パーマネント野ばら
★★★☆
管野美穂が映画で主演を張ったのは、『Dollsドールズ』以来約8年ぶりである。今年33歳になるというが、まだまだ若くて清楚な美しさも健在だね。
男運の悪い女ばかりが住んでいる、とある海辺の田舎町。子連れ出戻り女の「なおこ」を演じる管野美穂は、まだ母親というイメージが感じられない。そして怒るでも笑うでもなく、だからといって不機嫌でも鬱でもなく、なんとなくいつもボーっとしているのだ。
実家は、この町唯一の美容院、というより、パーマ屋さんといった雰囲気で、パンチパーマの達人である母親が、一人できりもりしている。この母親役には、夏木マリが扮して、ド迫力のこわもて演技で迫る。
常連客のおばあちゃん達のエゲツないY談、小池栄子と池脇干鶴が演じるところの、男運の悪い友人たち。このあたりのとぼけたバカバカしい展開は、『純喫茶磯辺』や『インスタント沼』などを髣髴させられる。
だが後半の温泉旅館シーンあたりから、急にシリアスで謎めいた展開に変化してしまうのだ。そして予告編で流れていた公衆電話のシーン。ここでピンときた。そして結未も、やはり思った通りであった。
この心臓を裏返したようなどんでん返しは、ある意味「夢落ち」のような気もするが、それを差し引いてもなかなか良い味がする。故郷の町を嫌っていたなおこだったが、結局故郷には、彼女を優しく見守る人々で溢れ返っていたということなのだ。
故郷とは実にありがたいものである。いくら嫌いでも、淋しくてどうしようもなくとも、結局救っとくれるのは故郷しかないのだ。あとになって、じわりじわりと心を包んでくれる。そんな印象的な映画に仕上がっていると思う。
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