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2008年2月 4日 (月)

プライマー

★★★

 2004年度サンダンス映画祭で、審査員大賞を受賞した作品だという。この賞はインディペンデント映画に、ビジネスチャンスを与えてくれる。従ってこの作品が、大学の映画部で製作したようなチープな超低予算映画であっても文句はつけない。

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 ストーリーのほうだか、べンチャービジネス志向の青年二人が、ある研究途上で偶然タイムマシンを発明してしまう。彼等は急上昇した株式銘柄を調べ、マシンに乗って過去へ行き、その株を買って儲けることを実行する。

 ここまでは良くあるお話なのだが、過去に戻ったときに、過去の自分に遭遇してしまうのだ。そして現在の自分が、かつての自分を遠くから見ている。この循環が延々と続き、映画を観ているほうは、一体誰がオリジナルなのか、ダブル(分身)なのかさっぱり判らない。

 同じシーンが何度か続くのだが、ほとんどヒントになるものがなく、話の順序さえ見失ってしまう。ニューヨークタイムス紙で、この映画は5回以上観る必要があると掲載され、何度かチャレンジしたマニアックな人もいる。だがその人達をしても、いまだ完全には判らないという。
 果たして本当に答があるのか。まあどちらにしても、この作品を何度も観るほど辛抱強くはない。
 僕はタイムパラドックスを扱った作品が大好きだが、こんな判り辛い作品を観たことがない。難解という訳ではなくただ不親切なのだ。たまたまこのテーマが好きだから、ある程度楽しめたものの、このテーマに興味のない人にはお勧め出来ない。
 小説ならともかく、映画は情報量に限界があるし、観客は基本的に一回しか観ないのだ。ことに商業べースにするのなら、そこを考えてもう少し判り易く創らなければ、一発屋の単なる自己満足で終わってしまうだろう。
 タイムトラべルやパラドックスについて話を始めたら、夜を徹しても終わらない。だからここでは、その議論を飛ばしたい。
 もしかすると、この映画の真のテーマは、タイムパラドックスではなく、米国のベンチャー企業家たちの野心と葛藤と猜疑心だったのだろうか。
  

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コメント

コメント&TBありがとうございます。こちらからも、TBさせていただきます。

本作は、確かに分かり難い部分も多かったのですが、結構、このタイプの作品は好きで、あれこれ理屈を考えていると飽きません。

ただ、映画館で観るよりは、DVDで時々場面を繰り返したりしながら観るべき作品ですよね。

投稿: MANAMI | 2008年2月 4日 (月) 22時33分

MANAMI さんコメントありがとう
しかし、この映画を映画館で観てもさっぱり判らないでしょうね。DVDで何度も観て、友人達とあれこれと推理するのが面白いのでしょうね。

投稿: ケント | 2008年2月 5日 (火) 20時56分

ケントさん、こんにちわ!
タイムパラドックスやタイムトラベルのように、
時空を超えたテーマは私も大好きです♪
『タイムマシン』原作10回は読みましたし、映画も古いほうも新しいほうも何度も観ました。(笑)
この映画の事は知らなかったのですが、機会があったら
ケントさんの言われるように”判り辛い”事を頭に置きながら
それでも観てみたい気がします。(笑)
タイムパラドックスやタイムトラベル系の映画はそこそこ
観ているつもりなのですが、
機会があったら、ケントさんのお話是非聞いてみたいです。
徹夜の覚悟は出てきていませんが、半徹くらいならできそうです。(なんだそれ 笑)
ちなみに、インパクトがあって結構好きだったなのは、
『オーロラの彼方へ』『バタフライエフェクト』です。
ロマンティック系では『ある日どこかで』『ニューヨークの恋人』
コメディ系では、中世にタイムスリップする『ブラックナイト』笑えました。
『タイムコップ』も下のほうでケントさんの言われているように、
アクションがメインで突っ込むところが多いですが、ビデオ持ってます。
(DVDではありません 笑)
でも一番好きなのは、「ドラエモン」かもしれません(笑)
調子に乗っていろいろ書いてしまってすみません。

ところで、この映画のお話からそれますが、
ケントさんの絵手紙小屋拝見させて頂きました。
絵と詩のコラボレーションがとても味わいがあって素敵ですねー☆
私は絵ごころも文章の才能もありませんので尊敬します。
まだすべての作品を拝見していませんが、
”絵手紙もろもろ”の詩に、ぐっと来ます。

また来ますネ!

投稿: tess | 2008年2月 7日 (木) 15時10分

TESSさんいつもありがとう
TESSさんも、時空を超えたテーマが好きということで、気が合いそうですね。
僕はどちらかと言うと、ハード系よりもロマンチック系のほうが好きですね。とくに未来より過去に興味があります。そしてタイムパラドックスを扱ったものに興味を覚えますね。
『オーロラの彼方へ』『バタフライエフェクト』『ある日どこかで』『ニューヨークの恋人』は、いずれも感動しました。
最近観たものでは、近々ブログに載せますが、『ジャケット』が良かったですね。
どらえもん、僕も好きですよ。藤子不二雄はタイムテーマのマンガが多いですよね。ドラえもんの他にも、『タイムパトロールぼん』や約1000ページに渡る短編集1~3の『みどりの守り神』、『征地球論』、『カンビュセスの籤』でもタイムテーマを中心に描いています。

最近絵手紙のほうが不調で、だいぶお休みしていますが、またがんばります。ありがとうございました。


投稿: ケント | 2008年2月 7日 (木) 20時17分

ケントさん、こんばんは。

僕もプライマーを初めて観た時は、なんだこの映画は?という感じで劇場を後にしました。しかし、なぜか気になって、DVDで何度も見返してようやく大まかなところは分かってきましたが、細部は依然謎のままです。

>米国のベンチャー企業家たちの野心と葛藤と猜疑心
装置を開発する過程はエキサイティングでしたし、そういう観点でみると面白い映画ですね。
トラバさせて頂きましたので、よろしくお願いします。

投稿: wanco | 2008年2月 8日 (金) 23時57分

wancoさんこんにちは、コメントありがとう
劇場で観たのですか。それでは全く分からないですね。なにかDVDを買わせる為の映画観たいですよね(笑)
この作品、メジャーで焼き直しして創れば、もっと分かり易い映画になったのではと考えてしまいます。

投稿: ケント | 2008年2月 9日 (土) 12時55分

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