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2010年2月の記事

2010年2月28日 (日)

カラヴァッジョ天才画家の光と影

★★★★

 まさにタイトル通りの映画であった。イタリアの天才画家であるカラヴァッジョの、波乱に満ちた激動の半世を、胸が苦しくなるほど激しく描いている。
 カラヴァッジョの画風は、徹底した写実性と明暗対比、そして卓越した感情表現にある。これは彼の人生そのものでもあり、後世に多大な影響を与えている。だが当時は、その強烈過ぎる表現が、著しく品位を欠くとの批判もあったようだ。また娼婦モデルを使って、聖母マリア絵を描いたことも非難の元になったようである。

Caravaggio
 それにしてもこの男の自尊心の強いこと。まさに誰にも彼の暴走は止められなかった。ある意味彼ほど愛され、かつ憎まれた男も少ないであろう。その究極ともいえる波乱万丈の人生は、タイトルの光と影そのものである。だからこそ、天才的な画力を発揮し得たのであろう。そして、その光と影は相乗しながら、どんどん肥大化してゆくのだった。

 ラストの展開を以外に感じる人もいるかもしれない。だが僕にはそれが必然の成行というか、彼にとってはそうなるしか選択肢はあり得ないと感じてしまった。
 どんなに光り輝く芸術を残しても、その裏にどれだけの犠牲があったのか、それを決して忘れてはなるまい。それが彼の業であり、定められた因果なのであろう。

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2010年2月27日 (土)

13ラブ30

★★★★

 2004年に製作された作品で、全米でヒットを記録したのに、なぜか日本では劇場未公開だったようだ。13歳の少女が大人に憧れるうち、少女の心のまま、30歳の自分に乗り移ってしまうという、ラブファンタジー作品である。
 過去にトム・ハンクスが演じた『ビッグ』という映画があるが、こちらの作品はただ自分が大人の体になるだけではなく、周囲も同じように変化しているということ。つまり17年後の世界の自分に、精神だけタイムスリップしてしまうというお話なのである。

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 タイムスリップ理論からすると、いろいろとあげ足取りが出来る展開なのだが、コメディーなので、この際細かい事にこだわらずに、気楽な気持ちで鑑賞しようではないか。マドンナやマイケルの曲も、実にノリが良く楽しかったぜ。
 もしもあの時こうすれば、と後悔しても時間は戻せない。だがこの映画では、そんな後悔やストレスも吹き飛ばしてくれるので、とても幸せな気分になれる。そして主演のジェニファー・ガーナーが、とてもキュートで可愛いのだ。
 笑いあり、涙あり、その中にちょっぴり教訓もあって、逆転また大逆転の展開も納得出来てしまう。よかったら、DVDをレンタルして、恋人と一緒に観てみないか。

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2010年2月26日 (金)

ドロップ

★★★

 混じりっ気全く無し、バリバリの女子高生学園恋愛ドラマである。原作はケータイ小説で、ソフトバンク主催の「ポケスペ小説大賞」で大賞を受賞したらしい。著者の夏澄については、詳しいプロフを探せなかったが、女子高生なのかもしれないな…。

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 ストーリーの中味も、女子高校生達の関心と悩みが中心となっていて、現役の女子高校生でなくては書けない内容だからである。彼女達の関心事は、恋愛と友情だけで頭の中が一杯。逆に言うと、それ以外の要素は全くカラッポなのだ。
 従って、間違ってもおじさんが観る映画ではなく、女子高校生が観れば大感動間違いなしのストーリー展開ということになる。ではなぜ、私がこのDVDをレンタルしてしまったのか?
 実は最近観た映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』で、ヒロインのちはる役を好演した黒川芽以が気になり、ネットで検索した結果、この作品にたどり着いたという訳である。いまどき珍しい太めのアイドルだが、それでもなかなか愛嬌があって好感が持てるよね。ちょっと図々しいが、太めプラス童顔ということもあって、21歳で女子高生役をこなしちゃったのだ。
 タイトルの『ドロップ』は、サクマ式ドロップである。そう、いろいろな味のする甘いあのドロップである。それが女子高生達の甘く切ない恋と似ているからであろう。

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2010年2月24日 (水)

人間失格

★★★★

 太宰治の原作を読んだのは高校時代だから、もう気が遠くなるくらい昔のことである。だから原作の細かい筋書きなどは、ほとんど記憶していない。というより、もともと筋書きなどなにもない「狂人の日記」ともいえるだろう。しかし「道化」という騙し言葉と、心中し自分だけ助かり、女が死んでしまったくだりだけは覚えていたようだ。

Ningenshikkaku
 映画を観終わったとき、後ろの座席で若い女の子の声が聞こえた。「原作は難しくて全々分からなかったけれど、この映画は分かり易かったね」。
 確かにその通り。だがそれは原作を読んだ者にしか通用しないだろう。原作の文章は平易ではあるが、主人公の心情がなかなか理解出来ないし、人によって感じ方も異なるはずだからである。

 一方映画のほうは、美しい北国の景色と懐かしい昭和初期の東京風景。主人公は超美貌を誇る青年で、次々と個性的な女性が登場し、主人公に夢中になるという展開だ。実に分かり易いし、主人公をとりまく女性陣の配役陣がまた凄い。
 バーのマダムに大楠道代、カフエの女給に寺島しのぶ、薬屋の女主人に室井滋、母親のような女中に三田佳子といったべテラン女優に加え、坂井真紀、小池栄子、石原さとみ、などが色を添える。だがこれだけの女優を揃えても、なぜかラブシーンがほとんどないのだ。そのあっさりしたような女性関係の描き方が、太宰のイメージと何となく調和してくるから不思議である。
 だがさすがに、モルヒネを注射するシーンは悲惨であった。そういえば、原作でのこのシーンの描写も、いまだ私の記憶に残っている。ということは、かなり印象的な描写だったということなのだろう。

人間失格 (集英社文庫) Book 人間失格 (集英社文庫)

著者:太宰 治
販売元:集英社
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 中原中也とのシーンは、原作には全くないのだが、実物の太宰自身は、酒の席で中也に絡まれたことがあるという。原作の大幅改編ではあるが、中也との遭遇を折り込んだのは正解だったのではないか。
 鎌倉のトンネルで、中也が火の水を飲み込むシーンがある。もしあそこで「汚れちまった悲しみに」がスクリーンに流れたら、僕の心は熱く燃え上がって暴発したかもしれない。だがそれでは太宰ではなく、中也の映画になってしまうので、筋違いというものなのだろう。
 原作とは異なる展開が目立つものの、それはそれで映画としての完成度を損なうものではない。ただ主人公が唯一愛した「良子」の描き方がお粗末だし、原作の最大テーマである「道化」についてもほとんど触れていないのが残念である。
 主人公大庭葉蔵役には、ジャニーズ系の生田斗真が抜擢され、そのイケ面振りを120%発揮していたが、演技力のほうはいまいち物足りない。一方、主人公を憎み切っている堀木と平目を演じた、伊勢谷友介と石橋蓮司には、力量と存在感をひしひしと感じてしまった。
 いずれにせよ、太宰治の原作にとらわれてはいけない。これは小説とは異なった視線と感性で観る「現代映画」なのである。

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2010年2月20日 (土)

青空のむこう

 いずれにしても児童向けの『珠玉の名作』だと思いました。それと僕は死後の世界については以前から興味があって、それらに感する本を何冊か読んでいますが、だいたい基本的な構造は同じですね。人は死んだ後に「精霊界」というところで生前の自分の行動を見つめなおして、それから「天上界」へ行くか「地獄」へ行くか、そのまま「精霊界」にとゞまっているか、或いは人間界へ舞戻って、人間や動物に憑依するらしい。それは全て自分の意志で選択するようです。

青空のむこう Book 青空のむこう

著者:アレックス シアラー
販売元:求龍堂
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 この本の死後感も「地獄」という概念が感じられないこと以外は全く同じですね。もっとも地獄ではなく光のない世界という概念もあり、光の世界は、天国または極楽浄土ということになり、人によって幾層にも光の明るさが異なるといいます。天使や仏さまの頭の上や回りの光る輪こそ光(オーラ)なのだと・・・
 話が少しそれましたが、この小説は悲しいお話ではなく、ちょぴり切ないけれど、実に心優しい希望に満ちたお話だと思いました。人は皆生きているときは分からないことが多く、誤解しながら生きているけれど、死ぬということは終わりではなく、始まりであり、自分が死んでも愛さえ持ち続けていれば必ず次の世界でめぐり逢えるということを分かり易く教えてくれる作品でした。
 だから母を捜して150年間死者の世界にとどまり続けるアーサーが、お母さんに再び逢うことが出来たときに、ホロリときてしまったのです。

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2010年2月18日 (木)

インビクタス/負けざる者たち

★★★★☆

 30年近く牢獄に閉じ込めた白人たちを赦し、白人と黒人が共存出来る国を創った南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領。この作品は、彼が南アが唯一世界に誇れるラグビーを通して、人々の魂を揺るがすような人間愛を貫いた感動作品である。
 監督は絶対外れのない、クリント・イーストウッド。マンデラ大統領には、まさにハマリ役だったモーガン・フリーマン。そしてラグビーチームのキャプテンに、マット・デイモンとくれば、この作品を観ないわけにはゆかないだろう。

Invictus_3

 当然のように、モーガン・フリーマンとマット・デイモンは、この作品でアカデミー主演男優賞と助演男優賞にノミネートされた。だが不思議なことに、今年から10粋になった作品賞と、監督賞にもノミネートされていないのだ。
 白人対黒人という図式で、白人が悪者扱いされていることが気に入らないのだろうか。それともイーストウッド作品としては、珍しくストレートにハッピーエンドで終ったのがいけなかったのか。そうは言っても実話だから変えようがないじゃないの。
 さてと…。マンデラ大統領についてちょっとだけ。
 マンデラはテンブ人首長の子として生まれ、ウィトワーテルスランド大学法学部在学中に、アフリカ民族会議(ANC)に入党する。その後ヨハネスブルグにて弁護士事務所を開業し、ANCの副議長に就仼している。
 1961年には、ウムコント・ウェ・シズウェ(民族の槍)という軍事組織を作り、初代の司令官になる。その活動によって1962年に逮捕され、国家反逆罪終身刑となり、ロべン島に収監される。だが1989年12月に当時の大統領デクラークと会談し、翌年2月に晴れて釈放の身となるのである。

 こうしたマンデラの経緯についてはほとんど語らず、オープニングは彼が選挙で大統領に選ばれた時から始まる。イーストウッド監督が描きたかったのは、マンデラの生い立ちではなく、彼が成し遂げた「民族融合という奇跡」だったに違いない。だからこの際、ラグビーシーンの不正確さとか、マンデラの真意や葛藤の描き方の不十分さや、彼の偉大さばかりを称え過ぎる、などという批判は聞きたくない。

 家族という個人の幸福を捨て、国家育成という大事業を成し遂げ、人種の壁をブチ破り、全国民に魂の鼓動を刻んだマンデラの偉業を素直に称えたい。彼の理念は政治を超え、宗教の域に達していたといってもよいだろう。
 罪を全て秘書に押し付けて、全く責任をとらないどこかの国の政治家さん。私利私欲と自己保身だけの、大企業の経営者さん。有名大学に入学して出世すればよいと、我が子の自由を奪う教育ママさんたち。一度この映画を観て、何が正しいのかを考え直して欲しい。
 さらにマンデラの投獄生活に興味のある人、この作品と併せて『マンデラの名もなき看守』という映画も観てみようではないか。

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2010年2月14日 (日)

未来形J

 携帯電話配信で連載された小説だという。著者の大沢在昌の作品は初めて読んだのだが、私には余り縁のないハードボイルド系の『新宿鮫 無間人形』で第110回直木賞を受賞している。

未来形J  /大沢在昌/〔著〕 [本] 未来形J /大沢在昌/〔著〕 [本]
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 本作はハードボイルドではなく、フアンタジーなのだが、終盤になってヤクザが登場すると、それまでおとなしかった文章がたちまち活々としてきた。やっぱり著者はハードボイルド作家なんだね。
 ストーリーのほうは、未来世界から助けを求める「Jという名の少女」を救うため、物理学者・小説家・占い師・高校生・女子中学生の5人が結束して謎を追う、という展開である。なぜこの5人が選ばれたのかは、読んでのお楽しみだが、それぞれの特技を生かすためとだけ言っておこう。
 正直言って、SFとかファンタージーとしての完成度は余り高くはない。なんだか、大人を巻き込んだ「学園ミステリードラマ」といった香りもする。だが最終章を一般公募するという、画期的な企画により、ラストでだいぶSF色を施し、やっと少し挽回することが出来たようだ。

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2010年2月13日 (土)

フィッシュストーリー 

★★★★

 1975年に、先取りし過ぎてヒットしなかったパンクバンド「逆鱗」の、最後の曲が『FISH STORY』。この曲の途中には約1分の空白があり、その空白の中で女性の叫び声を聞いた者は、将来世界を救う英雄になるという。
 1982年には、お人良しで気弱な大学生が、合コンで知り合った霊感女に、いつか世界を救うと予言される。そして帰りの車中で、『FISH STORY』を聞き、曲の空白の部分で女性の叫び声を聞く。奇妙に思い車外に出ると、近くの暗闇で意外な出来事に遭遇してしまう。

フィッシュストーリー [DVD] DVD フィッシュストーリー [DVD]

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2009/09/25
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 そして2009年、小さい頃から「正義の味方」になる訓練を続けていた青年と、女子高生が船上で知り合う。そこでいきなりシージャックに巻き込まれ、女子高生は犯人にピストルを付きつけられるのだった。
 いよいよ運命の2012年、彗星と地球の衝突まであと5時間と迫る。人類は確実に滅びるはずだ。ただ唯一残された希望は、5人の正義の味方の登場と心を打つ音楽だという。
 そしてこの4つの時空がリンクし、見事な結末を迎えることになるのだ。荒唐無稽な発想と、各所に散りばめられた謎、そしてラストにそれらを全て巧みに収束させる。まさに伊坂ワールド全開の、巧妙な脚本と演出ではないか。
 ちなみに『フィッシュストーリー』とは、「魚物語」ではなく、「ホラ話」という意味である。まさに本編そのもの!。

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2010年2月11日 (木)

レスラー

★★★★

 華やかなプロレスシーンのオープニングと、熱気の充満するエンディングが、まるでメビウスの輪のように循環する。そしてエンディングクレジットで流れるボーカルが胸を打つ。その歌には、この作品の全てを凝縮したような、哀愁と悲哀が塗り込められているじゃないか。

    Wrestler

 プロレスとは肉体の饗宴であり、ス夕ントマンを使わない格闘ドラマである。表向きは派手でゴージャスな世界であるが、実は過酷で割の合わない重労働なのだ。しかし一度でもその栄光を浴びてしまうと、それはまるで麻薬のようにレスラー達の心を蝕んでゆく。
 だから家族を捨て、愛を捨てることになろうとも、リングという殿堂に燃えあがる観客たちの熱狂を、決して忘れ去ることが出来ない。年をとってたとえ肉体がボロくずになっても、レスラーにはリング以外に帰る場所がないのだ。
 そのスピリットといい、ビルドアップされた肉体といい、ミッキー・ロークは完壁にレスラーになり切っていた。まるで本物のレスラー以上に、レスラーそのものを演じているのである。
 完全に彼のワンマンショーであり、実に見事な役者魂を見せつけられた。ミッキー・ローク復活!。そこまでボルテージが高揚したのは、劇中の老レスラーの生き方が、彼の俳優人生とオーバーラップするからであろうか。

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2010年2月10日 (水)

通勤地獄 京王線が大好き

 夜逃げしている訳ではないのだが、なんだかんだ13回も転居してしまった。そのうち京王線沿線が5回、小田急線と中央線がそれぞれ2回ずつ。残りの4回は、転勤やら公団やらでローカルな場所だった。
 とにかく新宿から西に伸びる沿線が多いのだが、その中でも京王線沿線は、回数だけではなく、年数も25年間位住んでいるのだ。それに私の生家のあった場所でもある。そんな訳で新宿と京王線には馴染みが深いし、愛着も強烈にならざるを得ない。
 そんな情緒的な部分を除いても、京王線には好感を持っている。駅員さんや本社の人たちも懇切丁寧だし、何といっても数年前に運賃を値下げしたときは驚いた。実に誠実で爽やかな企業ではないか。

  Keio

 文句があるとすれば、朝夕の混雑度合いである。朝は調布で本線と相模原線とが合流するため、新宿までノラリクラリで通常の2倍以上の時間がかかってしまう。また夕方のラッシュ時は遅れは少ないものの、特急に乗客が集中するため、やはり調布までは身動きひとつ出来ないのだ。
 ライバルの小田急はもうすぐ複々線が完成となり、中央線も三鷹~立川間の複々線化が予定されているようである。小田急と中央線に挟まれて、平行走行している我らが京王線だけ立ち遅れてしまったようだ。

 もともと京王相模原線開通と同時に、新宿~調布間を複々線にする予定だったはずである。それで新宿~笹塚間を京王新線と呼んでいるのだ。ところが中途半端に新線を創ってしまった結果が、この超・混雑状況を招いた原因になっている。いずれにせよ一度断念したのだから、もう複々線にはならないだろうな…。
 そう思い込んで諦めていたら、突如去年の11月に、「京王線複々線化」の説明会が行われたのである。だが残念ながら、一挙に複々線化する訳ではないらしい。どちらかというと、踏み切り渋滞対策のための高架に主眼を置いているようだ。

 現在、踏み切り渋滞解消のため、調布~国領間の地下工事を行っている。この工事を始めている最中に、終戦間際の空襲で落とされた不発爆弾が見つかり、大騒ぎとなったのは記憶に新しいはず。
 この工事のあとに、今度は調布~笹塚間を全線高架にするらしい。そしてそのあとに、笹塚間まで地下を延長し、高架と地下を併用した複々線化を進めるというものである。
 なんと遠大な計画ではないか。そのときはとっくに定年退職しているし、もしかしたら私は死んでいるかもしれない。余り期待しないで、ひっそりと応援するしかないな。

 ところがこの複々線化には、裏があるようである。といってもあくまでも状況証拠と私の偏見と邪推なのだが、それは東京~大阪間のリニアモーターカー着工と関連しているらしい。
 このリニアモーターカーは、各県一駅という前提であり、神奈川県の最大候補駅が、京王相模原線の終点「橋本」なのだ。さらに都心の工事が遅れることを見越して、当面は橋本を起点とするという噂もある。

 そのために橋本~新宿間を、暫くは京王線でまかなうということらしい。そうなると、さらなる混雑を避けるため、いよいよ京王線を複々線化しなくてはならないのだ。もしかすると、そうした裏事情があるのかもしれないね。それを裏付ける情報として、複々線化の地下工事は、現在特急停車駅である明大前をスキップして調布までノンストップにする構造らしい。そうすれば新宿~橋本間は、30分もかからないからだ。
 いずれにせよ、複々線化の決意をしてくれたことは、京王ファンとしては非常に喜ばしい限りである。出来れば、私の生きているうちに、是非とも複々線化工事を完成させて欲しい。がんばれ!私のふるさと京王線。

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2010年2月 6日 (土)

1Q84の世界

 やっとこの怪物小説2冊を読み終わった。さすが売り切れ続出で、なかなかBOOK1が手に入らなかっただけのことはある。とにかくストーリーも面白いし、発想がユニークであり、味わいある文体も健在である。もちろん『海辺のカフカ』『ねじまき鳥クロニクル』で味わった、あの摩訶不思議で美味な、村上流エッセンスも全編に漂っている。
 ストーリーのほうは、スポーツジムのインスラクターをしている青豆という女性と、予備校で数学を教えている天吾という男性との話がパラレルに展開してゆく。この流れがとても居心地よく、飽食感が沸かないしくみになっている。

1Q84 BOOK 1 Book 1Q84 BOOK 1

著者:村上 春樹
販売元:新潮社
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 ミステリー、SF、ファンタジー、アダルト、社会派とあらゆる要素を折り込んでいる作品だが、究極のテーマは「永遠の愛」なのだろうか。青豆と大吾は少年期に同じような体験を経ているせいか、他人には理解し得ない連帯感のようなものを共有している。
 二人はたった一度の接触以外、ほとんど口を聞いたこともない。さらに二人は、青豆が転校したあと、20年間も会ったこともないのだが、なぜかいつまでも心の奥底で、それぞれの存在を感じ合っていた。これこそが究極のナルシシズムなのであろう。
 お互いに心のヒダに自已愛を蓄積しながら、別々の世界で生きてきた二人だが、ある日突然、「二つの月が存在する世界」に迷い込んでしまう。そのパラレルワールドのような、混迷の世界こそ『1Q84』年の世界だったのである。

 二人がこの摩訶不思議な世界に入り込んだきっかけは、おそらく青豆が殺し屋になり、天吾がゴーストライターになったためだろう。要するに本来真面目な二人が、ともにアウトローな世界に足を踏み入れてしまったことと関連しているのは間違いない。
 そして『1Q84』の世界で彼等に深く関わってくるのが、カルト教団「さきがけ」の存在である。この教団のあり方を読んでみると、すぐに「オウム真理教」がモデルになっていることに気付くはずである。また少女時代の青豆が、無理やり母親に連れ回された布教活動は、「エホバの証人」が下敷きになっているのはいうまでもない。
 いずれにせよ、少年時代に自分の意思に反して、無理やり強制労働させられるのは非常に辛いし、一生心の中にある種のわだかまりが残るはずである。そしてそれがナルシシズムの源泉となるのだ。またそのことは青豆と天吾の出会いにも影響力を持ち、『1Q84』の扉を開くパワーを開放させたに違いない。

村上春樹『1Q84』をどう読むか Book 村上春樹『1Q84』をどう読むか

販売元:河出書房新社
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 かくいう私も、実家が和菓子屋を営んでいたため、小学生の頃から家業を手伝わされている。毎朝小学校に行く前に店の掃除をしたり、朝食に添える味噌汁を作るのは、小さな私の役割であった。また学校から帰ってくれば、店番に配達やあんこの製造の手伝いなどに追いまくられられる日々が続いた。
 また日曜日や祭日は稼ぎどきなので、ほぼ一日中店の手伝いのため、私の自由な時間は拘束された。遊びたい盛りである。それで親の目を盗んで、近所の子らと遊びに呆けるのだが、監視役の妹が必ず私を探し出して親にタレ込む。といった蟻地獄のような循環が続いていたのである。

 だから青豆と天吾の抑圧されていた少年時代の鬱積が、まるで自分のことのように、身に染みて感じられるのだ。この抑圧されていたエネルギーが開放されたとき、人はとんでもないパワーを発揮することになるのかもしれない。
 また天吾と青豆だけでなく、ふかえりも拘束から逃れてきた者であり、この少女が『1Q84』で二人を結び付ける重要なピボットになっている。そしてそのふかえりこそ、「矛盾と循環の渦中」から生まれ落ちた存在であり、この作品の強烈なスパイスとなっているのだ。

 著者の村上春樹が、この作品を書く際にジョージ・オーウェルの『1984年』を意識していたのは間違いない。1949年に刊行された『1984年』のほうは、核戦争後の絶望的な世界を描いた近未来小説だが、『1Q84』は逆オマージュ視点で、近過去世界を描いている。
 『1984年』では、ビッグブラザー党による全体主義体制が世界を制覇してゆくのだが、『1Q84』ではリトル・ピープルという謎の生命体によって世界が侵食されてゆく。このリトル・ピープルは、異性人なのか、人間の妄想から生まれた存在なのか、あるいは神か死神なのか・・・。この作品の中ではその謎は解明されていない。
 BOOK2で完結かと思っていたら、2010年4月にBOOK3が出版されるという。たぶんBOOK3においても、リトル・ピープルについての謎は解明されないだろう。また解明する必要もない。それが村上ワールドであるし、解明してしまうと文学性が損なわれてしまうからである。

 この作品に関するブログ記事は山ほどあるし、解説書まで何冊も発売されている。従ってド素人の私が、ここでつまらない解説をクドクドと書き連ねる気持ちはない。またいまだ完全完結していないので、完全なレビューも不可能である。いずれにせよ、本作が読者に優しく、著者の作品群の中でもかなり完成度が高いことだけは否めないだろう。そしてただ、BOOK3の発売をジリジリしながら、ひたすら待ち続けるほかないのである。

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2010年2月 4日 (木)

ボーイズ・オン・ザ・ラン

★★★★

 いや~熱い映画だったな。おもわず青春時代を思い出して、吹き出したり涙ぐんだり・・・。花沢健吾原作の同名マンガはまだ読んでいないが、映画のほうはかなり内容を圧縮しているようだ。でも個性的な役者達が盛り上げてくれたお陰で、なかなか面白い作品に仕上っているよね。

   Boys

 それにしても29歳にもなって、仕事はやる気がなく、何をやってもドジでさえない主人公は実に悲しい男だ。このダメな主人公・田西敏行を演じたのは、銀杏BOYZのボーカルである峯田和伸である。
 最近彼はちょこちょこ映画に出演しているが、たぶん主役は初めてだろう。今回は『色即ぜねれいしょん』のヒゲゴジラ役とは違って、完全な三枚目役だが、これがなかなか板に付いていた。現代版「寅さん」といった趣きもあり、アレンジしてシリーズ化してはどうかと考えたほどだ。

 ストーリーのほうは、余りにも報われない主人公にストレスが溜まり、全くカタルシスが得られない。決闘の結果は仕方ないとして、ラストの彼女の言葉は救いようがない。原作はその後の展開があるようなので、もう少し納得出来るのかもしれないが、映画のラストは実に後味が悪い。
 カラオケで熱唱するところまでは、大いに盛り上がるのだが、ラストのむなしさのお陰で、一気にボルテージが下がってしまったな。そこのところが、とても心残りな作品だった。また女性にはちょっと薦められない作品かもしれないね。

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