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2008年7月13日 (日)

純喫茶磯辺

★★★☆

 水道工のオヤジ磯辺裕次郎は、父親の財産を相続してからブラブラしていたが、ある日思いつきで未経験の喫茶店を開業してしまう。だが余りにもダサイ店のネームと雰囲気に、娘の咲子はガックリするが後の祭りだった。
 当然店は流行らない。ところが素子という可愛いバイトの子に、超ミニのコスプレを着せた途端、店はおかしな客で大盛況となる。

       Isobeya

 そしてマスターの磯辺は、そんな素子にメロメロになってゆく。ところがこの状況が面白くない娘の咲子が、飲み屋で素子に文句を言う。
 磯辺は妻とは、8年前に離婚したのだが、妻と娘は時々逢っていて、娘は母に父との復縁を願うのだが、母は自由に生きたいという。父が父なら、母も負けずと変わり者で、しっかりしているのは、娘の咲子だけだったのだ。

 どうにも歯車の合わない人々を、古いタイプの喫茶店を通して、面白おかしく描いてゆく。主役の裕次郎をお笑いの宮迫博之が扮していることをみても、この映画はコメディーなのだが、苦笑いばかりでどこか本気で笑えない。
 結局は、裕次郎も妻も娘も、誰一人として幸福にはなれず救われないからである。それでも誰も、苦悩を残さずさっぱりしているところが爽やかだね。
 主人公磯辺裕次郎を演じた宮迫博之も決して悪くはないのだが、何を演じてもいつも同じ感じがする。一方、しっかりものだが純情で、一途な女子高生を演じた仲里依紗の清々しさが良かった。またつかみどこがないが、どこか憎めない素子を演じた麻生久美子の演技とコスプレに乾杯!
 彼女、どこかでみたことがあると思ったら、タ凪の街 桜の国で皆実の役を演じていたんだね。皆実とは全く異なる役柄を演じながらも、薄幸だが健気に生きるという部分では皆実と重なるところがあった。
 いずれにしても、この映画が単純なコメディーに終始せず、人情と哀愁を漂わせた良作になり得たのは、この二人の女優さんの個性と熱演のお陰であろう。 

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