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2009年10月20日 (火)

悪夢のエレベーター

★★★★

 見知らぬ男女四人が、突然深夜のマンションのエレベーターに閉じ込められてしまう。悔しいことに、非常ボタンは故障し、唯一の携帯は電池切れで、外部との連絡が全くとれない。さらに不運なことに、エレべーターが2台あり、住民たちは他の1台に乗るため故障に気が付かないのだ。
 またこの四人は、それぞれワケありな人物ばかり。極限状態の中で、だんだん神経が異常になり、お互いに不信感を募られてゆく。そしてある出来事がきっかけとなり、全員が隠し事を暴露し始めるのだった。

     Akumu_2

 まっとうな出演者はたったの7人。そのうちほとんどがエレべーターの中での密室シーンなのである。従って会話劇が中心であり、普通なら退屈してしまうのだが、本作は退屈する暇がない。それほど超面白いのである。
 ジャンルとしては、ブラックユーモアというか、コミカルミステリーといったところで、コメディとシリアスな展開が微妙にブレンドされている。そしてとにかく脅威的なドンデン返しの連発が見事なのだ。少なくとも6回はドンデン返しが続くのである。
 こんなの生まれて初めて観たよ!製作費をかけなくとも、これほど楽しませてくれたのだから、脚本と演出の大勝利といってよいだろう。
 また俳優陣も、チンピラヤクザの内野聖陽、超能力おじさんのモト冬樹、ゴスロリ少女の佐津川愛美、不気味な管理人の大堀こういちなど、演技派や個性派たちが並ぶ。ことに佐津川愛美と大堀こういちの狂気にはまいってしまった。
 アイデアとネタが勝負の作品なので、木下半太の原作は先に読まないほうがよいし、余りレビューを書き過ぎてネタバレになるのもまずい。アクの強さが臭うものの、とにかく今年観た中では、一番面白い映画だったかもしれない。

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受信: 2009年10月20日 (火) 23時23分

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 木下半太の同名の小説を映画化した「悪夢のエレベーター」(堀部圭亮監督)を観ました。その感想をネタバレ無しに語ってみます。 [続きを読む]

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受信: 2010年11月13日 (土) 10時31分

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受信: 2011年7月20日 (水) 00時43分

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