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2007年12月 6日 (木)

転々

★★★★

 新宿テアトルは超満員で立見が出る勢いであった。そして館内は笑いの坩堝である。僕も久し振りに大声で笑いころげてしまった。

           Scan10272

 お話はしごく単純明快。貧乏学生のオダギリ・ジョーに張り付いていた借金とりの三浦友和が、「百万円やるから俺の散歩につきあえ!」と言い出す。金欠病のオダギリは、金欲しさにこの怪しげな申し出を受け、二人で懐かしい場所を歩き回わるのである。
 ただこれだけのことで、全くストーリーになっていないのだが、散歩途中で巡り合う人々との掛け合いが面白い。またヤクザな三浦が、百万円使ってまでオダギリと散歩する理由が、なかなかいじらしいのだ。
 後半は小泉今日子との擬似家庭シーンに、かなり時間を裂くのだが、これがこの映画のテーマだったのだろうか。虚構と知りつつも、皆が家族の役割を真剣に演じている。
 その中になんともほのぼのとした家庭風景をみた。そしてなんとなくホロリとさせられる。人は現実より虚構に生きるほうが、上手に生きられるのだろうか・・。
 前半はただバカのように笑い転げていたが、終盤になって少し考えさせられたね。こんな変わった映画も楽しいものである。ただしこの映画を観るには、多少の人生経験が必要かもしれない。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

masakoさんコメントありがとう
是非図書館で小説借りてみてください。
読んだら感想おしえいくださいね。

投稿: ケント | 2008年1月14日 (月) 09時55分

こんにちは。
この作品はおもいっきりツボにはまりました。大好きです。
小説は未読なので、今度読んでみますね。

投稿: masako | 2008年1月13日 (日) 15時11分

パピのママさんこんばんは
なかなかユニークで面白い映画でしたよね。
淡々と散歩していたけれど、実は妻殺人事件だったんですからねえ。
いま原作を読んでいるところですが、こちらもなかなか面白いですよ。

投稿: ケント | 2008年1月 4日 (金) 23時49分

今晩は!~今年初投稿です。
実は昨年暮れに観たのですが、年越しの準備で忙しく昨日やっとアップしました。
三木監督作品は、前に「イン・ザ・プール」をDVDで見たのですが、とっても変な笑いというかそんな感じがする作品でした。
今回は、なんかホッとする温かな「疑似家族」でも本当の家族より、思いやりと温かさが感じられました。

投稿: パピのママ | 2008年1月 4日 (金) 22時02分

かのんさんコメントありがとう
ほんと大笑いした割には、暖かい温もりを感じましたよね。
最後の別れは、なんとなく寂しかったですね。
愛玉子、中華屋さんに聞いてみますね。

投稿: ケント | 2007年12月10日 (月) 11時41分

おバカなやりとりの中にも愛情が感じられて、大笑い出来る一方でしみじみとそしてほっこり出来る温もりが心地いい映画でした。

花やしきで家族のように遊んで、そしてカレーライスで最後の晩餐。疑似家族なのに何だかとっても愛おしくて、彼らが離ればなれになってしまうのがちょっと寂しく思えてきちゃいました。

愛玉子は中華料理屋さんなどにあると思いますけど、杏仁豆腐やタピオカなど中華系のデザートなどと並んでスーパーにもあったりしますよ。私はお気に入りです。

投稿: かのん | 2007年12月 9日 (日) 18時00分

MANAMI さんコメントありがとう
誰が言ったのか「町で岸部一徳にあうと幸福になる」なんてなかなか洒落ていましたね。
重要なポイントが原作と違っていたのですね。是非原作を読んでみますね。

投稿: ケント | 2007年12月 6日 (木) 20時52分

cyaz さんコメントありがとう
原作も良かったですか。では図書館で探して見ますね。愛亜玉子はどこで食べるのですか?

投稿: ケント | 2007年12月 6日 (木) 20時45分

hitoさんコメントありがとう
TBもちゃんとついていますよ。
確かにキョンキョンが参加してからのお話は、急に楽しくなりましたよね。
それにしても時計屋さんはどうやって暮らしているのでしょうか。

投稿: ケント | 2007年12月 6日 (木) 20時44分

こんばんはミチさん、TB&コメありがとう
なにもない淡々としたストーリーですが、なかなか味わい深く癒されますよね。
それにしても、ひとは偽装家族のほうが落ち着くのかな・・
三丁目の夕日といい三浦友和は、なんでも出来る俳優になりましたよね。
確かにいきなり終わっちゃうラストもそれなりに良かったですね。

投稿: ケント | 2007年12月 6日 (木) 20時42分

コメント&TBありがとうございます。

意外と言っては失礼かもしれませんが、期待よりずっと面白い作品でした。三浦友和も岸部一徳も良かったですし...。

映画を観た後、原作を読んだのですが、原作とは、散歩の理由と擬似家族の意味合いに大幅な変更が加えられていました。原作は原作で面白かったですが、映画は映画として良い作品に仕上がっていたと想います。

投稿: MANAMI | 2007年12月 6日 (木) 20時35分

こんばんは♪
三木監督の『時効警察』などが大好きなので、この映画のテイストも好みでした。
私もいっぱい笑いました~。
もっとあの二人の散歩が続くといいのになと思ってました(泣)
いきなり終わっちゃうラストもかなり印象に残りました。

投稿: ミチ | 2007年12月 6日 (木) 20時18分

ケントさん、TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
いま原作を読んでいるのですが、映画も面白かったですが、原作の方も面白いですよ! 映画にはないエピソードなどもあって^^ あとはオーギョーチィ(愛亜玉子)を食べに行くのみ(笑) 無事食べれたら、報告にまた来ます~♪

投稿: cyaz | 2007年12月 6日 (木) 17時28分

こんにちは~相変わらずTB不調なようですいません!

ただユルユルと進むどうってことないストーリーなのですが、とても温かい気持ちになり、途中の小ネタには笑いっぱなし。とっても好みな映画でした。

キョンキョンが参加してからの擬似家族は本当の家族のような何でもない会話と食卓に並ぶメニューが、本当の家族っぽくてしみじみさせられますね~

投稿: hito | 2007年12月 6日 (木) 15時12分

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