夢をかなえるゾウ
自分を変えたいと思っているが、何一つ実行出来ないヘタレサラリーマンの主人公の前に、突然ゾウの姿をしたおかしな神様ガネーシャが現れる。この神様は大阪弁でまくしたて、あんみつをがんがん食べ、四六時中タバコを吸いまくり、ああ言えばこう言うといった具合に、主人公の弱みを次から次へと指摘してくるのだ。
そして勝手に居候を決め込み、無断で人の金を使いまくる。そのたびに主人公は腹を立てるのだが、この神様に『成功の秘訣』を教わりたいというスケベ心から、いつも最後には言い負かされて言いなりになってしまう。
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夢をかなえるゾウ 著者:水野敬也 |
ただ単にこうした単純な話が繰り返され、最後に教訓を垂れるといった展開に終始する。いわば面白おかしく読み易い形にした「自己啓発書」なのだ。だからただ単純に面白いね・・・で終わってしまっては、くその役にも立たないつまらない本ということになってしまう。せっかくこの本を読んだのであれば、ガネーシャが残した教訓を、読者も納得したうえで実践してみればよい。
その教訓の一部をまとめれば次の通りである。
1.靴を磨く
2.コンビニでお釣りを募金する
3.食事を腹八分におさえる
4.人が欲しがっているものを先取りする
そしてこうした教訓が、30項目近く書かれている。そのほとんどが、いまさら感心することでもなく、他の自己啓発書に書かれていることのおさらいに過ぎない。ただこの本では、どうしてそうすれば成功するのかという理由を、ドラえもんとのび太の掛け合い漫才よろしく、ぶっちゃけて判りやすく楽しく書いているのだ。また、ではどうしてほとんどの人がその教訓を活かし切れないのか、その回答までも判りやすく用意しているのである。ここら辺りが、この本のユニークなところで、読書が苦手で勉強嫌いの若者達の心を掴み取り、140万部突破の大ベストセラーになったのであろう。
さてこの本に登場するガネーシャというゾウの姿をした得体の知れない神様について、せっかくだからちょこっと知っておこうね。実はこのガネーシャは、ヒンドゥー教の神の一人であり、インドでは除災厄除・財運向上で信仰を集めているという。また智慧・学問の神でもあり、学生たちにも人気があるらしい。
ではなぜゾウの姿をしているのか、伝説では父親のシヴァ神の怒りに触れて首を落とされ、代わりにゾウの頭をつけられたという。また片方の牙が折れているのは、やはり父シヴァ神の投げた斧を、牙で受け止めたために折れたのだそうである。
さてこの本では、夢をかなえるためには、ガネーシャの教訓を実行するのみとして結んでいるが、本当に夢をかなえられるのか否か、一度チャレンジしてみたらいかが。確かにガネーシャの教訓を5年間以上続けて実行すれば、50%以上の可能性で夢をかなえられるかもしれない。あと残るのはタイミングと時の運であろう。
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コメント
わかさんこんにちは
やはり舞台化しましたか。映像より舞台劇のほうがピッタシですよね。
投稿: ケント | 2008年11月28日 (金) 20時47分
夢をかなえるゾウはついに舞台化しました!!
是非きてください
投稿: わか | 2008年11月28日 (金) 17時48分