名前探しの放課後
原因不明のタイムスリップで、3ヵ月先の未来から戻ってきた高校生の依田いつか。彼は3ヵ月先に同級生が自殺するが、それが誰だったのかは、どうしてもは思い出せないと言う。そこで彼は、これから起こる自殺を阻止しようと、仲間たちと協力して自殺者の名前探しを始める。
名前探しの放課後(上) 著者:辻村 深月 |
タイムスリップという超常現象からスタートするのだが、本作ではタイムパラドックスなどにはほとんど言及していない。だからSF系の小説ではなく、タイムスリップは単に未来の自殺を阻止する、というテーマのための小道具に過ぎないのだ。
はっきり言えば、「学園ミステリー」そのものなのである。女性視点で味付けが薄いので、おじさんには少々物足りなかったが、女性や学生たちには、爽やかな味が美味しいのかもしれないね。
読み処は、真摯で清楚な同級生坂崎あすなと、鉄道マニアの同級生河野との友情。そして美味しい洋食を提供するグリル・さか咲の存在かな…。
全二巻で途中少し中だるみの感もあるが、終盤の急展開とラストの大ドンデン返しは、なかなか面白いし見事だったね。ただ注文を付ければ、せめて一冊にまとめる程度の長さにして欲しかった。
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