、あなたの知らない人が一人死ぬという。しかもこのことは夫婦以外の誰にも明かしてはならず、24時間後に箱を回収しにくるというのだ。
 夫婦は散々悩んだ末に、ついに妻が欲望にかられてボタンを押してしまうのである。そしてそれが悪夢への幕開けとなってしまうのだった。
 一体誰が何のために、こんなことをするのか。その大金はどこで調達しているのか。またどうしてこちらの行動が全て筒抜けになってしまうのか。謎が謎を呼ぶミステリアスな展開に、ワクワクして映像にかじりついていた。
 ところが中盤の図書館のシーンあたりから、急に雲行きが怪しくなり、スリラーが一遍して陳腐なSFに成り下がってしまったのである。この落差は大きい。しかもそれから先は、一直線で走り続けるだけであった。
 この『運命の箱』の首謀者は、宇宙人か神のどちらかであろう。このあたりのくだりは、ニコラス・ケイジの『ノ・ウィング』と実によく似ている。
 だが時代背景が1970年で、当時人類初の火星着陸が成功。またNASAなどが登場するところを見ると、犯人は神よりも宇宙人と考えたほうが筋が通る。ところが宇宙人が仕組んだにしては、余りにも地球人的な倫理観を振り回し過ぎる。少し観客をバカにしていないだろうか。これではファンタジーにもならない。まるで少年向けのマンガじゃないの。
 もしあなたならボタンを押すかどうか?、と聞かれたら僕は絶対に押さないと答えたい。大体不信な小荷物の荷ほどきはしないし、翌日になって気味の悪い男がやってきても、家の中に入れるはずがない。
 そもそもこの夫婦は、見知らぬ荷物を不用意に、荷ほどきしてしまった時点で、悪夢の世界に一歩踏み込んでしまったのだろう。そして顔の欠けた気色悪い男を家の中に入れたことで、さらにその奥に踏み込んでしまったのである。
 従ってこの作品は、ボタンを押すか否かが問題ではなく、見知らぬ荷物を開いたり、見知らぬ人間を家に入れるなという、イソップ的な教訓なのだと考えたほうがよいだろう。(苦笑)

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コメント

言われて見たらその通り。とりあえず誰からかも解らないもの開けて、よーワカラナイメッセージに悩んだあげく、気味悪い人を家にいれるって、そこまでするなら迷わず押しなさいと。(苦笑)実も知らぬ誰かがって言うわりに、えらいこと世界が狭かったですねぇ。^^;

投稿: KLY | 2010年11月21日 (日) 22時06分

KLYさんこんにちは
ほんとに世界が狭かったですね。
この映画は、本来ならミステリーゾーンなどのTVシリーズで30分位の短編で描かれるべき作品ではないでしょうかね。

投稿: ケント | 2010年11月27日 (土) 19時08分

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