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2010年7月28日 (水)

借りぐらしのアリエッティ

★★★★

 2年振りにスタジオジブリが放ったアニメで、ファンタジー小説『床下の小人たち』を題材に宮崎駿が企画立案し、米林宏昌がメガホンをとった作品である。
 原作の舞台は1950年代の英国であるが、本作では現代の日本を舞台に移し、肺病の少年翔と小人のアリエッティの偶然の出会いから始まる。借りぐらしとは、床下に住む小人たちが、生活必需品を人間から借りてくることをいうらしい。またある意味「狩り」とも繋がる意味合いもある。

Karigurashi
 そして彼等は非常に用心深く、決して人間に見つからないよう、つつましくひっそりと暮していた。だが少年翔が、肺病の療養でこの屋敷に移ってきたとき、若くて好奇心の強いアリエッティは、思わぬ出来事から自分の姿を彼に見つけられてしまうのである。
 小人たちの敵は人間だけではない。カラスやネズミやネコなども、彼等にとっては危険極まりない巨大生物なのだ。これらの危険を乗り越えて、現在まで生き抜いているのはアリエッティと彼女の父母の三人だけなのだろうか・・・。
 我々人間には何でもない草むらは、彼等にとってはジャングルだし、棚やテーブルの上に登るのも至難の技である。こんな冒険を毎日行っている父親は偉大な存在である。いまは人間には存在しない、かつての力強い父親がそこには生きているのだ。
 そして美麗で完成度の高い映像に、心地よい素敵な音楽がマッチして思わずうっとりとしてしまう。ジブリ作品の中でもベスト5に入るのではないだろうか。

今朝近くの森の中を散策したが、もしかしたらアリエッティが潜んでいないかと、思わずじっと草むらを覗き込んでしまった。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

KLYさんこんにちは
ほんとうにシンプル・イズ・ベストを立証したような、リリカルで素敵な映画でしたね。

投稿: ケント | 2010年7月29日 (木) 13時15分

いい作品でした。今も主題歌を聞くとほろりときちゃいます。ここ最近のジブリのように派手さや世界観の広がりはないですが、シンプルで素朴で情緒豊かに、丁寧に丁寧に描かれた作品。心に残る大切な作品がまた出来ました^^

投稿: KLY | 2010年7月29日 (木) 00時26分

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