6時間後に君は死ぬ
オムニバスの中編集で、タイトル作品のほか『時の魔法使い』、『恋をしてはいけない日』、『ドールハウスのダンサー』、『3時間後に君は死ぬ』の5作を収録している。
『3時間に君は死ぬ』は、タイトルの『6時間後に君は死ぬ』の続編で、5年前に出逢った山葉圭史と原田美緒が再会を果たす。そして3時間後に起こる大惨事を食い止めようと、ハラハラドキドキの探索を行うのだ。続編でありながらも、『6時間後に君は死ぬ』よりずっと面白い。
『時の魔法使い』と『恋をしてはいけない日』は、まるで梶尾真治の描く時間テーマラブファンタジーを髣髴させられる。きっと著者も梶尾真治のファンなのだろう。
一番良かったのが、『ドールハウスのダンサー』で、現実を人形に置き換えたかのような魔可不思議な世界に惹き込まれてしまった。
主役というわけではないが、全編を通じて登場するのが、ビジョンという予知能力を持つ山葉圭史であり、この中編小説のアテンダーでもある。『13階段』を書いた高野和明とは全く別人のような話の展開に、著者の貪欲さと懐の広さを感じてしまった。
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» 高野和明 『6時間後に君は死ぬ』 [映画な日々。読書な日々。]
6時間後に君は死ぬ/高野 和明
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回りつづける運命の時計未来を賭けた戦いが始まる!稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のカウントダウン・ミステリー運命の岐路に迷う時、1人の予言者が現れる。「6時間後に君は死ぬ」。街で出会った見知らぬ青... [続きを読む]
受信: 2008年4月 6日 (日) 14時53分
» 6時間後に君は死ぬ 高野和明 [読書・映画・ドラマetc覚書(アメブロ版)]
6時間後に君は死ぬ/高野 和明
高野和明 講談社 2007
STORY:
ある日、圭史に6時間後に死ぬと予言された美緒は、信じられないと思いながらも、圭史とともに運命を変えようと努力をするが・・・。
感想:
尋常でないことがその人に起こるときに、その人の未来のビ... [続きを読む]
受信: 2008年4月 6日 (日) 14時56分
» 高野和明『6時間後に君は死ぬ』 [待ち合わせは本屋さんで]
運命の岐路に迷う時、1人の予言者が現れる。 [続きを読む]
受信: 2008年4月 6日 (日) 20時43分
» 「6時間後に君は死ぬ」高野和明 [ナナメモ]
6時間後に君は死ぬ
高野 和明
他人の非日常の出来事を見ることが出来る山葉圭史。彼が見たビジョンによって運命を知ってしまう女の人たちの物語。
街角で見知らぬ人に突然「6時間後に君は死ぬ」なんていわれたらどうする?うーん。慌てて逃げちゃうだろうなぁ。そして私は6時間後に死んでいる(笑)それじゃ、物語にならないんですけど、この物語に山葉圭史は他の人の未来を見ることが出来るんです。通りすがりの人の未来が見えるって言うのも辛そうです。
「時の魔法使い」が好きでした。... [続きを読む]
受信: 2008年4月 6日 (日) 21時05分
» 川上未映子 [川上未映子]
川上未映子 [続きを読む]
受信: 2008年4月 7日 (月) 10時16分
» 「6時間後に君は死ぬ」 [月灯りの舞]
私に読ませたいと、ある人からもらった本。
なぜ、この本なのか、この本のどこなのか、
なぜ私になのか、
読んでいくうちに、その謎が解けていく。
そして、それがわかった時、
私は思い切り涙していた。
もう、本の中の謎解きより、私自身が
謎解きをする主人公になっ... [続きを読む]
受信: 2008年4月 7日 (月) 15時50分
» 本「6時間後に君は死ぬ」 [<花>の本と映画の感想]
6時間後に君は死ぬ
高野和明 講談社 2007年5月
美緒は、もうすぐ、25歳の誕生日を迎えようとしていたとき、町で見知らぬ男性から声をかけられ、「6時間後に君は死ぬ」と予言される・・・・・・・・・・
題名からして、物騒な。私が、もしこんな予言されても、信... [続きを読む]
受信: 2008年4月 7日 (月) 21時30分
» 『6時間後に君は死ぬ』高野和明 [ほんだらけ]
6時間後に君は死ぬ
高野 和明 2007/5/10発行 講談社 P.347 ¥1,680
★★★★★
何も起こらないのが最高の幸せ。
眉を寄せた美帆に、館長は続けた。「普通の人として生きた実感でしょう。普通、というのは多くの人がいいと思って選んだからこそ、普通になったんじゃないでしょうか。斯く言う私も、普通の人間ですが」 〜『ドールハウスのダンサー』より〜
その日、24歳最後の日を迎え、友人との待ち合わせ場所へと急ぐ美緒は、見知らぬ男から声をかけられ、こう告げられる... [続きを読む]
受信: 2008年4月 8日 (火) 19時44分
» 『6時間後に君は死ぬ』高野和明 [蓮に鷺]
誕生日を翌日に控えた美緒は、街中で出会った青年に「6時間後に君は死ぬ」と言われる。不躾な青年に戸惑うが、彼の発言が次々現実になるにつれて、彼女の不安はいや増していく。果たして、彼女は死という運命を回避できるのか…?(表題作あらすじ)
些か物足りなさも...... [続きを読む]
受信: 2008年4月 9日 (水) 10時36分
» 6時間後に君は死ぬ 高野和明 講談社 [おいしい本箱Diary]
「6時間後に君は死ぬ」・・このタイトルにはびっくりしましたが。
読んでみると、思いがけずハートフルで、よく練られたいい作品でした。
予知、という割と使い古されたテーマを題材に、ここまで緊迫感ある
作品を粒をそろえて書くことができる・・力量がありますね。
予知をするのは、心理学者の山葉圭史。どことなく、影の薄い感じですが
なかなか好青年です。... [続きを読む]
受信: 2008年4月11日 (金) 23時21分
» 6時間後に君は死ぬ/高野和明 [心の音]
6時間後に君は死ぬ
出版社/著者からの内容紹介
回りつづける運命の時計未来を賭けた戦いが始まる!
稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のカウントダウン・ミステリー
運命の岐路に迷う時、1人の予言者が現れる。
「6時間後に君は死ぬ」。街で出会った見知らぬ青年に予言をされた美緒。信じられるのは誰なのか。「運命」を変えることはできるのか。
未来は決まってなんかいない 明日を信じて、進むだけ ... [続きを読む]
受信: 2008年4月13日 (日) 23時27分
コメント
masakoさんコメントありがとう
『3時間後に僕は死ぬ』は、確かにドキドキしました。高野和明氏は、いろいろなポケットを持っている人なんですね。
投稿: ケント | 2008年4月 6日 (日) 16時02分
『ドールハウスのダンサー』、よかったですよね。こうやって知らないところで見守られているのってなんか素敵だな、と思いました。
『3時間後に僕は死ぬ』はドキドキハラハラで展開がすごく気になって一気に読んでしまいました。
確かに13階段とは違った感じで、これはこれでいい面白かったと思います。
投稿: masako | 2008年4月 6日 (日) 14時57分