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2008年12月の記事

2008年12月31日 (水)

2008年ケントが観た映画ベストテン

   Kinga

  Eto2008

新年明けましておめでとうございます。

このブログが発足して、早3年を迎えました。これもひとえに皆さんの応援と、僕のしつこさの賜物だと思っています。本年も『ケントのたそがれ劇場』をご愛顧くださいますよう宜しくお願い申し上げます。

去年は引越しやら転職やらで映画を観る機会が減って、残念ながら年間100本にはやや届きませんでした。そんな中での選択で大変心苦しいのですが、また恒例の『2008年ケントが観た映画ベストテン』を発表致します。

「2008年映画ベストテン」

ウォーリー

天国はまだ遠く

ぐるりのこと

おくりびと

ダークナイト

西の魔女が死んだ

スウィーニー・トッド

僕の彼女はサイボーグ

テラビシアにかける橋

つぐない

「特別賞」

アイアンマン

片腕マシンガール

「主演俳優賞」

堤真一

綾瀬はるか

・・・てなところでがんす。(^_^)v

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2008年12月30日 (火)

K-20 怪人20面相・伝

★★★☆

 昭和の風景に、怪人20面相、明智小五郎、小林少年と、「ボッボ…僕らは少年探偵団♪」とくりゃあ、おじさん達には懐かしさが怒涛の如く押し寄せる。雑誌『少年』の付録に少年探偵団手帳とか、少年探偵団バッチなんかもあったぞい。
 だからという訳ではないだろうが、いやに年配の観客が目立ったね。ただ本作では、第二次大戦が回避された「パラレルワールド」が舞台になっているのだ。従って帝都のインフラも、人々の生活もどこか暗く、戦後の昭和時代のような活気がない。

       K_20

 主人公は、サーカスの曲芸師遠藤平吉を演じた金城武、ヒロインはおきゃんな財閥の令嬢を演じる松たか子、そしてご存知明智小五郎には仲村トオルといった配役である。また國村隼と高島札子がピリリと脇を固めていた。
 怪人20面相の正体は映画を観てのお楽しみだが、なんとなく初めからプンプンと臭っていたな。とはいえやはり意外といえば意外だったかも…。

 注目は平吉の修業シーンでのパルクール、スッポンポンの松たか子、『三丁目のタ日』のスタッフによる昭和時代の風景などだろう。それにしても、邦画のエンタメ感覚もだんだんハリウッド並になってきたね。
 それは邦画としては素晴らしい進化であり、『007カジノ・ロワイヤル』、『マトリックス』、『インディ・ジョーンズ』、『バットマン』、『スパイダーマン』、『Vフォー・ヴェンデッタ』等をごちゃまぜにしたような味わいに、まさに一粒で20の味を楽しめたと感じたのは僕だけではないだろう。

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2008年12月29日 (月)

銀行のATM

 メガバンクのATMは、どうしていつも混雑しているのだろうか。ことに平日の昼休みや給料日、連休前などは、大行列で数10分も待たされることがある。
 待ちながら観察していると、とくにおばさんと中小企業の経理担当者らしき人が立っているCD機が、長時間塞がっている気がするんだな。おばさんの場合は、使い方がよく判らないのだと思うし、経理担当者のほうは、ついでに個人の通帳に記帳したり、振込などで手間取っているのだろう。

   Town

 いずれにせよ一人で待つという事は、イライラしてメンタル面でも良くないよな。だから出金は、必ずコンビニで行うことにしている。

 あ~それなのに今日もメガバンク前は、道路にはみ出す大行列だ。それで近くのコンビニに行ったら、CD機の前には誰もいないじゃないか。僕は待ち時間ゼロ秒で、あっさり出金することが出来たもんね。
 なぜメガバンク前に行列をしている連中は、コンビニに行かないのか。日本七不思議の一つである。もしかして、手数料を取られるのかと勘違いしているのだろうか。時間内なら無料なんだけどなあ…。

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2008年12月28日 (日)

片腕マシンガール

★★★☆

 AV出身の井口昇監督の超B級スプラッターアクション映画で、米国資本による逆輸入作品らしい。映画を観ればすぐ判るが、こんなにも残虐でグロイ映像では、日本ではスポンサーがつかないだろうな…。
 指が切られ、腕も切られ、首を切断され、そしてマシンガンを叩き込まれて体が粉々になる。そしてシャワーの如く鮮血が飛び散るのだ。暴力と残酷描写の極みである。

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 ストーリーは、復讐に燃える女子高生アミが、切り取られた左腕にマシンガンを装着して、不良学生やヤクザ達を次々に抹殺するという展開だ。まさにタランティーノの『キル・ビル』とロドリゲスの『プラネットテラー』の世界だ。そこに日本流のアレンジと捻りを加えた超パクリ作品と言えよう。

 またかなり昔の映画で恐縮だが、『悪魔の毒毒モンスター東京へ行く』という米国映画で、安岡力也が魚屋の店頭で、まるで魚のようにズタズタと切り刻まれるシーンがあった。この気味の悪さがどことなく似ている気もする。荒唐無稽というよりデタラメで、やりたい放題なのだが、これだけ開き直られると逆に感心してしまうから不思議だ。

 そして、スシ、天ぷら、ヤクザ、忍者、女子高生にルーズソックスなどなど、外人目線での偏った日本認識アイテムのオンパレードである。だが、それにしてもだ、とにかく超面白いのだから始末に負えないよね。
 それから、この映画では女達が異常に強いし魅力的である。また彼女たちが装着する武器もなかなか凄まじい。主人公アミが腕にマシンガン、ミキの足にはチェーンソー、スミレの胸にはドリルブラジャーといった具合である。
 ことに主人公アミを演じた八代みなせは、グラビアアイドルで映画初出演とは思えない迫力ある演技を見せてくれた。ドスの利いた発声とキモの座った目つきが素晴らしいね。また彼女の年齢が23歳だと知ってまたビックリ。女子高生役を演じても、全く違和感がなかったのは、童顔と演技力の賜物だろうか。これから注目したい女優である。

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ぼくのおばあちゃん

★★★

 脇役の天才である菅井きんの初?主演作品である。確かに彼女は演技派ではあるが、やはり主役を張るガラではないようだ。人にはそれぞれ個性と役割というものがある。主役を張るには、それなりのオーラがなくてはならないのだが、残念ながら彼女にはそれがない。

          Bokuoba

 だからというわけではないが、新宿テアトルは、花金だというのに10人足らずの観客しか集まらなかった。決して悪い映画ではないし、誰が観ても理解出来る内容なのだが、とにかく若者に人気がないよね。

 またおばあちゃんテーマとしては、すでに『佐賀のがばいばあちゃん』に先行され、最近では『西の魔女が死んだ』にも遅れをとっている。だから新鮮味がない。また菅井きんのおばあちゃんは優し過ぎるよな。あの年代の祖母であれば、優しさだけではなく反面、凛とした厳しさも併せ持っていたはずである。それと町の人達も親切すぎるしね。そこが現実味のなさに繋がっているし、むせ返るような感動に繋がらないのかもしれない。

 なんだかこの映画について、批判めいた事ばかり並べてしまったが、素晴らしい部分も沢山あるので、どうか誤解のなきようお願いする。子役達の演技もなかなかだったが、僕が一番感銘を受けたのは、終盤に過去のビデオを観るシーンである。ここでおばあちゃんの苦悩と愛情が全噴射して、おもわず涙腺がゆるんでしまったよな。

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2008年12月24日 (水)

悪夢探偵2

★★★★

 シリーズ2作目は駄作というのが通り相場なのだが、本作においてはその定石が覆されたようである。むしろ逆にストーリー、映像、キャストなどの全てにおいて、第1作をはるかに凌いでいたのではないだろうか。

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 渋谷シネセゾンでは、欧州人が妻と娘を連れて僕の前の席を占拠していた。こんな映画を観て判るのだろうか、と心配していたのだが、得意になって妻子に説明する姿がうざったい。だがこんな場所でも塚本晋也監督が、欧州で高評価を得ているのを垣間見た思いであった。

     Aku2

 さて本作では、悪夢探偵こと影沼京一の素性が明かされ、彼が暗い人間に成り果てた理由が解明する。また彼と同じく他人の心が読める母逸子の存在と、その死の謎にも迫っっている。
 そして逸子同様、怖い怖い」と叫び続ける狂気の女高生「菊川」と、その友人二人の死がドラマを盛り上げる。またこの「怖い怖い」が、この作品を観る者にも伝染して、さらに恐怖心を煽るのだ。

 他人(ヒト)の心が読めるばかりに、知らなくともよい他人(ヒト)の心の闇が見えてしまう恐怖。真実と他人の心とは、非情で残酷なものなのである。それが信頼する肉親や友人であればなおさらであろう。
 前半は暗く冷淡で、ホラー映画そのものであり、なんとなく『呪怨』を髣髴させる創り方でもある。ところが後半は一変して優しさに満ち溢れた展開となってくる。

 ことに終盤で母の逸子がハンバーグを作るシーンがなんともノスタルジックで懐かしい。そしてその出来たてのハンバーグが、実に美味しそうだこと…。僅か数分のシーンだが、僕自身もタイムマシーンに乗って、若き日の母に食事を作ってもらっているような気分になってしまったな。

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2008年12月21日 (日)

砂時計

★★★☆

 少女マンガ、TVドラマを経て映画化となった作品だけに、原作やTVを観た人にとってはもの足りないかもしれない。しかし原作もTVも知らない存在としては、映画という制約のある中では、よく頑張ったのではないかと思う。

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 もし文句があるとしたら、これだけの長編を映画化したことに対して批判しなくてはならない。最近の傾向として、映画化にそぐわなくとも興行的に成功すればいいじゃないかという目先の発想から、売れることが確実な原作ものを安易に映画化するという姿勢に問題があるのではないだろうか。

 こうした近視眼的な方法論は、ある意味天に唾しているようなもので、映画界の未来を考えるとそら恐ろしいものがある。出版界がいい例である。安易に芸能人の書いたレベルの低い著作物に力を入れ過ぎているじゃないか。確かに目先だけを考えればべストセラーになるかもしれない。だが出版本来の役割を考えれば、これも大いなる錯覚に過ぎないのだ。
 これらの言い訳として、「最近の若者は活字離れしているから」と言うが、果して本当にそうなのか。くだらない芸能人の覗き趣味ばかりに血道をあげている出版界そのものが、若者たちのレべルを下げて活字離れを引き起こしている張本人なのではないだろうか。
 映画もまさにそれと同じ道を辿ろうとしていることが悲しいし淋しいね。話がまわりくどくて申し訳ないが、映画ファンとしてはどうしてもそのことをはっきり明言したうえでこれらの作品のレビューをすべきだということを言いたかったのである。

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 だからもし映画に不向きな原作物を映画化するにあたっては、原作は8割がた無視して良いのではないか。そして映画としての脚本を作り直して、堂々と「これは映画なんだぞ!」と胸を張ってもよいのではないだろうか。
 また映画はヴィジアルであるという命題の中では、この作品は十分にその部分の役割は果たしている。欠陥としては、たぶん原作に忠実になろうとして中途半端なアレンジを施したところにあったのではないだろうか。所詮2時間前後の上映時間の中で、原作を忠実に完成させることは不可能なのである。黒澤明監督が世界のクロサワに成り得たのは、原作のまんまではなく、映画に最適と思わわるアレンジを、的確に織り込んだからに他ならない。
 いつの間にか、夢中になって映画本質論に終始し、この作品に対するレビューを忘れてしまったが、わかる人はなんとなく判ってくれると確信している。傲慢こいて恐縮してしまうが、たまにこうしたレビューがあってもいいのでは・・・。

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2008年12月14日 (日)

私は貝になりたい

★★★☆

 昭和30年代に、フランキー堺主演で放送された伝説的な名作TVドラマの、リメイク映画である。僕は小さい頃に、このドラマを祖母の家のTVでみた記憶がある。当時子供だった僕には当然全く興味がなく、ただ祖母が真剣に観ていたので、仕方なく横で寝転がって嫌々観ていた。

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 始めはウトウトと観ていたのだが、いつの間ドラマの中に引き込まれて、終盤には子供ながらも、涙で顔がグシャグシャになってしまった記憶が残っている。戦争の意味も、夫婦の愛も知らぬ子供でも大泣きしたのだから、とにかく素晴らしい作品だったのであろう。

           Kai

 今回約半世紀振りに、中居正広主演でこのリメイク版が映画として創られたわけだが、なぜいま製作されたのだろうか。混沌とし始めた世界状況に不安を感じ、二度と戦争の苦しみを味わないための警鐘なのか。
 主演の中居正広はよく頑張ってこの大役に挑んでいたと思う。だがあの名優フランキー堺の代表作である。残念だが彼には少々荷が重過ぎたようである。一方、チョイ役で出演した草なぎ剛のほうが、俳優としては熟成された感があった。
 先に述べたように、リメイク版であり結果を承知していたのだが、やはりまたまた泣かされてしまった。前作ではラストシーンに涙したのではないかと思うが、今回は仲間由紀恵扮する妻の房江が、二人の子供を引き連れて、はるばる四国から東京の刑務所に訪れるシーンに号泣してしまった。思わず亡くなった自分の父母のこと、そして若き日の妻が、幼子だった娘二人を引き連れて病院通いをしていた頃の姿が重なってくるのだ。

Kaininaritai

 それにしても、昔は大変だったな。今なら四国から東京まで飛行機で約1時間だが、船やら夜汽車を乗り継いで三日もかかったんだ。そして敗戦の傷跡が残る焼け野原の東京。むせ返るような渋谷の闇市。忘れ去っていた過去の風景とともに、懐かしさと悲しさが怒涛の如く押し寄せてくる。

 また、夫の釈放を信じて、来る日も来る日も大雪の中を娘を背負い、200名の嘆願署名を集める房江のけなげさにも涙があふれ落ちてきた。そして美しく広大な大自然の風景が、人間のちっぽけな心を、すっぽりと包み込んでくれる。まさに映画ならではの迫力と感動を十分堪能出来たと思う。
 しかしそれでも何かが足りないのだ。たぶんこの作品の本来の主眼は、敗戦国での裁判の不合理さと、戦争に対する糾弾であるのに、そのあたりの描き方が不十分だったからではないだろうか。
 死ぬ思いで房江が集めた200名の署名や、先に死刑の執行を受けた矢野中将の再審嘆願書の行方について、全く言及されていないのは、余りにも悲し過ぎるじゃないか・・・。

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2008年12月13日 (土)

ガチ☆ボーイ

★★★★

 眠ってしまうとその日の記憶を失ってしまう青年のお話である。その青年こと五十嵐良一が司法試験を諦めて、大学のプロレス研究会に入会した動機は、同会のマネジャー朝岡麻子に一目惚れしたからだ。
 ところが練習を重ねてゆくつど、体に刻まれてゆく傷だけが、肉体が覚えている記憶であることに感動し、本気でプロレスに打ち込んでゆくのだった。

ガチ☆ボーイ (角川文庫) Book ガチ☆ボーイ (角川文庫)

著者:西田 征史,蓬莱 竜太
販売元:角川書店
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  記憶を持たない彼は、どんなに一生懸命練習しても、技どころか受身さえ覚えられず、いつまで経っても入部したときから進歩しないのだ。こんな彼に他の部員たちは失望するのだが、段取りが覚えられないため、結局いつも真剣勝負で燃え尽きる彼に、観客たちは大拍手を送るのだった・・・。

映画「ガチ☆ボーイ」オリジナル・サウンドトラック Music 映画「ガチ☆ボーイ」オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:サントラ,ウルフルズ
販売元:キューンレコード
発売日:2008/02/27
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 プロレスといういかがわしいスポーツを背景に、記憶を保てない男の悲哀をコミカルに描いた珍味な作品である。主役の佐藤隆太の明るさと、影のように細い体のアンバランスさが妙にマッチしていた。プロレス好きの人なら、きっとかなり泣けるだろうね。

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2008年12月10日 (水)

ウォーリー

★★★★☆

 前半は実写なのかアニメなのか区別がつかないほどクォリティーの高い映像だった。さすがピクサーである。
 2700年の地球上には人間の姿はなく、荒れ果てたビルと砂嵐の世界なのだ。そこでは、たった一台だけ取り残されたゴミ処理ロボットのWALL・E(ウォーリー)が、相変わらず毎日せっせとゴミ処理作業を続けていた。

           Walle

 ある日、彼と同じようにたった一匹だけ生き残っていたゴキブリを見つけて、彼の孤独感が少しだけ癒される。すると今度は、宇宙からやって来たロケットの中から、未知の高性能ロボットが地上に降りてくるのだ。
 イヴという名のそのロボットは、地球上を探索中だが、かなり強力な破壊力を持っている。危険な存在であり、敵対する宇宙人の使者のようでもあるが、孤独なウォーリーは死にもの狂いでそのロボットに近づき、どうしても友達になろうとする。

 たぶん核戦争か環境汚染などで、地球は壊滅的な被害を受けたのだろう。そして人類は宇宙の彼方に逃げ去ったようである。
 宇宙から地球に舞降りたこの探索ロボットイヴは、一体何の目的で地球にやって来たのか?序盤はややミステリアスな風味も勾ってくるのだ。
 SFであり、ミステリーであり、ラブストーリーに、アクションとコメディー、そして終盤は大感動の嵐で涙が止まらない。さらには地球の環境汚染や、働かなくなって超おデブになってしまった人間への皮肉と警告も織り込まれている。

 またロケットが大気圏を脱出するときに、壊れて浮遊する人工衛星群の間を突き抜けるというリアルな配慮に、製作者達のただ者ではない気配を感じた。
 観客は子供が多かったが、この作品なら老若男女誰が観ても、きっと満足出来るに違いない。さすがディズニーという名は伊達じゃないね。今年ナンバーワンの傑作と言い切ってもよい作品だろう。

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2008年12月 7日 (日)

不況和音の世界

 サブプライムローンの崩壊に端を発した世界的大不況が津波の如く押し寄せ、まず金融業界や不動産業界を破壊し、同時に引き起こされた円高地獄が、電機・自動車産業などの輸出企業に襲いかかってきた。
 それにしてもマスコミは、いつも余り嬉しくないニュースを報道するのが楽しいようだ。きっと暗いニュースのほうが注目されるからだろう。そして大げさに執拗に、まるでサイクロンのように、人心を不安世界へ巻き込んでゆく。
 TV、新聞、週刊誌とあらゆる媒体を駆使して、人の心に恐怖の種子を投げ込むのだ。それが原因で更なる不況に遭遇したり、自殺者や殺人鬼を生み出す結果となっても、全く知らん顔で責任も感じない。視聴率と販売数が伸びれば、あとはどうでもよいのか。憤りを通り過ぎて悲しみだけが雨のように降りそそぐ。

  Ilumi

 もはや信用取引なくしては成り立たない世界経済だが、信用という見えない魔物は、まさに砂上の楼閣であり、不安と恐怖心という、やはり見えない魔物によって簡単に崩れ落ちてしまうのだ。その魔物を作り出しているのが、マスコミとエコノミストと評論家達なのである。
 そもそも不況不況で生活苦と大騒ぎするが、一体いつの時代と比較しているのだろうか。きっと記憶に残る、かつての一番良い時代を夢見ているに違いない。
 少なくとも、我国においては、一部の貧困層を除いて、明日の衣食住に困る者が一体何人いるというのだ。かつてのバブリーな生活が出来なくなっただけではないのか。近年において、本当の貧困とは、大戦前後のどうにもならない時代に置き去りにしてきたはずだ。いい加減に無責任に騒ぎ立てるのは止めてもらいたい。

 それでも経済は、循環している限りいつかは再生するものだ。一番怖いのは戦争と破壊である。先の大戦もマスコミが創り上げた幻影によって長期化し、多くの国民に無駄な死や苦しみを与えたはずである。
 次の大戦では再生はない。核により地球が汚染されて、生物は全て滅びるだけだということは、もはや小学生でも知っている理論じゃないか。ましてや高学歴揃いのマスコミ関係者達が、理解出来ない道理ではないはずである。マスコミの報道はそれほど凄まじく、その報道責任は人の命より遥かに重いのだということを認識して欲しい。

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2008年12月 6日 (土)

センター・オブ・ジ・アース 

★★★

 地球の中心というタイトルであるが、わかり易く言えば『新・地底探検』ということかな。ジュール・ヴェルヌの『地底探検』に取り憑かれた兄(父)の痕跡を追う教授と甥っ子、それに研究所の美女が加った地底世界での冒険物語なのだから…。

     Center_earth

 トロッコ・コースター、地底への墜落、人食い植物、荒海での筏航海、空中に浮かぶ石から石をジャンプ、海竜や恐竜との遭遇、などなどまさにTVゲームもしくは、テーマパークのアトラクションそのものである。
 ストーリーも単純で判り易いし、3Dメガネをかけて飛び出す画像を日本語版で観るのが楽しい。まさにお子様ランチそのものであり、マイカルシネマの館内も子供達れの客が多かったな。

 まさにストーリーを楽しむというよりは、アトラクシヨン感覚で3D映像を体感することが目的なのだろう。かく言う自分もそのつもりで入場したわけで、通常より高い料金(2000円)にも全くめげなかった。
 だがその割には、テーマパークで観る3D映画ほど立体感がないのが残念だ。ことにティラノサウルスが登場するクライマックスが短かいし、ティラノサウルス自体にもさほど立体感がなかったよね。どちらかと言えば、トロッコのシーンが一番迫力があったと思うな。

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2008年12月 3日 (水)

ブロークン 

★★★

 去年『フローズン・タイム』で大ブレークしたイギリス映画界新鋭のショーンエリス監督が仕掛けた二作目の作品である。前作はSFタッチだったが、今回はどちらかというとサスペンスホラーという趣であった。
 カメラマン出身ということで、前作同様映像美に関しては賞賛に値するだろう。だが残念ながら内容のほうは、前作ほどのインパクトを感じなかった。

           Broken

 原題である『breaking a mirror』の通り、全ての初まりは鏡の破裂であり、キーワードとなる内臓逆位や事故車のナンバー、30 St Mary Axe など、鏡に繋がるものが多い。
 鏡を突き破ってこちら側の世界に進入してくるもう一人の自分。それはまさにドッペルゲンガー現象である。それは結婚間近の主人公ジーナが、マリッジブルーにより引き起こされた脳内妄想だと思っていた。

 ところが後半になって家族全員に同じ現象が起こってくるのだ。この展開を観ていると、脳内妄想というよりは、何物かに入れ替わられるという状況なのである。
 これではまるで『SFボディ・スナッチャー』じゃないか…。この段階でかなりボルテージが下がってしまった。そのうえ終盤のドンデン返しも簡単に読めてしまう。せっかく中盤まで盛り上がっていたのに、なんだか水を差されたようで急に興ざめしてしまった。決して発想は悪くないのだが、今後ストーリー展開と詰めの甘さを克服したほうがいいかもね。

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2008年12月 2日 (火)

ハッピーフライト

★★★☆

 『スウィングガールズ』の矢口史靖監督作品である。飛行機が飛ぶためには、パイロットやスチュワーデスだけではなく、整備士、管制塔の職員など多くのプロフェッショナル達の支えが必要である。

          Happyflight

 当たり前のことかもしれないが、普段忘れてしまいがちな影でバックアップをしている人々の活躍や、パイロットやスチュワーデス達の裏事情を楽しくコミカルに描いたウンチク系の映画だ。おもわず『タンポポ』、『お葬式』、『マルサの女』などの伊丹映画を思い出してしまったのは、決して僕だけではないだろう。 

 登場人物が多彩なので、一体誰が主役なのか判り難い映画だが、ポスターをみたかぎりでは、パイロット役の田辺誠一とスチュワーデス役の綾瀬はるかなのだろう。そして二人ともドジでおっちょこちょいな役処なのだ。ただし実際にこんな乗務員がいたら、怖くって飛行機なんか乗っていられないよね。
 それにしてもはるかちゃんは可愛い。先日観た『ICHI』とは全く正反対のキャラをこなしている。この子は単に可愛いだけではなく、結構演技派なんだね。おじさんは、ますますはるかファンになってしまった。 
 

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