半分の月がのぼる空
★★★★
小さい頃から心臓病で入院している少女と、たまたま肝炎で入院した少年が、病院内で出合う。少年は少女のわがままに振り回されながらも、次第に彼女に惹かれてゆく。また青春難病ラブストーリーかと、やるせない思いでスクリーンを見つめる私。さらに重病人と看護婦達の病院内での追いかけっこは余計だったな。
終盤までの長い間、たまに登場する大泉洋の存在意義が良く理解出来ない。そして終盤になって、彼の診察室に彼女の恋人が文句を言いに来たときも、「なに!彼女には恋人がいたの?」という感じで、いまだチンプンカンプン。 ところが彼がアパートに帰り、昔のアルバムを開いた瞬間、全ての事実が解明されるのである。「そうか、そうだったんだ!」そして急に目頭が熱くなり、熱い水がとどめなく落ちてきた。 中盤までのストーリーは、この終盤の感動シーンを生かすための下ごしらえだったのである。それにしても、この監督は人が悪いよな。てっきり騙されてしまった。 あとから考えれば、なぜ最初は彼の娘が登場せず電話だけなのか、なぜ彼が手術を拒む理由を明かさないのか、なぜ彼が看護婦からの電話に「久し振り」というのか、などなどの疑問がはっきり判るのだが…。その場では、なにかすっきりしなかった。 中盤までの展開だけなら、ケータイ小説によくあるラブストーリーで終っていただろう。ところが終盤の大転回で、急に全く別の映画に変身してしまったのである。見事というのか、不思議というベきか、この短い終盤だけで、確実に評価が2ランクもあがってしまったのだ。
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» 半分の月がのぼる空 [佐藤秀の徒然幻視録]
公式サイト。池松壮亮、忽那汐里、大泉洋、濱田マリ、中村久美。三重県伊勢市を舞台にした難病ラブストーリー。映画に出てくる砲台山は虎尾山だが、標高は50.9mなので、山と言うより小高い丘。映画では、裕一(池松壮亮)がバイクで里香(忽那汐里)を連れ出し、最後はおんぶして...... [続きを読む]
受信: 2010年4月10日 (土) 16時59分
» 半分の月がのぼる空 [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP]
ドラマやアニメで人気のベストセラー小説の映画化である本作は、いわゆる難病もの。またかと思っていたら後半に意外な仕掛けがあって驚いた。そのことにより青春恋愛映画から、長い年月を懸命に生きた人間ドラマにシフトする。平凡な高校生の裕一は退屈な入院生活を....... [続きを読む]
受信: 2010年4月10日 (土) 23時56分
» 半分の月がのぼる空 [LOVE Cinemas 調布]
原作は橋本紡の同名小説。入院した病院で出会った心臓病の少女、2人がお互いに惹かれ合うのに時間はかからなかった。いっぽうで、少女と同じ病で妻を亡くし、深い心の傷を負った医師はいまだそこから立ち直れないでした…。主演は『砂時計』、『ダイブ!!』の池松壮亮と『守護天使』の忽那汐里、共演に『アフタースクール』の大泉洋。監督は『60歳のラブレター』の深川栄洋が務める。... [続きを読む]
受信: 2010年4月11日 (日) 00時55分
» 半分の月がのぼる空 [やっぱり邦画好き…]
どこまでもピュアで真っすぐなふたりの恋に、同世代ならば自分自身を重ね合わせ、大人ならばかつて味わったことのある、甘酸っぱい感覚を呼び起される。そして、別れの痛みを知るす... [続きを読む]
受信: 2010年4月11日 (日) 08時11分
» 半分の月がのぼる空 [象のロケット]
入院した高校生の裕一は、心臓病で9歳の頃から入院生活を送っている少女・里香と出会う。 本の世界に閉じこもっていた里香に、外の世界を見せる裕一。 一方、2人が入院している病院の医師・夏目は、心臓外科医でありながら最愛の妻を手術で救えず、失意のあまり内科医に転身。 彼の腕を頼りにしてきた患者にも手術を行おうとはしなかった…。 ラブ・ストーリー。... [続きを読む]
受信: 2010年4月12日 (月) 15時18分
» 【半分の月がのぼる空】 [日々のつぶやき]
監督:深川栄洋
出演:池松壮亮、忽那汐里、大泉洋
限られた命と恋をした。ずっとずっと愛したい。
「肝炎で入院中の裕一は、9歳の頃から入院を繰返し友達もなく人付き合いが苦手な美少女里香と出会った。
我侭な里香に振り回されながらも少しずつ好きになっ... [続きを読む]
受信: 2010年4月13日 (火) 09時11分
» 「半分の月がのぼる空」ヤラれた!それって反則(>_<)…。 [シネマ親父の“日々是妄言”]
[半分の月がのぼる空] ブログ村キーワード
“難病モノ”&“ピュアなラブストーリー”です。「半分の月がのぼる空」(IMJエンタテインメント)。また『泣け!』って演出の押売りなのかな~?それはイヤやな~と思いつつ、吾輩映画館へと向かいました。そして、その予想はイイ意味で裏切られました。
三重県・伊勢市。肝炎で入院中の高校生・裕一(池松壮亮)は、退屈な入院生活に我慢できずに夜間、病院から脱走。しかし戻って来たところを、看護婦の亜希子(濱田マリ)に捕まり、罰として新しく入院してきた少女・里... [続きを読む]
受信: 2010年4月16日 (金) 23時52分
» 半分の月がのぼる空 [cochi のArt-Mill]
過去と現在を同時進行させながらも、観客には悟られないように物語は慎重に展開する。そしてラスト、その時間が重なった時、それまでに張り巡らされた伏線の小道具が輝きを増し、そして空しくも切ない感動がふわーと沸き起こる。高校生の青い純愛物語が、突然に大きな世界へと変化するその瞬間、「ああ、、、やられた!」と思わず頷く。こういう心地よいお話は好きだ。
《半分の月がのぼる空》オフィシャルサイト
『半分の月がのぼる空』忽那汐里、大泉洋 単独インタビュー(シネマトゥデイ)... [続きを読む]
受信: 2010年4月21日 (水) 23時10分
» パジャマの王子様と銀河鉄道の夜。~「半分の月がのぼる空」~ [ペパーミントの魔術師]
半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)山本 ケイジ アスキー・メディアワークス 2003-10売り上げランキング : 47576おすすめ平均 そこまで感動はしない実に愛の溢れる物語どこか寂寥感が溢れる作品Amazonで詳しく見る by G-Tools 半分の月がのぼ..... [続きを読む]
受信: 2010年4月22日 (木) 01時54分
» 映画「半分の月がのぼる空 」今日、明日そして同じ様に続く日々を大切に思う [soramove]
「半分の月がのぼる空 」★★★☆
池松壮亮、忽那汐里、濱田マリ、大泉洋 出演
深川栄洋監督、112分、2010年4月3日より順次公開、2009,日本,IMJエンタテインメント
(原題:半分の月がのぼる空)
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無断外出を看護師に見つかり
彼女と友達になるように... [続きを読む]
受信: 2010年8月 4日 (水) 22時05分
コメント
hitoさんこんにちは
後半の急転回には驚きましたよね。
ああいう創り方もあるんだと感心しました。
原作は低年齢層向けということなので、もっとストレートな展開なのでしょうね。
投稿: ケント | 2010年4月14日 (水) 08時33分
全く予想もしていなかったからあの写真を見た時の衝撃といったら・・・・
確かにそれまでも違和感はあったんですけどねーあと裕一たちの病院のユルさとかが「ん?」って引っかかったり。
前半も私はとても好きでしたが、後半はとにかく涙涙でしたー
投稿: hito | 2010年4月13日 (火) 09時15分
v740gleさんこんにちは
原作のコミック読んだのですね。
やはり対象年齢が低いのですね。
そんな感じがしました。はい、決して書店に探しに行きません(笑)
投稿: ケント | 2010年4月11日 (日) 17時01分
この題名どこかで見覚えが・・
と思ったら。
コミックの改装を行ったばかりでした。
アスキーメディアも同じグループなので。
仕事をしながら、何となく内容がわかるのですが、
重病の子が入院患者の女の子と出かけるパーターンと、かなり、院内でどたばたあるという記憶でした。
このコミック自体比較的年齢層が低いので子供ぽいと思います。
どんなコミックと決して書店に探しに行かないほうがお勧めです。
内容的にはいいものかもしれませんが。
投稿: v740gle | 2010年4月11日 (日) 13時35分
KLYさんも感じましたか。確かに微妙な感じさせ方ではありましたよね。
前半は少しお子ちゃま仕様で今ひとつでしたね。大林作品のように、ほろ苦さとノスタルジーを喚起させてくれる創り方も出来たのではと思うと残念ですね。だからこの作品は、終盤の数十分のためにあるような映画だったような気がしました。
投稿: ケント | 2010年4月11日 (日) 08時50分
そうなんですよね。途中で何となく違和感は感じているんです。でもその感じさせ方の微妙さ加減が上手いんです。観てる側が「多分○○なんだろうな。」なんて何となく脳内補完して納得してしまう程度の違和感なんですよ。
すべてが解って自宅の写真を見たとき、心が締め付けられるようでした。
正直前半ちと退屈でうつらうつらしちゃったこともあったんですが、そこがもちっとしっかり楽しめたらもっと評価高くしてたと思います。
投稿: KLY | 2010年4月11日 (日) 01時31分
kiraさんコメントありがとう
砲台山のシーン、とくに二度目のシーンのときには、思わずぐっときましたね。涙涙の連続でした。
よくある難病ラブストーリーで終わらず良かったと思いました。
投稿: ケント | 2010年4月10日 (土) 19時07分
こんにちは!
TB,有難うございました。
終盤の展開も、前半の純粋でひたむきな恋物語があったからこそ
活きてくる挫折感であったりという気がしました。
砲台山のシーン、グッときてしまいました。
難病ものではなかったですよね~
投稿: kira | 2010年4月10日 (土) 18時11分