シャッフル
★★★☆
二人の娘と最愛の夫と共に、郊外の素適な家に暮すリンダ(サンドラ・ブロック)は、幸福の絶頂にあった。ところが出張中の夫(ジュリアン・マクマホン)が交通事故で急死し、いきなり不幸のドン底に叩きつけられてしまう。
突然の事態にパニック状態となり、疲労感でぐったりとなった彼女だが、不思議なことに翌朝目を覚ますと、死んだはずの夫がキッチンで朝食の支度をしていたのだ。夫は何もなかったかのように振舞っているし、子供たちも夫が生きていることに何の疑問も抱いていないのである。
シャッフル [DVD] 販売元:クロックワークス |
あの事故は夢だったのかと思ったのも束の間で、翌朝目覚めると夫の葬式が待っていた。これは一体何事なのかと、彼女には事の成行きが信じられない。
こうして目覚めるたびに夫が生きたり死んだりする。果して夢なのか誰かの仕組んだいたずらなのか…。結局のところ、一週間のうち毎日が順番に過ぎてゆかず、まるでカードをシャッフルしたように不規則に次の日が訪れるのだった。
『恋はデ・ジャブ』や『タイムアクセル12:01』は、同じ毎日が繰り返され、『メメント』は過去から現在へと時間が繋がってゆくが、この作品では過去と現在がシャッフルされながら、時間は過去から現在へと流れてゆくのである。
このように変則的に時間流を動かしてゆく作品は珍しく、なかなか楽しかったのだが、やはり前述した作品群の亜流に過ぎない。というのも、ストーリーそのものに深みがなく、主張したいテーマも感じられず、シャッフルというアイデアしか見えてこないからである。あえて言えば、「幸福も不幸も自分自身が生み出すもの」という教訓だろうか…。
またサンドラ・ブロックが適役だったかも疑問で、大味な彼女よりもメンタリティーな雰囲気を醸し出す女優は、他に大勢いると思うのだが…。さらにラストの展開は、余りにも正直過ぎるのではないか。もっとネットリとした恐怖感と、もうひと捻りが欲しかったな。大好きな時間テーマものだけに少し残念な気がするのだ。
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コメント
亮さんいつもありがとう
タイムトラベルものと言えば、小説ではどの程度読んでいますか?僕もかなり収集していますが、面白いものがあったら教えてください。
本作は悪い映画ではなく、タイムトラベル好きなら結構楽しめると思いますよ。
投稿: ケント | 2009年7月 5日 (日) 13時53分
クレイさんこんにちは
良いアイディアの作品だしいう面では皆さん異論はないようですね。
昨日TVで「スピード」の上映をやっていましたね。当たり前ですが、やはりあの頃のサンドラ・ブロックは若かったですね。
「世にも奇妙な物語」は、結構面白いですよね。僕もあの手の作品は好きです。
投稿: ケント | 2009年7月 5日 (日) 13時50分
自分もタイムトラベルものは好きなので、期待しているのですが・・・
ちょっと残念な結果になりそうですね。
とは分かっていても、
タイムトラベル好きには変わりないので、きっと観るでしょうね!
また、記事にします。
投稿: 亮 | 2009年7月 5日 (日) 06時31分
こんばんは。コメントありがとうございます^^
良いアイディアの作品だとはおもうのですが、やっぱり混乱するのは劇中の人物だけにして欲しかったかなと。というか単純に私たちが混乱すると映画を楽しむどころじゃなくなっちゃうじゃないですか。^^;
「余にも奇妙な物語」だったらもっと上手く作ってくれそうな気がするのでした。(笑)
投稿: KLY | 2009年7月 5日 (日) 02時58分
しょーすけさんコメントありがとう
映画館で観たのですか。余程期待していたのですね。悪い映画ではないのですが、心にドンとくるものがなかったですね。
こうした作品をアイデア倒れというのでしょうか・・・
投稿: ケント | 2009年7月 5日 (日) 00時07分
ケントさん、こんにちは
自分は、この作品凄く期待してました。
滅多に行かない映画館まで観に行ったぐらいです(普通はDVDかWOWOW放送まで待ちます)。
期待が大き過ぎたせいかもしれませんが、あちこち、う~んとなってしまうところが多くて残念でした。
やっぱり、細かいところをきちんと作ってくれないと、話にのめりこめないですね。
投稿: しょーすけ | 2009年7月 4日 (土) 17時26分