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2010年8月25日 (水)

キャタピラー

★★★☆

 若松孝二監督独得の視点から創られた反戦作品であるが、寺島しのぶの体当たり演技がなければ成立しなかっただろう。当然のように彼女は、べルリン映画祭で最優秀女優賞に輝いている。

Cata_2
 大平洋戦争のさなかに、四肢を失い顔は焼けただれ、耳も聞こえずしゃべることも出来ないという状態で戦場から戻って来た久蔵。そして彼を介護する妻のシゲ子の葛藤と愛憎の日々を描いている。
 舞台は北国の小さな村の中だけというより、ほとんどが古い農家の部屋の中ばかり。だからと言って会話劇でもない。だって久蔵は聞こえない、しゃべれない状態なのだから…。

 低予算映画であるが、寒村の風景と芋虫のような久蔵の体付だけは、丁寧に映しあげている。だが本当非常に気の毒な状況にあるこの戦傷者に対して、余り憐憫の情が沸いてこないのだ。
 理由は彼の異常な食欲と性欲にある。そのうえ、戦地に赴く前から、妻を虐待していたこと。そして戦地でも、中国人女性を犯しまくっていたことが、「自業自得」という雰囲気を作り上げてしまったからである。
 軍神と崇められ、勲章を三つ貰った久蔵だが、本当にお国のために働らいていたのだろうか。ただ敵国の女を犯しまくっていただけではないのか。それが戦争だと主張したいのだろうか、戦争を知らない私にはよく理解出来ない。
 この映画は本当に反戦をテーマにしたプロパガンダ映画なのか、それとも戦争という背景を利用したエログロ映画なのか、レベルの低い私にはよく分からなかった。

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コメント

反戦をテーマにしているので良いと思いますよ。監督もそういってますし。舞台挨拶では普天間がどうこう言い始めたんでちっとばかり引きましたが。(苦笑)もっとも、自分でお金出してるから誰に何を言われようと好きなように撮るってのもあ、それはそれで反骨の若松監督らしいんだろうなと思いました。

投稿: KLY | 2010年8月25日 (水) 23時59分

こんにちは毎日暑くて溜まりません。
そういえばKLYさんは舞台挨拶を観たのでしたね。若松監督の自主製作映画という感じがしましたが、その通りだったんですね。

投稿: ケント | 2010年8月26日 (木) 14時11分

私も舞台あいさつ付の上映でみてきましたが、この人の映画は、これに限らず自分で作った!ということがその矜持で、文句は言わせないということが大事なんだと思います。
作ったことに意義があるんで、中身はとことん若松監督流。
絶対万民には受けないし、これだって寺島さんが受賞しなきゃ、お蔵入りだったかも・・・だそうで。さもアリなんですが。
でも監督の心意気がいいんですよね。
エログロでもいいし、かつてはピンクばっかりでしたが、あの年で意気軒昂。このパンフを買ってくれれば、次の映画が撮れる!と、堂々と言っちゃうあたりが好きです。

投稿: sakurai | 2010年8月26日 (木) 15時15分

二度目でゴメンナサイ。
sakuraiさんのいうとおりで、めちゃくちゃパンフを宣伝してましたよ。若松監督と寺島さん、大西さん、クマさんの直筆サイン入り。
苦笑しながらも載せられて買っちゃいました。(笑)

投稿: KLY | 2010年8月26日 (木) 20時23分

sakuraiさん、KLYさんこんにちは
パンフってそんなに儲かるのでしょうかね。
かなり高いですからね。
みなさん結構、舞台挨拶付き上映に行っているのですね。やはり挨拶見ちゃうとテンションが上がるのでしょうね。

投稿: ケント | 2010年8月28日 (土) 16時27分

恐らく反戦がテーマだと思いますが、
夫婦の描写があまりにも前面に出過ぎているので、
太平洋戦争の記録シーンは入れずに、最後をまとめた方がいいように思いましたね。

どこかバランスが取れてないような印象も受けてしまいました。
もちろん、この作品でおっしゃりたいことはよくわかるのですが。。。

投稿: rose_chocolat | 2010年9月 4日 (土) 15時22分

rose_chocolatさんこんにちは、コメントありがとうございます。
 なかなか冷静で公正な意見ですね。仰る通りで全くその通りだと思いました。

投稿: ケント | 2010年9月 4日 (土) 20時20分

単なる自虐プロパガンダ映画ではないかと思っています。ケントさんの言う通りの自業自得と思わせることが若松ちゃんの狙いです。日本兵をイモムシと罵ることが目的なのです。

投稿: | 2010年9月 4日 (土) 20時22分

どなたは分かりませんが、簡潔明瞭なご意見ありがとうございました。若松ちゃんというからには、若松監督の知り合いでしょうか?

投稿: ケント | 2010年9月 7日 (火) 11時21分

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