ブロークン
★★★
去年『フローズン・タイム』で大ブレークしたイギリス映画界新鋭のショーンエリス監督が仕掛けた二作目の作品である。前作はSFタッチだったが、今回はどちらかというとサスペンスホラーという趣であった。
カメラマン出身ということで、前作同様映像美に関しては賞賛に値するだろう。だが残念ながら内容のほうは、前作ほどのインパクトを感じなかった。
原題である『breaking a mirror』の通り、全ての初まりは鏡の破裂であり、キーワードとなる内臓逆位や事故車のナンバー、30 St Mary Axe など、鏡に繋がるものが多い。
鏡を突き破ってこちら側の世界に進入してくるもう一人の自分。それはまさにドッペルゲンガー現象である。それは結婚間近の主人公ジーナが、マリッジブルーにより引き起こされた脳内妄想だと思っていた。
ところが後半になって家族全員に同じ現象が起こってくるのだ。この展開を観ていると、脳内妄想というよりは、何物かに入れ替わられるという状況なのである。
これではまるで『SFボディ・スナッチャー』じゃないか…。この段階でかなりボルテージが下がってしまった。そのうえ終盤のドンデン返しも簡単に読めてしまう。せっかく中盤まで盛り上がっていたのに、なんだか水を差されたようで急に興ざめしてしまった。決して発想は悪くないのだが、今後ストーリー展開と詰めの甘さを克服したほうがいいかもね。
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