九州へ行くつもりが、口蹄疫騒ぎで急遽四国行へ大変更。大河ドラマの影響で大盛況の四国であるが、僕の場合は龍馬が目的ではなく、まだ見ぬ四国へ一度行ってみようと思っただけである。
今回は初めて訪ねる場所なので、JTBのツアー旅行を選択した。旅程は羽田空港~高知空港~桂浜~四万十川の舟下り~足摺岬めぐり~大洲まちなみ観光~道後温泉~しまなみ海道~金刀比羅宮参拝~高松空港~羽田空港で二泊三日の旅である。
徳島以外の全四国を三日で横断するのはしんどいと思うかもしれないが、三日で全四国横断という強行軍ツアーもあるので、これでも「ゆったり」といううたい文句なのだ。ツアーというものはそんなものなのだろう。
まず第一に気付いたのは、機内の飲み物が有料になっていたこと。飛行機を使った国内移動が久し振りだったので、今ごろ気付いたという訳である。あと三日間快晴が続いたのも、雨男の僕にとっては奇跡的な出来事であった。
坂本龍馬像
桂浜
僕はかつおのたたきが苦手なので、食べられるかどうか心配だったが、さすがご当地もので新鮮だったせいか、全く臭みがなく、抵抗無しに食べることができた。また名物の郷土料理である皿鉢(さわち)料埋も、まずまずの味だった。これはいわゆる海鮮大皿料理で、共に料理を作ることによって互いへの慰労を示し、一つの皿を分け合うことにより連帯意識を養ったという。
これにより料理を運ぶ女性たちは、だいぶ楽になり、男性と一緒に宴席に座ることが出来るようになったらしい。また土佐人は気が短かく、料理も少しずつ出されるより、どど~んと一度に提供されるのを好むらしい。そんなところがこの皿鉢料理の由来である。
ところで、四万十川の舟下りは、人っ子一人いない山奥の上流から、屋形船に乗って上流と下流を往復するコースだ。ゆったりと進む舟の中から、青い水と空と岸辺の若葉を眺めていると、心がだんだん安いでゆく感じがする。まさに大自然を腹一杯満喫できるのである。
そしてタ食後の午後9時から、足摺岬にスターウォッチングに出かけた。展望台から見上げる星空は、まるで天然のプラネタリウムである。北斗七星の先には、まるで絵のように北極星が輝いている。ああ、この宇宙の壮大なことよ。人間の存在なんて、まるで虫ケラ以下ではないか。
足摺岬にあるジョン万次郎像
翌朝はこの足摺岬灯台周辺を散策し、四国八十八箇所霊場の第三十八番札所『金剛福寺』にお参りする。ここには、九輪宝塔、13重石塔、弘法大師像、金剛力士像、大師亀の像があり、何人ものお遍路さんの姿をみかけた。
金剛福寺の庭にある弘法大師像
さて本日のメインエべントは道後温泉だが、温泉街に到着する手前で、大洲のまちなみを散策した。ここは伊予の小京都と呼ばれる場所で、その昔NHKの朝ドラ『おはなはん』の撮影場所となったところでもある。大洲城、古い町並と美味しい和菓子、そして鵜飼で有名であり、城の石垣のような風情のある堤防が印象的だった。
大洲の町並と堤防(下)
さて本日のメインエべントの道後温泉だが、夏目漱石の『坊っちゃん』に登場する町でもある。この町は全てが『坊っちゃん』づくし、町のあちらこちらで坊ちゃんの名前をみかけるのだ。「坊ちゃん団子」に始まり、「坊ちゃん電車」という市電、からくり時計でも、坊ちゃんの登場人物が登場する仕組みになっている。
からくり時計
その中でも一番有名なのが、国の重要文化財に指定されている坊ちゃん湯こと『道後温泉本館』という公衆浴場である。ここは漱石が最も愛した場所であり、宮崎駿の『干と千尋の神隠し』のモデルになったとも言われている。
さらには、なんと日本唯一の皇室専用浴客が残っているのだ。この皇室専用風呂の入口は、一般入口とは別の「御成門」という入口がある。過去に皇室の方々10人が入浴されたとのこと。最近では、現皇太子が愛媛に訪問した際に、ここを見学されたという。またこの皇室専用浴室は、250円を支払えば、ガイド付きで一般の見学も可能なのだ。
それで早速見学してみたが、格調高くゆったりとした創りとなっていた。さらにトイレの中まで見学させてくれるのだ。このトイレで宮様が用を足すつど、下の箱を取り替えて、検便をして健康管理を行っていたという。撮影禁止なので写真を撮れなかったのが非常に残念である。
さて一般の入浴施設のほうは、上・中・下の三段階に分かれており、下は一階にある普通の銭湯で浴槽が二つあり、入浴料は400円。中は二階にあり、休憩所と浴衣・茶菓子付きで800円。上は三階にあり、個室と浴衣・タオル・石けん・茶菓子が付いて1500円という構成になっている。
さて話しは変わり、我々が泊ったのは、『道後館』『という老舗旅館。さすが「JTB90点以上の旅館」に選ばれただけあり、風呂も食事もサービスも素晴らしかった。もう少しゆったりとしたかったのだが、ツアーの悲しさで、翌朝8時30分には旅館を去らなければならないのが残念だった。
道後館での食事(先付け)
さて翌日の締めは、こんぴらさんこと『金刀比羅宮参拝』であるが、その前に四国と本州を結ぶ『しまなみ海道』めぐりが待っていた。正式には西瀬戸自動車道という全長59.4kmの高速道路であり、四国の今治市と広島の尾道市を結んでいる。
広島まで渡るわけにもゆかないので、バスは途中の亀老山からUターンしたが、亀老山展望台からの眺めは、まさに絶景かな絶景かなであった。
亀老山展望台からの眺望
そしてとうとう締めくくりの、こんぴらさん麓へ到着。785段の階段を登り切れるか心配であったが、ガイド付きでゆったり90分かけてお参りしたせいか、意外にも楽勝であった。そして翌日も、ほとんど足も腰も痛まなかったのが嬉しい。
階段の中腹までは、参道脇にお土産屋が立ち並ぶ風景は、神奈川の大山に似ている。ただここのほうが階段が長く、勾配も厳しいようだ。だから、どうしても歩けない人のために、昔ながらの籠が用意されている。ただしこの籠は中腹までしか行かないし、上り5300円と高料金であるということを理解しなくてはならない。
帰りは別の階段で降りる
さて785段の階段を登り切って神社に着いたら、『幸福の黄色い御守り』を是非買おう。この御守りは一生使えるものだし、苦労して785段を登ったのだから、きっとご利益があるに違いない。
こうして僕の四国旅行は終わった。あと徳島だけが残ったが、いつか阿波踊りと鳴戸海峡も見てみたいね。
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