通勤地獄 女子高生の頭突き
いつも朝の通勤は、始発電車に並んで、終点まで座ることにしている。そして朝が弱い人なので、座った途端にぐっすり眠りこけてしまうのだ。私の場合は、後ろへ反るのではなく、前に折れて眠ってしまうようである。
この日も座席を確保するなり、死んだように爆睡してしまった。30分ほど眠ったころ、後頭をハンマーで殴られたような痛みを感じて跳ね起きた。無防備なところへいきなりだから、痛いのなんの、目から火花が飛び出すとはこのことであろう。
そして私の膝の上には、女子高生が倒れ込んでいた。「どうしたの、大丈夫?」。女子高生は黙って立ちあがり、何もなかったように、再び二本の吊皮にぶら下がる。
つまり彼女が勢い良く倒れて、彼女の前頭部と私の後頭部がゴッツンコしたのだ。どこか体の具合が悪いのだろうか?そう思ったが、私の頭もズキズキしてとても席を譲る余裕がない。
しかし、もうとても寝ていられる気分ではなく、暫く薄目で彼女の様子を見ていた。すると彼女は、吊皮につかまりながら、左右・前後に大きく揺れ始めるではないか。こいつ一体何をしているのだ。
いつの間にか、吊皮にからんでいた指が、一本一本外れ、とうとう人指し指一本になっている。そして相変わらず大きく揺れ続けているじゃないか。私はとうとう我慢が出来なくなり、席を立つなり、「体調が悪いなら座りなさい」と席を譲ることにした。
だが彼女は、「大丈夫です…」といいながら、一向に座る気配がない。仕方ないので、私は再び席に戻る。するとまた大揺れが始まるのだ。もう怖くてしようがない。
だが偶然次の駅で、私の隣に座っていた人が下車した。その瞬間、私の前で大揺れしていた彼女が、その席に滑り込み、すぐに眠り込んでしまったのだ。
私はホッとして眠ろうとしたが、なかなか寝つけない。そうこうしているうちに、電車は終点にたどり着いてしまった。大丈夫かな?隣を見た瞬間、彼女はスクッと立ち上がり、逃げるように、開いたドアから走り去ったのである。なんだか狐につままれた気分。一体何だったのか、ただ眠かっただけじゃないのだろうか。
話はこれで終わりではない。二週間後、またまた、この女子高生が現われたのだ。今度は私の斜め前に立ったので、少し安心したが、例によってまた吊皮で大揺れ運動を始めている。
常習犯だったのか!。あの日以来、座っても熟睡出来ない私だが、気になってウトウトさえ出来ない。そのうえ、あれ以来ずっと後頭部と首の痛みが続いているのだ。
もしかしてクモ膜下出血?三週間経っても痛みが治まらないので、昨日病院へ行き、CTスキャンと、首のレントゲン検査をしてきた。
検査と診断に丸一日かかり、大枚を叩いてしまったが、脳に異常がなかったことだけが救いである。診断結果は、『頚椎捻挫』で、三種類の飲み薬を処方してもらった。
先日、今度は網棚の荷物が、座っている私の膝をかすって落ちてきた。かなり重そうな大きな荷物だ。もしまともに頭に当たったら、と考えるとゾッとする。危険がいっぱい!。これからは、電車の中ではうっかり爆睡は出来ないな。
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