ラーメンガール
★★★★
日本まで追いかけて来たのに、恋人は逃げるように仕事で移動する。そしてついて来るなと捨てゼリフを残したまま、一切の連絡を絶ってしまう。一人東京に残されて途方に暮れるアビーは、ある晩偶然に食ベたラーメンの虜となり、そのラーメン屋に弟子入りすることを決意するのだった。
ハリウッドが日本で創ったラーメン版『フラガール』という感じの映画である。セリフのある外人は、主演のブリタニー・マーフィーを含めて約4人で、あとは全て個性的な日本人ばかり。
ラーメン修業は辛く厳しい。そのうえ日本語も判らないときてる。普通なら10年かかる修業を1年で修了してしまうところがちょいと嘘臭いが、ここは細いことにこだわらずに太腹で鑑賞しよう。
頑固なラーメン屋の店主に西田敏行、その妻に余貴美子といったピッタリの配役。余は僕の大好きな女優さんなので言うことなしだが、いつもながら西田の演技は巧いし、ラーメン同様良い味を出していたよね。
弟子を怒鳴ったりいじめたりしながらも、心の底では優しくいたわる人情派だ。しかし海外でこの微妙な職人堅気の心意気が理解されたのかと、いらぬ心配をしてしまう。かなりアドリブも入っていたようだし、きっと英訳は困難を極めたのではなかろうか。
また西田の師匠役として、チョロ出演した山崎努の怪演も凄かったな。昔、伊丹十三監督の『タンポポ』というラーメン映画に出演していたのも何かの縁だろうか。とにかく巧いというより神がかり的な存在感があった。
残念なのは、終盤にラーメンスピリットを掴めたのか否かが曖昧なまま、中途半端な「ラーメン勝負」シーンを挿入したことかな。もしかしたら、かなり長編になってしまったので、前後のシーンがカットされてしまったのかもしれない。だがラストシーンは、実にハリウッド的で爽やかだったよね。
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