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2009年9月23日 (水)

あの日、欲望の大地で

★★★★

 試写会場のよみうりホールは超満員。開場30分前から階段に大行列が出来る仕末。この映画に対する期待感と熱気がムンムンと漂っているようだった。
 この映画は、『21g』や『バベル』の脚本を手がけたギジェル・アリアガが、初監督を飾った親子三代に亘る愛の物語である。自分が高校生のとき、家族を騙して不倫を重ねていた母ジーナ(キム・べイシンガー)を許せないシルヴィア(シャーリーズ・セロン)。そして彼女は、その母の血が流れている自分をも信じられず、次々とゆきずりの男達と肉体関係を繰り返すのだった。

     Burningplain

 回想の少女時代と現在を、行ったり来たりする頻度が激しいので、最初はストーリーの流れがよく掴めない。また12歳の娘マリアが登場している時代が、現在なのか過去なのかもよく判らなかった。
 だが後半になると、この判り難いストーリーが少しずつ見え始め、母ジーナが不倫に走った理由も解明されてくる。恋愛映画なのだが、何となくミステリアスな雰囲気が漂う。そして最初から最後まで、連続して暗いムードが率先してゆく。なんともやり切れない。そしてラストシ一ンでも、単純なハッピーエンドや感動シーンは切り捨てられ、明るくなりそうな末来を示唆した瞬間に、エンディングクレジットが流れ出すのである。
 シャーリーズ・セロンの演技力はなかなかのものだが、シルヴィアの心情と行動には全く共感出来ない。それは僕が男性だからであろうか。だが一緒に観た妻も同意見だという。「これがゲイジュツなんだよ君」、と諭されるかも知れないが、今だに腑に落ちないままである。
 それならば、キム・べイシンガーの演じた母ジーナの心情と悲哀のほうが、まだまだ判り易かったと思う。また三代の女達の中では、一番年少のマリアが一番しっかりしていてまっとうだったという皮肉には苦笑…。
 それはそれとして、脚本、映像、演技など、全く隙のないりっぱな映画であることは間違いないだろう。ただ脚本家出身の監督が張り切り過ぎ、懲り過ぎたような気がしてならない。

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» 『あの日、欲望の大地で』 [ラムの大通り]
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(原題:THE BURNING PLAIN) 【2008年・アメリカ】試写で鑑賞(★★★★☆) 「21グラム」「バベル」の脚本を手掛けたギジェルモ・アリアガの初監督作品。 時代と場所を越えて、さまざまな女性たちが織りなす愛と葛藤の物語。 アメリカ北東部、メイン州の海辺の街ポートランド。高級レストランの女マネージャーを務めるシルヴィア(シャーリーズ・セロン)は、てきぱきと仕事をこなしスタッフからの信頼も厚い。しかし、職場を一歩離れると、行きずりの男と安易に情事を繰り返していた。ある日、そんな彼女の... [続きを読む]

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受信: 2015年9月 4日 (金) 05時09分

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