マリア
★★★★
イエス・キリストを描いた作品は数多くあるが、聖母マリアと父ヨセフを描いた映画は珍しい。だから予告編を観たときからこの作品に注目していた。
とりたてて変化に富むストーリーはなく、神の子を受胎したマリアが、馬小屋で出産するまでを淡々と描いている。だから前半は少し退屈なのだが、クライマックスのイエス誕生のシーンでは、胸が熱くなり思わず大粒の涙を流さずにはいられない。
この映画の邦題は『マリア』であるが、原題は『The Nativity story』である。だからキリスト降誕シーンがハイライトになるのは当然であろう。もちろんキリスト降誕も感動的ではあるが、「生命の誕生」という神秘的儀式の尊さに心が洗われる思いがした。
また養父ヨセフの無償の愛にも胸が熱くなる。妻と子を守る。これこそ父親本来の姿なのだ。この父性愛こそがイエスに引き継がれたのだろうか・・・。
人は何のために生まれたのか、その答えがこの作品にある。「人は人を産んで育てるために生まれたのだ」。
キリスト教会系の人たちなのか、かなり多勢の外国人たちが劇場に入場していた。彼等が時々笑うのだが、どうも日本人的には笑えるシーンとは思えない。
やはり感性が違うのか、それとも字幕が適切ではなかったのだろうか。外人たちはいちいち感情を声にする。なんとなくやかましいのだ。
だがさすがにキリスト降誕シーンのときは、一瞬静まりかえってしまった。そのあと今度は鼻をすすり始めた。魂を揺さぶる根源的な感動だけは、きっと世界共通なのであろう。
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» マリア [★YUKAの気ままな有閑日記★]
ヨセフとマリアの物語―無心になって鑑賞しよう【story】ヘロデ王(キアラン・ハインズ)の圧政に苦しむナザレで、家族とともにつましい生活を送るマリア(ケイシャ・キャッスル=ヒューズ)。ヨセフ(オスカー・イサーク)との婚約話が整った後、大天使ガブリエルから「あなたは神の子を身ごもる」と告げられる― 監督 : キャサリン・ハードウィック 『ロード・オブ・ドッグタウン』【comment】神さまを信じているか信じていないか・・・自分でもよく分からないけれど、イエスが誕生した時のお話は以前から大好き... [続きを読む]
受信: 2007年12月18日 (火) 21時09分
» 「マリア」 キリスト降誕の物語 [ハピネス道]
JUGEMテーマ:映画
アメリカでは、ちょうど去年の今頃話題になっていました。
主演が「クジラの島の少女」のケイシャ・キャッスル=ヒューズということで、注目していました。
聖母マリアを彼女がどう演ずるのか、また作品全体も、この有名なお話をどのように映画化するのかにも興味がありました。
素朴で善良な少女マリア。
「クジラの島…」のときもそうでしたが、
神秘的なオーラを持った彼女だからこそ、この難しい役をこなせたのかもしれません。
うまく言えませんが、光と影を両方備えた存在... [続きを読む]
受信: 2007年12月18日 (火) 22時11分
» マリア [迷宮映画館]
マリアの物語というよりも、これは父性をものすごく強烈に感じた。 [続きを読む]
受信: 2007年12月18日 (火) 22時38分
» 『マリア』 [Sweet*Days**]
監督:キャサリン・ハードウィック CAST:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・アイザック 他
エルサレム。ヘロデ王の厳しい税金徴収に貧しい人々は苦しい生活を強... [続きを読む]
受信: 2007年12月18日 (火) 22時49分
» マリア [ルナのシネマ缶]
クリスマスは、本来イエスの
誕生日なわけで・・・
カトリック系などの幼稚園では
この時期、必ずこのイエス誕生の
劇をやらされるのよねぇー。
私もその一人だったので、
話の内容はよく知っているんだけど
映画になるのは、初めてらしいし
なんとなく観たくなってしまいました!
さて、お話は正統派でかなり忠実に作られています。
相当まじめな作品になっています。
エルサレムのナザレに住むマリアは、親の勧めでヨセフと婚約しますが、
天使ガブリエルから、神の子を身ごもると告げられます。
... [続きを読む]
受信: 2007年12月18日 (火) 23時27分
» マリア [日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々~]
古代エルサレムのヘロデ王は、救い主が現れるという預言に、自分の地位を脅かすものの出現を感じて怯えていました。一方、ヘロデ王の圧政に苦しむユダヤの民は、救い主の誕生を心待ちにしています。ヘロデ王の厳しい税金の取立てに苦しむ村、ナザレに住むマリアは、ヨセフと結婚す... [続きを読む]
受信: 2007年12月19日 (水) 00時26分
» 「マリア」 [ヨーロッパ映画を観よう!]
「The Nativity Story 」2006 USA
ヒロイン、マリアを演じるのはニュージーランド出身で「クジラ島の少女/2002」のケイシャ・キャッスル・ヒューズ。
マリアの夫ヨセフに中米グアテマラ出身のオスカー・アイザック。
監督はアメリカンのキャサリン・ハードウィック。
監督以外は皆アメリカンではなく、マリアの父ヨアキム役のショーン・トーブはUK俳優で「クラッシュ/2004」に出演している。
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受信: 2007年12月19日 (水) 00時38分
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THE NATIVITY STORY
今から約2000年前、イスラエル・ナザレの人々はヘロデ王の課す重税に苦し
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【THE NATIVITY STORY】2007/12/01公開(12/12鑑賞)製作国:アメリカ監督:キャサリン・ハードウィック出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・アイザック、ヒアム・アッバス、ショーン・トーブ、キアラン・ハインズ、ショーレ・アグダシュルー、スタンリー・タウ...... [続きを読む]
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・・・っが!!
そんな場所でありな....... [続きを読む]
受信: 2007年12月23日 (日) 02時12分
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The Nativity Story(2006/アメリカ)【劇場公開】
みなさま、メリークリスマス!{/xmas_tree/}
3週間ぶりのブログ復帰で〜す!^^ゞ
残業つづきでへたばってました・・・。。
劇場へいくのも久しぶりで(ウキッ!)日頃の忙しさは忘れて、クリスマスイブにふさわしい映画を観てきました☆
「パッション」から3年。
今まで語ることのなかった
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「パッション」は観てないけれど、同じキリストを題材にした映画としては観やすかった... [続きを読む]
受信: 2007年12月24日 (月) 21時03分
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#63704;映画を鑑賞しました。#63893; 86『マリア』 評価:★★★★☆ 原題は「THE NATIVITY STORY」です。 キリスト誕生の裏にあった、ひとりの女性の物語です。 かなり感動物でした。 宗教とかではなく人間として考えるところもありましたよ。 ..... [続きを読む]
受信: 2007年12月27日 (木) 17時36分
» 『マリア』 @テアトルタイムズスクエア [映画な日々。読書な日々。]
中東エルサレム。ヘロデ大王の税金取り立てに苦しむ村ナザレに住むマリアは、ヨセフとの婚約中に身籠ってしまう。天使ガブリエルから「それは神の子だ」と告げられたマリアは、両親にも告げることができずにいた。その頃、“救い主”誕生の預言に怯えるヘロデ大王の命により... [続きを読む]
受信: 2008年1月10日 (木) 00時10分
» マリア(アメリカ) [映画でココロの筋トレ]
近くの映画館で上映が終わったとたんに気になりだした「マリア」を観てきました。
( → 公式サイト
)
出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・イサーク、ヒアム・アッバス、ショーン・トーブ
上映時間:100分
ヘロデ大王(キアラン・ハインズ)... [続きを読む]
受信: 2008年1月11日 (金) 11時42分
» 映画『マリア』を観て [KINTYRE’SDIARY]
100.マリア■原題:TheNativityStory■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:100分■日本語字幕:戸田奈津子■鑑賞日:12月8日、シャンテシネ(日比谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・製作総指揮:キャサリン・ハードウィック□脚本・製作総...... [続きを読む]
受信: 2008年1月12日 (土) 22時04分
コメント
masakoさんコメントありがとう
ほんとに淡々としていましたね。
マリアも良かったけれど、ヨセフの優しさには脱帽しますね。
『マリア』の上映もそろそろ終わりですね。テアトルタイムズスクエア次の『レンブラントの夜警』も良さそうな映画ですよ。
投稿: ケント | 2008年1月10日 (木) 13時14分
こんばんは。
淡々とマリアとヨセフのことが描かれているだけなのにとても興味深い作品でした。
ヨセフの善良さには感動でした。
投稿: masako | 2008年1月10日 (木) 00時16分
パピのママさんコメントありがとう
ライブドアメンテナンスしてないのですか。
一度作ったブログを乗り換えるのは大変ですが、潰れた会社ですから、いずれ切られるかもしれませんね。その前に引越ししたほうがいいのでは。
このピュアな映画には、僕も心を洗われる思いでした。
投稿: ケント | 2007年12月23日 (日) 21時27分
ケントさん、お久しぶりです。
そうなんです~livedoorのブログ、なんか最近メンテナンスしていないようですね。
他の方からも、TBが入らないと言われているのでご迷惑をおかけします。
この作品は、みなさんご存知のイエス・キリスト誕生までの母マリアと夫ヨセフの物語。
二人で苦難を乗り越える、そして愛を育む。
現代にはない、信頼やいたわりの心に涙が止まりませんでした。
投稿: パピのママ | 2007年12月22日 (土) 20時57分
真紅さんこんにちは
コメントありがとう
そうですね。マリアとヨハネと小さいイエスの生活を見てみたいですよね。
投稿: ケント | 2007年12月19日 (水) 15時08分
MANAMIさんいつもありがとう
養父であるヨセフに光が当てられた。本当にそうですよね。本当は邦題を「ヨセフ」にしてもよかったと思いますが、興行的に「マリア」が必要だったのでしょうね。
投稿: ケント | 2007年12月19日 (水) 10時24分
由香さんコメントありがとう
ほんとに静かで清楚な映画でしたね。イエスの父母を神格化せず、普通の人として描いたところにこの映画の真髄をみた思いがします。
sakurai さんコメントありがとう
そうですね。ヨセフの無償の愛こそイエスの思想に繋がっていくのでしょうね。
投稿: ケント | 2007年12月19日 (水) 10時22分
ケントさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございました。
笑う場面はなかったと思うのですが、字幕の訳し方もあるのかもしれませんね。
マリアとヨセフがあの後どんな夫婦になったのかも知りたいと思いました。
映画化されないかな。。
ではでは、またお伺いします!
投稿: 真紅 | 2007年12月19日 (水) 09時04分
TBありがとうございます。
マリアは、生みの母であり、育ての母ですが、血縁関係のないヨセフには、なかなか注目が集まらないのでしょうね。マリアが、聖母として信仰の対象にもなっているのに較べると、注目度が低すぎますよね。今回、そのヨセフに光が当てられたところが、良かったと想います。
投稿: MANAMI | 2007年12月19日 (水) 00時29分
TBありがとうございました。
本当にヨセフにやられました。
久々に素敵な父親を見たような気がしました。
この父親だからマリアが選ばれたのかとも思ってしまうくらいに。
投稿: sakurai | 2007年12月18日 (火) 22時40分
こんばんは!
TBありがとうございました。
静かな映画でしたが、とてもいい映画でしたね。
新約聖書に載っているエピソードに忠実でありながら、ヨセフとマリアの人間性を優しく描いていて・・・感動的でした。
キリストの降誕シーンでは、私も胸が熱くなりました。
投稿: 由香 | 2007年12月18日 (火) 21時13分