夕陽のガンマン
★★★★
『グラン・トリノ』を観て、無性にクリント・イーストウッドの若かりし日の雄姿を拝みたくなり、本作品を何十年振りかで再観してみた。イタリア製作の西部劇であることから、マカロニウェスタンと呼ばれ、大ブームを巻き起こしたものである。
黒沢明の『用心棒』に影響を受けた作品で、それまでの西部劇とは打って変わり、舞台はニューメキシコで砂ぼこりの舞う暗い荒野だ。そしてあのエンニオ・モリコーネの懐かしいエレキギターの演奏が荒野に鳴り響く。このオープ二ングだけで胸が一杯となり、僕の脳裏を青春時代のホロ苦い思い出が駈け巡る。
夕陽のガンマン アルティメット・エディション [DVD] 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
当時ハリウッドでは売れなくなったクリント・イーストウッドだが、この映画に出演して男を上げた。その渋い風貌にくわえタバコが良く似合う。そして共演のリー・ヴァン・クリーフがさらに渋い。彼の共演があってこそ大ヒットに繋がったのであろう。
ストーリーのほうは、二人の凄腕賞金かせぎが、賞金首を探して町から町へと渡り歩き、危機一発のピンチをも乗り越え、協カして悪人を退治してゆくというシンプルな構成である。
起承転結を絵に描いたような構成と、アウトローだが悪人を次々と退治してゆくという展開は、まさに『用心棒』や『座頭市』を髣髴させられ、ことに当時の日本人の心にピタリとはまってしまったのだ。
そして製作後40年以上たった現在でも、少しも陳腐化していないし、判りきった結末であっても、飽きずに観ることが出来たのである。やはり名作は素晴らしい。ダーティ・ハリーを崇拝する世代も、是非本作をもう一度じっくり観直して欲しいものである。
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