« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »

2010年9月の記事

2010年9月28日 (火)

狼の死刑宣告

★★★

 あのホラー映画『ソウ』のジェームズ・ワン監督が、狼よさらば』の原作者ブライアン・ガーフィールドの同名小説を映画化したバイオレンス・アクションである。ストーリーの流れは、幸福な四人家族に、ある日突然降り注ぐ不幸の嵐。眼前でチンピラ集団に長男を殺害され、復讐の鬼と化してゆく父親の姿を描いてゆく。

狼の死刑宣告 [DVD] DVD 狼の死刑宣告 [DVD]

販売元:Happinet(SB)(D)
発売日:2010/03/19
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 1974年に製作された『狼よさらば』と全く同じパターンであるが、なにかが違っている。それは本作で父親を演じたケヴィン・べーコンと、『狼よさらば』のチャールズ・ブロンソンとの違いにほかならない。
 ケヴィン・べーコンの場合は、前半のアットホームなパパの雰囲気は似合っているが、後半での復讐の鬼にはなり切れなかった。逆にチャールズ・ブロンソンは、アットホームなパパの役割よりも、哀愁の漂う強烈な復讐鬼の姿がよく似合う。
 結局のところ、普通のサラリーマンが、家庭を崩壊されて、復讐にいたるまでの葛藤をターゲットにするか、復讐鬼に変貌後のアクションをターゲットにするかということであろう。だったら本作での復讐劇は、大勢のチンピラをたった一人で倒してゆくというスタイルではなく、もっと現実的な手法にこだわったほうが良かった。
 また本当に家族が大切ならば、復讐なんかすべきではない。暴力は暴力を生むだけであり、復讐も復讐を繰り返すだけだからである。実はこの映画の主眼はそこにあったのかもしれない。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (2)

2010年9月26日 (日)

東京島

★★☆

 桐野夏生の原作は読んでいないのだが、何となく違うという直感があった。無人島で女1人に男が23人と言えば、想像するのはドロドロとした性欲と食欲をめぐる争いであろう。
 ところが映画のほうは、かなりあっさりし過ぎていて、期待外れというかピントがズレているというのか、なにか話の中にのめり込めないのだ。まず無人島にたった1人しかいない女・清子をめぐる男たちの抗争が全くない。ストーリーが始まったときには、すでに二番目の旦那を得、女王様気取りで島の中を闊歩しているのである。

Tokyojima
 本来はそこに至るまでの男達の葛藤と闘争が見ものなのだが、そこをスキップしてしまうのだからずるいよね。そして女の武器を利用して、男から男へと乗り継ぐ清子のセックスシーンはゼロ。なんだかはぐらかされたようで不快になる。
 そして清子役の木村多江が美し過ぎて、ワタナべにババアと呼ばれる40代のおばさんにはとても見えない。これもどこか辻つまが合わず不合理さを感じるのである。
 それだけならまだ何とか我慢できたのであるが、無人島という割には、フリーターの若者、中国人、アジア系の若い女の子が次々と漂流して来るのだ。そして時々、有害物質の詰まったドラム缶を捨てるため、真夜中に謎の船舶まで訪れるのである。

 何かおかしい。なんで絶対に助けが来ない無人島なのだ!。そして本土に帰った者は、どうして助けを呼ばないのか。赤ん坊を残しているのだから絶対あり得ない。ファンタジーといってしまえばそれまでだが、やはり何かすっきりしないのだ。
 結局サバイバル感もなければ、ドロドロした葛藤や生々しい戦いもなく、エロもグロも全くないという中途半端な映画で終ってしまったね。かなり期待していた作品だけに、実に残念な結果である。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (4) | トラックバック (8)

2010年9月21日 (火)

悪人

★★★★

 吉田修一の原作は未読だが、なんとなく松本清張を思わせるストーリー展開であった。ヒロイン馬込光代を演じた深津絵里は、本作でモントリオール世界映画祭の最優秀女優賞を受賞したという。確かになにか寂しげで頼りなさそうだが、実はかなり芯の強いハイミスを見事に演じ切っていた。

Akunin
 1億中流階級の現代日本では、こうした憂いのある薄幸な女性を演じられる女優は少ない。そういう意味では、木村多江と並んで、実に貴重な存在である。
 深津絵里の評判ばかりが先行しているが、主役の妻夫木聡もかつてない役柄を見事に演じ切っていたと思う。これから更なる成長を期待したいね。
 さてタイトルの『悪人』とは、主役の殺人者・清水祐一のことを言うのだろうか。むろんどんな理由があるにせよ、人殺しは良くないし、悪人と呼ばれても言い訳はできない。

 だがこの作品の中では、法的には裁かれない悪人が大勢出てくるのだ。まず心情的には、殺された石橋佳乃と一緒にドライブした増尾圭吾が一番嫌な野郎だ。だが男の良し悪しも理解出来ず、自己中心的で尻軽な佳乃自身もある意味悪人ではないか。

 そして年寄りを集めて、弱みに付け込んで騙す悪徳業者。さらにはハイエナのように群がるマスコミ達。

 またうがった見方をすれば、大勢の人に迷惑がかかると知りながら、自分の寂しさを紛らわせたい欲求だけで、自首しようとした祐一を逃避行に誘った光代も悪人であろう。

 これら大量の悪人たちの中では、犯人の祐一が一番善人に映ったのは決して私だけではないはずである。また悪人と善人は紙一重で、ちょっとしたはずみで善人も悪人に変身してしまう。柄本明が演ずるところの石橋佳男が、もし復讐心だけでスパナを振り下ろしていたら、彼もまた悪人に成り下がっていたのだ。彼が思い止まったのは、大切な人がいるからだったのである。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (1) | トラックバック (18)

2010年9月19日 (日)

ATOM

★★★☆

 あの鉄腕アトムを、ハリウッドでCGアニメ化した作品。声の出演は天馬博士にニコラス・ケイジ、お茶の水博士にビル・ナイ、その他にもサミュエル・L・ジャクソン、クリステン・べルなど豪華なキャストが名を連ねる。

ATOM スタンダード・エディション [DVD] DVD ATOM スタンダード・エディション [DVD]

販売元:角川映画
発売日:2010/04/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 やはり『ゴジラ』と同じく、ハリウッドスタイルの鉄腕アトムであり、手塚治虫フリークからみると違和感を感じるかもしれない。どちらかというとディズニーアニメに近い感があった。それでもアトムが持つ優しさと人類愛は失っておらず、個人的にはこれはこれで良いのではないかと思う。
 エンディングクレジットで、TVアニメ時代のテーマソングが流れたらしいが、残念ながら聞き逃してしまった。それを聞いていたら、きっと涙が止まらなかったに違いないね。(笑)

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (4)

2010年9月17日 (金)

ヤギと男と男と壁と

★★

 余りにも退屈で睡魔が何度も襲いかかってくる。目を閉じると字幕が読めないので、必死で目を大きく開いてふんばるのだが、いつの間にか、ウトウトとして爆睡しそうになってしまう。これではいかんと、再びふんばるのだが、またいつの問にか眠りの中に引き込まれる。といった悪循環が続くものだから、ストーリーがますます判らなくなるのだ。

Yagi_otoko

 軍隊に対する批判と皮肉をコミ力ルに描いていることくらいは理解出来るのだが、笑いのセンスが日本人の波長に合わない。だからちっとも笑えないのである。
 主な出演者に、ジョージ・クルーニー、ユアン・マグレガー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシーと主役級がズラリと顔を並ベれば、誰だって期待したくなる。だがジョージ・クルーニーはおバカに徹し切れなかったし、ストーリー展開もほとんど良く判らない。
 唯一ジェフ・ブリッジス演じるところのビルだけは、なかなか良い味を出していた。またべトナム戦争で、兵士達がわざと敵に当たらないように銃を撃つシーンは面白い。誰だって人殺しなんかしたくはないので、現実にはこんなこともあるのかもしれないと感じさせてくれたよな。
 上映時間が94分と、最近の映画にしては短かい部類に該当するはずだが、なんと長く感じる映画なのだろうか。それだけ退屈極まりない映画だったのであろう。いずれにせよ、悪いけど、もうこれ以上書くのも辛いので、ここらでやめにしておく。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (13)

2010年9月15日 (水)

ちょんまげぷりん

★★★★

 原作は荒木源の『ふしぎの国の安兵衛』であり、『ちょんまげぷりん』は映画用のタイトルである。タイムトラべルファンなので、だいぶ前に原作は読んでいるが、原作同様映画のほうもかなり出来が良かったと思う。
 昔これと良く似た映画で、原田康子の原作で、原田知世と時任三郎主演の『満月』という映画があったが、本作のほうがずっと面白かった。

Chonmage
 江戸時代からタイムスリップしてきた武士・木島安兵衛を、ひょんなことから居候させてしまったひろ子と友也の母子。安兵衛はそのお札に家事を引受ける。そこでたまたま作ったプリンやケーキが大好評となる。
 安兵衛役はジャニーズ系の錦戸亮であるが、江戸と東京のギャップにあたふたとする武士の雰囲気が良かった。またともさかりえが演じた、バツイチで子持ちのキャリアウーマンひろ子がとてもチャーミングで魅力的である。さらにこの二人の仲を取り持つ友也役の子役が実に巧いのだ。
  さらにこの映画は単なるファンタジーでは終らない。コメディータッチでありながらも、父親を知らない子供の淋しさや、夫婦間の役割、強い父親の不在など、現代社会が抱える家族問題にメスを入れている。だから涙が落ちてきて止まらなくなるのだ。そしてラストの実に見事な締めくくり方にも、きっと誰もが感動することだろう。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (6) | トラックバック (18)

2010年9月12日 (日)

ハナミズキ

★★★

 ガッキーこと新垣結衣と、『人間失格』で男をあげたイケメン生田斗真が演じる、みずみずしい純愛ラブストーリーである。海外ロケも含めて、とても映像が美しい映画だった。そしてガッキーがだんだん大人に成長していく映像がよかったね。

Hanamizuki
 ただもう少し泣ける話かと思っていたのに、余りにもご都合主義なのが気に入らない。「もしあのときこうしていたら、こんな遠回わりな人生を送らなくても良かったのに」。
 そんなことを言いたいのかもしれないが、延々と128分も使った割には、何かすっきりしないストーリー展開であった。それは多分綺麗にまとめ過ぎた結果、出演者たちの心の葛藤が聞こえてこなかったからであろう。
 だからおじさんには感情移入が出来なかったが、隣の席で観ていた若い女の子が、彼氏欲しい!結婚したいなあ」と終映直後に叫んでいたのが、とても印象的であった。
 まあ、可もなく不可もなく、美しい映像と素敵な音楽、そして二人のアイドルを観たい人なら、「ただいま」「おかえり」だけで大感動するかもしれないね。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (9)

2010年9月 7日 (火)

NAKED ネイキッド

★★★

 まさに絵に描いたような超B級ホラー映画であった。いきなりオープニングで、人いない原野を全裸で逃げ回わる女性と、それを追いかけるハンターが登場する。
 そして女性はボーガンの矢を受け、ライフルでとどめをさされて、土中に埋められてしまう。まさに人間狩りをテーマにした変態的ホラーといえよう。

NAKED-ネイキッド- [DVD] DVD NAKED-ネイキッド- [DVD]

販売元:アルバトロス
発売日:2007/12/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 主人公の娘がある田舎町に到着。迎えにきた男は、横柄で女性の荷物を持つわけでなく、なにか胡散臭さが漂う。そして女性が案内されたのは、ストリップ小屋だ。こんな仕事はやりたくないと、彼女は抗議するのだが、帰りの旅費もなく、結局当面ここで働くことになる。
 さてこの町では、この店のストリッパーたちが何十人も行方不明になっているのだが、警察は無関心。唯一新人の警官だけが、この事件に興味を持つのであるが…。
 オープニングシーンを考えれば、その後の展開は誰にでも想像できるだろう。そしてなんとなく構成が、あの『ホステル』と似ていると感じるかもしれない。
 だが途中でハンターと獲物のサバイバルゲーム化してゆく。さらには大逆転のエンデイングといい、予想のつかない展開となるのだ。低予算の変態ホラーであるが、ある意味ではなかなかの秀作かもしれない。それでこのあとシリーズ化されて何作も続編?が製作されているようだが、本作以外はかなり評価が低いようである。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年9月 5日 (日)

タイタンの戦い

★★★☆

 主役の半神ペルセウスに、アバターのサム・ワーシントン。今度もギリシャ神話ではユニークな感じがするスポーツ刈だ。この人は短髪が好きなんだね。
 タイタンの戦いといえば、有名なギリシャ神話で、1981年にも映画化されている。本作はそのリメイク版であり、ストーリーよりも、VFXがどこまで進化しているかを確認するための作品ともいえるだろう。

タイタンの戦い 特別版 [DVD] DVD タイタンの戦い 特別版 [DVD]

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2010/08/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 私はDVDで観たため、大画面・大音響と3Dの迫力についてはコメント出来ないし、その分やや評価が低くなってしまったかもしれない。やはり公正で正確な評点をつけるには、映画館で3Dを観なくてはならないだろう。
 ただ少なくとも本作は、ギリシャ神話というよりも、ファンタジーアクションRPGという雰囲気が強烈であった。従ってオリジナルとは別の作品という趣きもあり、それはそれで良かったと思っている。
 最大のクライマックスは、メデューサとの戦いであり、ここで多くの仲間を失うことになるのだが、なかなか奥行きのある戦闘シーンであった。ただラスボスのハデスとの戦いが、いやにあっさりしていたのが気になったな。
 最後におゃっと思ったっが、お姫様を助けてチューではなく、常に自分を助けてくれた女性のほうを選んだことである。オリジナルはどうだったのか忘れてしまったが、これでだいぶカタルシスが得られたと思う。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (2) | トラックバック (2)

2010年9月 4日 (土)

民主党代表選挙の行方

 毎日マスコミは民主党代表選挙、というより小沢一郎氏の話題で盛り上がっている。またマスコミ嫌いで有名な当の小沢氏も、無理やり別人のようなニコニコ顔を創って、毎日のようにマスコミに登場しているから笑っちゃうよね。
 それにしても小沢氏に対する「政治とカネの問題」や感情的なしこりがかなり話題になり過ぎて、政策やら今後の国会運営などについての比較検討がなおざりにされている感があるのはいかがなものか。そこでこの小沢=悪人というイメージをとりあえず横に置いて、菅直人氏と小沢一郎氏がそれぞれ総理になった場合の「政策と国会運営」に絞った公平な比較をしてみたい。

Photo

 まず9月1日の共同記者会見では、菅氏が従来通りの当たり障りのない発言に終始したのに対し、いままで余り表に出ていなかった小沢氏の発言が新鮮に感じたことは確かである。だがその後、小沢氏がTVに出演して発言していることも、このときに発言したことと全く変わらないコピーのような発言であり、その発想力の貧困さにがっかりした(もちろん菅氏も同様だが)。また普天間問題についても、よい知恵があると言いながら具体策はなにもないという寂しい発言にも失望してしまった。
 世間一般の評価は、菅氏はクリーンだがいまひとつ迫力が無い、また小沢氏はダーティーだが、その豪腕と人脈で何かを変えてくれるだろうという印象が強い。ただ総理がコロコロ変わるのは国際的な信用を無くす。といったようなところである。

普天間問題では、菅氏も小沢氏も現行のまま進むことしか出来ないだろう。今の時点で米国に反旗を翻しても、何の得もないことは二人とも十分に承知しているからだ。

消費税問題については、小沢氏が子供手当てに拘る限り、その財源確保のためにいずれは増税せざるを得ないだろう。また小沢氏は地方分権にすれば、地方はやりたいことだけをやり、無駄な地方財源が余るので、それを財源にすれば良いと言っていた。だが確かに一部にはそうした地方もあると思うが、全てがそれで上手くいくほど単純ではないことは彼も承知しているはずである。場合によってはバラマキによる無駄遣いとなり、全国規模では逆に財源不足になる可能性もあるのではないか。

官僚参加の政策実施については、確かに小沢氏の言う通り、一律予算カットのような政策のない手法は情けないと思う。だが官僚主導は良くないとしても、官僚を参加させること自体は悪いことではないと思う。それでなくとも人手がないのだから、頭脳明晰で経験豊富な官僚達に無駄飯を食わせず、仕事を手伝わせるという感覚で参加させれば良いのである。

国会運営について、公明党に人脈のある小沢氏は、公明党と連立を組むと思われるが、これで政局がスムーズになるかどうかは疑問である。というのはもし民主党が分裂すれば、公明党だけでは足りないからだ。また小沢氏が総理になった場合は、最大野党である自民党との関係は更に険悪な状況となり、ますます政局は混迷を深めるのではないかという懸念がある。
 一方、人脈のない菅氏は、ひたすら野党に擦り寄って議論を尽くすしか方法がないが、本来はそれが本当の政治なのかもしれない。だが現実はそれほど甘くないので、ねじれた政局を解消出来るか否かは全く未知数である。というよりかなり難しいだろう。また菅氏が総理になった場合、小沢派が大量離脱する可能性もあり、どちらにせよ政局が混迷化することは避けられないだろう。
 
 結論としては、菅氏・小沢氏のいずれが代表となっても、結局は同じような政策しか出来ないし、政局も混迷を深めることは間違いないと予測する。ただ気になることが一つある。
 民主党の代表とはイコール総理大臣であり、この国の閣僚人事を握ることになるということである。個人的な実力としては、菅氏より小沢氏に軍配があがることは認めるが、小沢氏の周辺には、ゴマすり人間、ヤーさんっぽい人たち、それにもうリタイアしている老人たちに、右も左も分からない新人議員といった人種がひしめいている。それに宇宙人・鳩とその軍団プラスときては、一体組閣はどうなってしまうのだろうか。

 政治は総理大臣一人で出来る訳ではなく、小沢氏がどんな実力者でもこんな取り巻きばかりでは頼りにならない。(もちろん小沢氏の支持者にも有能な方はいるが、その数が少ないように思える)
 また現在の閣僚の大半は、鳩山首相時代から受け継いでいるので、少なくとも首相のようにコロコロ変わってはいない。それが自民党時代とは異なることであり、ある程度評価できる事と考えている。ところが今回の代表選挙では、彼等のほとんどが菅氏支持のため、小沢政権となれば皆バッサリ斬捨てられるだろう。

そして小沢ファミリーとその支持者だけが入閣することになり、当面の間はある意味、烏合の閣僚となり、また一からやり直しとなる。そして政策の進捗はますます鈍くなるのは目に見えている。余りマスコミでは報道されていないが、この状況に陥ることが非常に気になるのだ。出来ることなら、総理が小沢氏になろうが菅氏になろうが、現状の閣僚を大きく変えて欲しくない。
 
 ただ一方では、菅氏、小沢氏のどちらが当選してもよいから、選挙後に民主党が真二つに分裂し、野党を含めた政界大再編成ガラガラポンに突入し、全てを白紙に戻してやり直さねばこの国の政治は一向に進化しないと思う気持ちもない訳ではない。もういい加減に権力争いは沢山だよね。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年9月 2日 (木)

鳩の恩返し

 三ヶ月前に政界を引退すると言って首相を放り出し、小沢氏にも「政治とカネの問題」の責任を取らせたばかりの宇宙人・鳩さんが、今度は民主党の代表選で小沢氏を支持すると言う。そもそもあんたは首相時代から、言うことがコロコロ変わり、そのお陰で普天間問題を中途半端な状況に追い込み、沖縄県民の心を踏みにじり、民主党が参議院選に大敗した原因を創った張本人じゃあないか。

Photo_2 
 首相を辞任したことで多少見直した人もいたと思うが、今回のドタバタコロコロ再燃で、首相時代より更に評価を下げてしまった。このボンボンは引退しようがしまいが、もう完全に政治家生命が切れたな。あれほど批判していた小沢氏を支持する理由は、小沢氏に総理にしていただいた恩返しだとさ。あきれてものも言えない。こんな親分について行く子分達も気の毒というか、レベルが低いということなのだろうか・・・。

最後にクリックしてランキングを確認してくれると嬉しいな↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村とクル天↓もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログへ

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »