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2010年6月の記事

2010年6月30日 (水)

通勤地獄 動く書斎というけれど

 通勤に片道約2時間。毎朝6時台前半に家を出て、始業30分以上前には席に着いている。数年前までは、遅刻の常習犯だったのが嘘のようである。

Fumikiri
 だが決して年を取って早起きになったわけではない。早起きは辛くてどうにもならないのだが、ギリギリの電車で超満員の中を立ち放しでいられなくなったのだ。それに、早く会社に到着し、ゆったりとした気分でコーヒーをすすり、タバコを吸い終わって、インターネットでその日の出来事を眺める余裕が楽しくなってしまったのである。
 その代わり、始発電車に座った途端に熟睡してしまうので、車内での読書時間が大幅にダウンしてしまった。もちろんPDAによる文章作りも同様である。これで動く書斎だった通勤電車も、今では動くゆりかごになってしまったのだ、トホホホ…。

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2010年6月28日 (月)

リアル鬼ごっこ2

★★★

 シリーズものの第二作は、総じてスケールだけは大きくなるものの、初回作のときの驚きがないため、だいたいがつまらない作品となることが多い。よりによって、全国の佐藤さんを殺す」というアイデア商品である本作においては、なお一層二作目の製作は厳しいだろうと思っていた。

Onigocco2
 ところがこれが意外と健闘しているのだ。鬼たちもパワーアップし、まるでターミネーターである。そして、ネットでの評価もそこそこなのだ。だが良く考えてみると、初回作が駄作だったため、第二作がやっと普通に評価されたというのが本音ではないだろうか。
 確かに今回も石田卓也と鬼たちの猛烈な走りっぷりと、スピーディーな展開は賛辞に値する。そしてパラレルワールドでの相互干渉もなかなか興味深かった。だが、相変わらず「鬼ごっこ」から先がなく、ストーリーの流れも前作と余り変わり映えがしないし、細かいところでかなり矛盾点が多発している。
 もしかして第三作目を創ってシリーズ化しようと企んでいるため、アイデアを小出しにしているのだろうか。しかしもうこのようなストーリー展開では、三匹目のドジョウは絶対にあり得ない。観客を甘くみてはいけないと警告したいね。

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2010年6月26日 (土)

アイアンマン2

★★★☆

 ストーリーはやや複雑になり、携帯用パワードスーツが開発され、キャストもミッキー・ローク、スカーレット・ヨハンソン、サミュエル・L・ジャクソンと主役級が顔を並ベる豪華さ。そしてバトルマシン軍団、アイアンマン同士の戦い、モナコでのカーレースとエキスポランドでの大惨事、とにかくスケールも大幅にアップしている。
 だがなにかが足りず、消化不良の感がある。第一作のように、新たに創造してゆく過程での驚きがないので、シリーズ二作目は難しいのだ。

Ironman2
 あとミッキー・ローク扮するウィップラッシュに、燃えたぎるような復讐心が感じられない。淡々とした人の好さそうなミッキー・ロークの演技は、『レスラー』そのものだし、復讐をあおるバックボーンの描き方も希薄である。一方でトニーが死に直面し、苦悩したりヤケを起こしたりしているのだが、それとウィップラッシュの復讐劇とが全くスィングしていない。
 またローディ役がテレンス・ハワードから、ドン・チードルに変更になったのも解せない。もちろんドン・チードルは、素晴らしい俳優なのだが、いい人で真面目過ぎるのだ。ロバート・ダウニー・Jr演ずるところの我がままトニーと親友であるというイメージが湧いてこなかった。
 さらにスカーレット・ヨハンソンやサミュエル・L・ジャクソンの存在理由もいまひとつ理解できない。どうも今回は脚本と演出に不満が多い。だから十分なカタルシスが得られないのである。
 またトニーの苦悩に力点を置き過ぎて、アイアンマン自体の影が薄くなってしまった。繰り返すが、やはりヒーローものは、二作目以降が非常に難しい。エンディングクレジットの後に、次回作の予告らしきものが写し出されたので、きっと第三作も製作されるのだろう。次回作ではもっとアイアンマンのアクションシーンが観たいものである。

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2010年6月23日 (水)

奥只見紀行

 新潟県魚沼市にある奥只見ダムは、阿賀野川水系只見川最上流部に建設されたダムであり、高さは日本で第5位であるが、総貯水容量は2007年まで日本一であった。 
 完成は1957年11月だが、ダムサイトは険阻な山岳地帯でかつ豪雪地域であるため、その工事はかなり難航したようである。そのために、まず国道352号と枝折峠を貫く総延長22kmに扱ぶ道路建設から始まった。
 さらにこの道路は豪雪に備えるため、総延長のうち18kmをトンネルにしたのである。これがのちの奥只見シルバーラインであるが、完成までの3年間に延180万人を投入した。また難工事のため、雪崩や凍死による殉職者は、なんと44名を数えるに至ったようである。
 こうした多くの犠牲者があって完成したダムであり、同時期に完成した黒部ダムと並ぶ日本ダム史上の金字塔となった。
映画『ホワイトアウト』のモデルになったのが、この奥只見ダムだという。

Img_3171_2

 そんな歴史的な大事業を背負うダムを見学するということに、思わず身の引き締まる思いがこみあげてくる。それにしてもトンネルが長い。いくつかのトンネルが連なってはいるが、全て繋いだ長さでは、さっき通ってきた関越トンネルより遥かに長いのだ。
 それに道幅が狭く側壁は岩肌が剥き出しになっている。さらには急カーブが多いので、ゆっくりと走らねばならないので、トンネルを抜けるのに約30分もかかってしまう。またバス同士がすれちがうときはギリギリで、場所によってはバックすることもある。とてもマイカーでは怖くて走れない。今回ばかりはつくづくツアーのありがたさを身に染みて感じた。

 さて目的地の奥只見湖に到着したのは、午後3時を少し回っていた。ところが駐車場からダムまでは、さらに山を登らねばならない。もう歩きたくない人のために、小型ケーブルカーの「スロープカー」が100円で利用出来るが、なにせ単線で1台しかないので、タイミングが悪いと歩いたほうが早いのだ。

Img_3173
 そして遊覧船乗り場は、ダムの一番端にあり、周遊コースと銀山平や尾瀬口への定期便がある。私たちはツアー会社の貸切船に乗り、約1時間かけて奥只見湖を周遊することになった。約400人乗りのところを300人なので席はゆったり、ツアーガイドやぜんまい採りのおじさんの話などで盛り上がり、まさに別世界のような奥只見湖を目に焼き付けることが出来た。

Img_3181
 この山深い奥只見は、まさにトンネルを挟んだ秘境であり、熊やカモシカが多く生息しているという。今回はやや遅い新緑の季節であったが、是非紅葉の美しい時期にもう一度訪れてみたいものである。

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2010年6月21日 (月)

きみがぼくを見つけた日

★★★

 この映画を観て、原題が『ザ・タイムトラべラーズ・ワイフ』だということを知って驚いてしまった。この原作本は、かなり前から私の蔵書に加わっているのだが、長い間未読のまま、本棚の奥深く眠っていた。だから『きみがぼくを見つけた日、というタイトルの本が出たとき、同じ小説とは知らずにダブって購入してしまい、これまた未読のまま私の書斎で眠っていたのだ。

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販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
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 タイムトラべルファンとしては、この映画が上映されたときも、非常に気になっていたのだが、いろいろ事情があって劇場で観ることが出来なかった。それでDVDが出るまでじっと待ち続けたのだが、かなりレンタル中が続き、やっと今頃になって手にすることが叶った訳である。
 そこで初めて原題を知ったと同時に、タイトルは異なるが、内容が全く同じである蔵書が二冊あることにも気付いたのである。上・下巻あるので、正確には四冊ということになるけどね。

 そしてDVDで映画は観たものの、いまだにこの原作は、書斎で眠り続けているありさまだ。ストーリーの大きな流れとしては、自分の意思とは関係なく、過去や未来にタイムスリップしてしまう、時間障害という不思議な体質を持った男と、その妻の半生を描いた奇妙なお話といったところか『ベンジャミン・バトン』同様、特異体質を持つ男の切ないラブストーリーなのである。
 ただ映画には「おおむね2時間」という時間制限が伴うため、半生や一生を描く作品をその時間内に収めるのは至難の技であろう。だからといって、よほどの大作でもない限り、三部作などという贅沢は不可能である。従って、ある程度無理を承知で映画化したに違いない。そのせいか、ストーリーの一部に理解し難い部分があった。

タイムトラベラーズ・ワイフ 下 Book タイムトラベラーズ・ワイフ 下

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 それで急遽、原作を読んでみることにしたわけである。原作のほうは、前半は何度もヘンリーがクレアのもとを訪れる。ヘンリーが時空を跳んでくるたびに、クレアは成長してゆくのだが、ヘンリーのほうは中年だったり、若かったりと転々バラバラで、一定の法則もないようだ。とにかく嫌になるほど頻繁にタイムスリップを繰り返すのだ。

 だがどんなに若くとも、現実のへンリーが始めてクレアとめぐり合った27才より若いということはないのだ。この現象はたぶん、タイムスリップする原因とも関わってくるのであろう。
 つまりへンリーがタイムスリップする場所は、彼が大切に思っている人がいる場所ということになる。だからこそ最愛のクレアのもとに何度も現われるのだろうか。

 上巻はへンリーとクレアが無事結婚式を終えるまでを描くのだが、余りにも執拗なタイムスリップに辟易してしまう。まだなぜ自分の意志とは無関係に、全裸でタイムスリップしてしまうのかは明かされていない。タイムスリップのつど服を探すという奇妙な展開が執拗に続くことに辟易してしまう。
 下巻を読み終えるにはかなり時間がかかってしまった。上巻の愁眉はへンリーとクレアの結婚であったが、下巻では二人の子供を生むことが焦点となっている。
 つまり子供にもへンリーの遺伝子が承継されるため、胎児の時代からタイムスリップしてしまい、結局母体を損傷した挙句に流産となってしまうからである。だが胎児がどこにタイムスリップしてしまったのかまでは描かれていない。

 結局へンリーがタイムスリップしてしまう原因は不明のまま、多分特殊な遺伝子のために起こるのだという訳の判らない理屈の中に封じ込められてしまうのだ。こうして延々と出口の見つからないホームドラマが続くので、途中でだんだん嫌気がさしてくる。
 ただしラストの収束だけは実に見事で、ここでタイムスリップと永遠の愛が繋がってくる。ただゴメスとクレアの不倫だけは、全く意味が無いしこの永遠の愛に水をさす行為にしか写らないのが残念である。
 映画のほうはだいぶ原作アレンジしているが、実によくまとめている。皮肉めいているが、それがこの長ったらしい原作をやっと読み終わって、得た収穫かもしれない。ハァーッ、疲れた(笑)

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2010年6月20日 (日)

FLOWERS フラワーズ

★★★☆

 昭和初期から現代まで、親子三代にわたってたくましく生き抜いた六人の女性の物語を、パラレルに描いてゆく。昭和11年に親が決めた結婚に悩み続ける凛に蒼井優、昭和30年代を生きる娘たちに竹内結子、田中麗奈、仲間由紀代が扮する。そして平成を生きる孫娘たちを、鈴木京香と広末涼子が演じている。

Flowers
 とにかく現代を代表する女優6人を集めているのだから、キャストはもの凄いよね。そしてそれぞれの時代にマッチした風景と服装、さらには映像までがその時代のカラーで蘇っているから驚きである。
 ただ一番若い蒼井優が祖母で、アラフォーの鈴木京香が孫娘というのが、なんだがしっくりこない。それと主人公が多過ぎて、ストーリーに厚みがないのも残念である。

 6人の女優の中で一番光っていたのは、以外にも広末涼子だった。そして彼女が生きるテーマも素晴らしい。ひがんでも何も変わらない。自分がれ来ることは、常に明かるく前向きに生きてゆくことだけなのだから…。

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2010年6月17日 (木)

孤高のメス

★★★★☆

 いきなり葬式シーンから始まり、喪主である息子が、看護師だった亡母(夏川結衣)の日記を読み、回想シーンに突入してゆく。

 そこでは、手付きの悪い医者が、内臓にメスを入れているのだが、どうやらメスの入れ方が間違ったようで、患者の血しぶきが医者の目に飛んでくる。そして手術室は医者の怒号でバタバタになる。

Kokouno
 ここは地方の市民病院なくだが、難しい手術は全て大学病院へたらい回し。その大学病院から腰かけ気分で出向してきた医者がこの下手クソ外科医で医長なのだ。彼等は出向期間だけ大過無く、お気楽に過ごすことだけが目的なので、医師本来の役割など全く考えてもいない。またそうした自分達にとって、風当たりが悪くなる原因となる邪魔な存在は、徹底的に排除する。

 ドラマだからこうしたとんでもない医師が存在するのか、それともそれが現実なのか。原作者が医師であることを考えると、たぶん後者のほうが実態なのだろう。
 ある日のこと、心ある市長の意見で、この荒れ果てた市民病院に、ズバ抜けたメスさばきと、医療に対する真摯な考えを持つ医師が赴任してくる。彼こそが、この物語の主人公となる当麻鉄彦(堤真一)なのだ。
 各地を転々とし、ちょっと変わり者の当麻医師だが、彼の仕事ぶりは素晴らしく、まるでブラックジャックのようであった。そして次第に若い医師やナースも、彼の見事な仕事ぶりに心酔してゆく。

 どこかで見たようなストーリーかもしれないが、手術中の映像はかなり生々しく、まるで本物の臓器を切り開いているようだった。また堤真一の手の動きも素早く正確であり、かなり練習したのではないかと思われる。さらに手術中の彼の鋭い目付きがなんとも言えない。おもわず往年の田宮二郎が演じた『白い巨塔』を思い出してしまった。
 いまさらであるが、この作品を観て、医療制度のあり方、医師とは一体何をする仕事なのかを改めて考えさせられた。そして金のかかる医学部への入学が仇になり、医者の子供ばかりが医者になっている現状を憂う気持ちが強くなった。

 この医学界の現状は、やはり金のかかる政治家とどこか似ているじゃないか。医者や政治家は、国民にとって重要な職務である。だからこそ、本来はその職務に適した人物がやるべきであり、決して金や親の七光でなるべき職業ではないはずである。
 話は少しそれるが、そうした意味で親がサラリーマンで、大きな資産も有していない菅直人が、首相になったという意義は大きいのだ。私自身は決して彼や民主党を支持する者ではないが、日本がやっと本来の方向へ旅立とうとしている姿には拍手を送りたい。

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2010年6月14日 (月)

告白

★★★★

 少年犯罪の法的限界、母親と子供との在り方を、告白と復讐で紡いでゆく、暗く重いテーマを扱った作品である。だがスピーディーな映像とテンポの良いミュージックを使い、その重苦しさを軽快なイメージに見せかける手法は、なかなか斬新で見事であった。従来の邦画ではあり得なかった構成ではないだろうか。

Kokuhaku
 いきなり冒頭から担任の森口女教師(松たか子)が、「このクラスの中に自分の娘を殺した人間が二人いる」と言い、その事件の全貌を淡々と告白してゆくのだ。それでもざわめきの収まらない教室。現代の中学生とは、いつも全てに無関心で自己中心的なのだろうか。
 だが今飲んだ牛乳の中にエイズ患者の血液が混入されていると聞くと、全員が一瞬に静まり返り、次に恐怖の余り逃げ惑う。やはり自分のことだけには執着心を持っているのだ。犯人の二人も嫌な奴だが、このクラス全員の雰囲気のほうがもっと嫌な感じである。どいつもこいつも、誰が犯人であってもおかしくない。恐怖の子供たちなのだ。監督はまずそのことを観客に伝えたかったに違いない。

 猫可愛がりし過ぎた息子に、翻弄され続けられた挙句に殺されてしまう母親。母親の目を引くためには、無差別大量殺人も屁とも思わない少年。教え子には冷たい視線しか送らず、我子のためには平然と残酷な復讐を実行する女教師。
 新聞の三面記事を読んでいれば、よくある話なのかもしれない。だがこうして映像化されてみると、改めてすさんだ現代社会のあり様に驚愕し、戦慄する心を鎮めることはできないだろう。

 身勝手で排他的、なんでもよいから目立ちたい、罰せられなければ罪の意識を持てない。そんな人々が増殖しはじめている。いい大学を出て、いい会社に入って出世することだけが人生。小さいときからそうした価値感を植え込まれる子どもたち。もっといろいろな夢が持てる国にしないと、いつかこの国は滅んでゆくことだろう。

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2010年6月13日 (日)

四国~龍馬からこんぴらまでの旅

 九州へ行くつもりが、口蹄疫騒ぎで急遽四国行へ大変更。大河ドラマの影響で大盛況の四国であるが、僕の場合は龍馬が目的ではなく、まだ見ぬ四国へ一度行ってみようと思っただけである。
 今回は初めて訪ねる場所なので、JTBのツアー旅行を選択した。旅程は羽田空港~高知空港~桂浜~四万十川の舟下り~足摺岬めぐり~大洲まちなみ観光~道後温泉~しまなみ海道~金刀比羅宮参拝~高松空港~羽田空港で二泊三日の旅である。
 徳島以外の全四国を三日で横断するのはしんどいと思うかもしれないが、三日で全四国横断という強行軍ツアーもあるので、これでも「ゆったり」といううたい文句なのだ。ツアーというものはそんなものなのだろう。
 まず第一に気付いたのは、機内の飲み物が有料になっていたこと。飛行機を使った国内移動が久し振りだったので、今ごろ気付いたという訳である。あと三日間快晴が続いたのも、雨男の僕にとっては奇跡的な出来事であった。

Img_2854_2                          坂本龍馬像

Img_2869              桂浜

 僕はかつおのたたきが苦手なので、食べられるかどうか心配だったが、さすがご当地もので新鮮だったせいか、全く臭みがなく、抵抗無しに食べることができた。また名物の郷土料理である皿鉢(さわち)料埋も、まずまずの味だった。これはいわゆる海鮮大皿料理で、共に料理を作ることによって互いへの慰労を示し、一つの皿を分け合うことにより連帯意識を養ったという。

Img_2910     
 これにより料理を運ぶ女性たちは、だいぶ楽になり、男性と一緒に宴席に座ることが出来るようになったらしい。また土佐人は気が短かく、料理も少しずつ出されるより、どど~んと一度に提供されるのを好むらしい。そんなところがこの皿鉢料理の由来である。

 ところで、四万十川の舟下りは、人っ子一人いない山奥の上流から、屋形船に乗って上流と下流を往復するコースだ。ゆったりと進む舟の中から、青い水と空と岸辺の若葉を眺めていると、心がだんだん安いでゆく感じがする。まさに大自然を腹一杯満喫できるのである。

Img_2902

Img_2894_2 
 そしてタ食後の午後9時から、足摺岬にスターウォッチングに出かけた。展望台から見上げる星空は、まるで天然のプラネタリウムである。北斗七星の先には、まるで絵のように北極星が輝いている。ああ、この宇宙の壮大なことよ。人間の存在なんて、まるで虫ケラ以下ではないか。

Img_2925      足摺岬にあるジョン万次郎像

Img_2929

 翌朝はこの足摺岬灯台周辺を散策し、四国八十八箇所霊場の第三十八番札所『金剛福寺』にお参りする。ここには、九輪宝塔、13重石塔、弘法大師像、金剛力士像、大師亀の像があり、何人ものお遍路さんの姿をみかけた。

Img_2946    金剛福寺の庭にある弘法大師像

 さて本日のメインエべントは道後温泉だが、温泉街に到着する手前で、大洲のまちなみを散策した。ここは伊予の小京都と呼ばれる場所で、その昔NHKの朝ドラ『おはなはん』の撮影場所となったところでもある。大洲城、古い町並と美味しい和菓子、そして鵜飼で有名であり、城の石垣のような風情のある堤防が印象的だった。

Img_2972       大洲の町並と堤防(下)

Img_2984

 さて本日のメインエべントの道後温泉だが、夏目漱石の『坊っちゃん』に登場する町でもある。この町は全てが『坊っちゃん』づくし、町のあちらこちらで坊ちゃんの名前をみかけるのだ。「坊ちゃん団子」に始まり、「坊ちゃん電車」という市電、からくり時計でも、坊ちゃんの登場人物が登場する仕組みになっている。

Img_3007            からくり時計

 その中でも一番有名なのが、国の重要文化財に指定されている坊ちゃん湯こと『道後温泉本館』という公衆浴場である。ここは漱石が最も愛した場所であり、宮崎駿の『干と千尋の神隠し』のモデルになったとも言われている。

Img_3011

Img_3010

 さらには、なんと日本唯一の皇室専用浴客が残っているのだ。この皇室専用風呂の入口は、一般入口とは別の「御成門」という入口がある。過去に皇室の方々10人が入浴されたとのこと。最近では、現皇太子が愛媛に訪問した際に、ここを見学されたという。またこの皇室専用浴室は、250円を支払えば、ガイド付きで一般の見学も可能なのだ。
 それで早速見学してみたが、格調高くゆったりとした創りとなっていた。さらにトイレの中まで見学させてくれるのだ。このトイレで宮様が用を足すつど、下の箱を取り替えて、検便をして健康管理を行っていたという。撮影禁止なので写真を撮れなかったのが非常に残念である。

 さて一般の入浴施設のほうは、上・中・下の三段階に分かれており、下は一階にある普通の銭湯で浴槽が二つあり、入浴料は400円。中は二階にあり、休憩所と浴衣・茶菓子付きで800円。上は三階にあり、個室と浴衣・タオル・石けん・茶菓子が付いて1500円という構成になっている。
 さて話しは変わり、我々が泊ったのは、道後館』『という老舗旅館。さすが「JTB90点以上の旅館」に選ばれただけあり、風呂も食事もサービスも素晴らしかった。もう少しゆったりとしたかったのだが、ツアーの悲しさで、翌朝8時30分には旅館を去らなければならないのが残念だった。

Img_3035        道後館での食事(先付け)

 さて翌日の締めは、こんぴらさんこと『金刀比羅宮参拝』であるが、その前に四国と本州を結ぶ『しまなみ海道』めぐりが待っていた。正式には西瀬戸自動車道という全長59.4kmの高速道路であり、四国の今治市と広島の尾道市を結んでいる。
 広島まで渡るわけにもゆかないので、バスは途中の亀老山からUターンしたが、亀老山展望台からの眺めは、まさに絶景かな絶景かなであった。

Img_3072       亀老山展望台からの眺望

 そしてとうとう締めくくりの、こんぴらさん麓へ到着。785段の階段を登り切れるか心配であったが、ガイド付きでゆったり90分かけてお参りしたせいか、意外にも楽勝であった。そして翌日も、ほとんど足も腰も痛まなかったのが嬉しい。

Img_3113
 階段の中腹までは、参道脇にお土産屋が立ち並ぶ風景は、神奈川の大山に似ている。ただここのほうが階段が長く、勾配も厳しいようだ。だから、どうしても歩けない人のために、昔ながらの籠が用意されている。ただしこの籠は中腹までしか行かないし、上り5300円と高料金であるということを理解しなくてはならない。

Img_3153
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Img_3154_2        帰りは別の階段で降りる

 さて785段の階段を登り切って神社に着いたら、幸福の黄色い御守り』を是非買おう。この御守りは一生使えるものだし、苦労して785段を登ったのだから、きっとご利益があるに違いない。

 こうして僕の四国旅行は終わった。あと徳島だけが残ったが、いつか阿波踊りと鳴戸海峡も見てみたいね。
 

 
 

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2010年6月11日 (金)

エスター

★★★★

 なかなかよく出来たホラー映画である。創り方が丁寧だし、子供を中心に描いているのもなかなかユニークだ。
 三人目の子供を死産で亡くし、心を痛めるケイトと夫のジョンは、養護院から里子を受け入れる決心をする。彼等夫婦が選んだ子供は、ちょっと大人びているが、札儀正しい少女エスターであった。

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 ところが暫くすると、だんだん我がままな性格が露呈し、時々悪魔のような形相を見せるのだ。ただジョンに対してだけは、いつも「よいこ」を装っている。そしてジョンを慕っているのだが、その愛情は父親に対するものではなく、女が男に求める恋愛感情なのであった。

 この少女一人に翻弄されるケイトと実の子供たち。少女はどんどん悪魔的になり、ついには、養護院のシスターを殺害してしまうのだ。危険を察知したケイトは、ジョンにエスターを養護院へ返そうと頼むが聞き入れてもらえない。それどころが、ケイトのほうが精神を病んでいるかの如く反論されてしまうのだ。
 そして終盤のドンデン返し、エスターの正体が判明すると、かなり気分が悪くなる人が出るに違いない。それほど気味の悪い正体なのである。とにかくジョンの鈍感さにイライラする。彼がやっと気が付いたときは、残念ながら遅すぎたのだ。
 なんとなく、危険な情事』『チャイルドプレイ』『ゆリかごを揺らす手』の三本をミックスさせたような、ハラハラドキドキの怖い映画だった。エスター役の子役イザべル・ファーマンの鬼気迫る演技が素晴らしい。とにかく彼女なしでは、この映画が成り立たないのだから。

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2010年6月 8日 (火)

エコノミー症候群

 航空会社によって微妙に異なるが、先日乗ったバンコク行のJAL便は、エコノミークラスの座席が横10列だった。言わずなもがではあるが、どうしてエコノミーは、これほど狭いのだろうかと改めて腹が立つ。

Janbo_2 
 私の席は通路側で、後ろが壁になっている場所だったので文句は言えないが、通路に面していない座席は、まるで地獄である。私は4~5回トイレに立ったが、隣の女性などは、たった1回しか席を立たなかった。気の毒だが、何も言われないのに「たまにはトイレはいかが?」とも言えないしね。
 それに対してエグゼクティブクラスは、横7列でリクライニングシートなので前後もゆったりしている。このほかにも、機種によってはファーストクラスや、プレミアムエコノミーという微妙なシートが用意されている。
 いずれにせよ差別はやめてくれ!。国内便ならどうでもよいが、6時間以上搭乗する国際便では、エコノミークラスと聞いただけで海外旅行に行きたくなくなるものな。
 せめて全ての座席を、プレミアムエコノミークラス程度に統一し、VIPのために現ファーストクラスを三倍料金にしたスペシャルファーストクラスを、若干用意する程度でいいじゃないの。所詮VIPとか大金持ち連中は、どんなに高くとも平気で良い席を確保するだろうからね。
 とにかく中途半端なビジネスクラス等は廃止して欲しい。・・・と、貧乏人の哀れなひがみ根性でございます。トホホホホ。

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2010年6月 6日 (日)

プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂

★★★★

 舞台は古代ペルシャ。時間を遡って過去へ行ける「時間の砂」をめぐっての、アクションアドべンチャー映画である。めまぐるしいアクションはもちらんのこと、古代ペルシャの街や城の映像もすごい。

Persia
 また親子愛・兄弟愛・お姫さまとの冒険に、ちょっとしたタイムトラべル。神秘的で壮大なストーリー、そして懲悪勧善で安心して観られるラストシーン。さすがディズニーと手を叩きたくなるほどの出来映えであった。
 主演はジェィク・ギンレイホールで、なかなかスピード感があり、セクシーでかっこよいね。またお姫さま役の女優もなかなか可愛いじゃないの。
 僕はだいたいインディージョーンズとかハムナプトラといったアドべンチャー系が苦手なのだけれど、本作に限っては十分楽しく鑑賞出来た。やはりタイムトラべルがからむからであろうか。 

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2010年6月 2日 (水)

通勤地獄 朝の急行

 京王線の急行は、朝のラッシュ時の通勤時間が、通常の約二倍もかかる。中央線の特快にしても、朝はかなりトロトロと走っている。昔は小田急も歩いたほうが早いといわれるほど酷かったのだが、最近の一部複々線化で、だいぶまともになってきた。
 いずれにせよ朝の電車は、複々線化しないことには、もうどうにもならない瀬戸際に追い込まれているのだ。京王線も中央線も、いずれ複々線化になる計画ではあるが、その頃はもう生きていないだろう。

 複々線化までの間は、せめて運用面でカバーして欲しい。具体的には、朝の8時までは、急行や快速を廃止して欲しいのである。冒頭に書いたように、朝の急行は異常に遅い。そして、この超ノロ急行を走らすため、全体的なダイヤの運行が複雑になるのだ。むしろ全て各駅停車にしたほうがダイヤも単純になるし、途中駅での急行の待ち合わせもなくなるから、かなり早くなると思うのだが、なぜ実行しないのか不思議でならない。

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2010年6月 1日 (火)

RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語

★★★★

 中井貴一演ずるところの主人公・筒井肇は、大手家電メーカーでバリバリ働き、次期取締役を約束されていた。ところがある事件をきっかけに、会社を辞めてしまう。
 そして母の入院で故郷に戻り、少年時代にあこがれていた、地元ローカル線の運転士に志願するのである。50歳間近でエリートコースを捨て、これまた一からやり直しの電車の運転士とは、まっこと信じられないと思うだろう。ところがこれは実話なのだというから驚きである。
 果してどこまで実話に忠実なのかは判らないが、そんな詮索はどうでもよく、とにかく映画として、きちっと創られているところを評価したい。

Railways_3
 これは決して鉄道オタクのための映画ではないので、勘違いしないで欲しい。主人公が電車の運転士を選んだのは、単なる鉄道オタクということではないような気がする。描き方としても、前半は全くの会社人間であり、電車のデの字も出ていないからだ。
 きっと会社人間に染まりきった彼は、本当は自分が何をやりたいのかなど、考えたこともなかっただろう。それがエリートと呼ばれる会社人間の実態である。
 夢を叶えたいと言った友人が急死してしまったこと、故郷から出たがらない病床の母親のこと、仕事のために壊滅状態の家族のこと。この三つが彼の脳裏で重なり合って、今までの生き方を大きく変えようと決心したのだと思う。
 始めから電車あリきではないのだ。たまたま帰った故郷で、子供の頃の宝物だった電車の切符と、運転士募集の広告を見てひらめいたに違いない。ある意味偶然なのである。そしてそのとき、その偶然こそが、自分を変革するための手段であると確信したのだろう。
 この映画で一番感動したのは、ローカル線でも、島根県の神秘的な風景でもなく、主人公が鎧兜を脱ぎ捨て、一糸まとわぬ姿で、人生をやり直そうするひたむきな姿である。

 そして次に奈良岡朋子が演ずる、年老いた母親の言葉である。「どぎゃん親でも、子供が嬉しそうにしとーのが一番だわねえ」。そうどんなに子供が大きくなっても、親にとって、自分の子供はいつまでも子供なのだ。この言葉に、いつまでも涙が止まらなかった。
 それからこの作品では、登場人物の心が少しずつ変化してゆく。それが実に巧く描かれている。とくに箸にも棒にも掛からぬような一人娘が、祖母の病気と父親の決意により、だんだん変化してゆくさまが実によかったな。
 また終盤に近づいて、物語の締め方と夫婦の溝が気になり始めたが、これも実に見事な収束だった。そしてこれこそが、これからの夫婦のあり方のひとつなのかもしれないと感じた。
 ALWAYS三丁目のタ日のスタッフと、地元島根の人々が一緒に創った、全くCGの無い手づくりの優しい心に響く映画である。

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