歌舞伎座さよなら公演
明治22年11月に開場した歌舞伎座は、老朽化と帝国劇場に張り合うため、明治44年10月に大改築が施されました。純日本風の宮殿造りで、正面大玄関は格の鏡天井、観客席は高欄付の総檜造りというりっぱな建物でした。ところが残念ながら、大正10年10月、漏電により焼失してしまったのです。
その後の復旧は、関東大震災のおかげでだいぶ遅れましたが、大正13年12月に、現在の建物の原型である桃山調の鉄筋大殿堂が完成したのです。
当時日本一の大劇場でしたが、昭和20年5月の東京大空襲により焼失してしまいました。そして戦後の昭和25年12月に現在の歌舞伎座が竣工したわけです。従って現在の歌舞伎座は、既に完成から約60年経過しており、老朽化のため平成25年春の完成をめざし、近代的な建物に生まれ変ることになりました。
改築に伴い、平成22年4月の興行をもち、完成までの間は当然休場となります。その記念公演として、平成21年1月より平成22年4月までの間は、歌舞伎座「さよなら公演」と銘打った興行が行なわれているのです。
ということで、本日の歌舞伎座も超のつく満員御礼であります。夜の部開場直前の歌舞伎座前の道路は、人・人・人で溢れかえっておりました。
夜の部のお題目は、「お国と五平」と「怪談乳房榎」の二本立て。どちらも仇討ものですが、「お国と五平」は扇雀、勘太郎、三津五郎の三人芝居で一幕限り、「怪談乳房榎」のほうは勘三郎1人4役で四幕2時間弱の長丁場でした。
「お国と五平」は、那須野ヶ原の夜風になびくすすきと青白い月が美しく、仇討ちの実態と、耽美的な男女の情念劇が見処です。また「怪談乳房榎」は、橋之助の悪人ぶりと、なんといっても勘三郎の四役早替りが実に見事・見事。二作品とも、大変分かり易く面白い内容でした。
歌舞伎座休館まであと8カ月ですが、是非あと一回は再館したいものです。
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コメント
亮さんこんにちは
最近、歌舞伎ファンのアラフォー女性が多いですね。和服を着込んだ人もいますよ。
だから敷居は高くないと思います。また一幕見席なら、料金800円程度で観られますので、雰囲気だけでも経験してみてはいかがでしょうか。
投稿: ケント | 2009年8月17日 (月) 09時12分
歌舞伎座、行ったことはありませんが、何故か敷居が高いような気がします。
自分も、歌舞伎などの伝統的な文化も経験してゆきたいなぁ。
新装歌舞伎座になった時には、是非、足を運びたいと思います。
投稿: 亮 | 2009年8月17日 (月) 06時14分