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2007年11月25日 (日)

キヲクドロボウ

 その昔下北沢には、映画館が三館あった。いずれも封切館ではなく、二番館又は三番館だったと思う。記憶が確かなら、邦画の『北沢エトワール』、『グリーン座』と洋画のオデヲン座である。
 当時梅が丘で菓子屋を営んでいた両親は、店を閉めた後に下北沢までよく映画を観に行ったものだ。この時間からだと三本立ての一本しか観れないのだが、料金が半額以下になるのがミソであった。

     Scan10271

 もちろん小学生だった僕も一緒に連れられて、超満員で立見の館内で汚れた空気を吸いながらうつらうつらしていた。
 そして映画が終ると、駅前の『代一元』というラーメン屋で支那そばを食べて、小田急線の最終電車で帰るのが定例パターンであった。今考えると、とんでもない両親である。
 ただそのお陰で、僕もいつの間にかラーメン党の映画好きになったのだから、ある意味では感謝すベきかもしれないね。
 時は移り、その代一元も、三館あった映画館も全て消失し、うたかたの夢となり果ててしまった。今下北沢には、いずこともなく若者達が集まってくる。そして本多劇場を始めとするマイナーな劇場が点在する街となった。
 久し振りに下北沢に降り、懐かしさが蘇ってしまったせいか、前置きが長くなってごめん。

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 さて僕の足は、相変わらず狭苦しく混雑している南口駅前通りを、『トリウッド』と呼ばれるミニ映画館を目指してトロトロ進んで行く。ここはインディーズ映画を専門に上映している映画館であるが、今日は山岸謙太郎監督の自主製作映画『キヲクドロボウ』の初日なのである。
 僕がこの映画を観る気になったのは、そのタイトルが僕の好きなテーマであること、予告編を観る限り、300万円の製作費とは思えないSFXの素晴らしさに興味を感じたからである。
 上映時間は約1時間半。SFXの出来の良さは、嘘ではなかった。ことに空中を飛ぶ未来カーのカーチェイスは、メジャー映画にもひけをとらない。
 これだけ精巧なCGを使って、300万円の製作費で納まるはずがない。たぶん共同製作者として名前を連ねている石田肇氏が、無償であのCGを創ったのだろう。

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 ストーリーのほうは、前半は興味深く観ていたものの、残念ながら後半は少し退屈感があった。ラストのどんでん返しは良いとしても、前後関係を知らされていない観客には、少し判り難いだろう。
 またせっかく記憶をテーマにしているのだから、記憶の争奪戦だけではなく、盗んだ記憶を活用したドラマ性も欲しかったね。メジャーになるには、もう少し観客の心情を理解する努力が必要かもしれない。
 しかしながら、インディーズとは思えないCGや、映画に対する熱い思いには思わず感激してしまった。少なくとも、つまらないTVドラマよりは遥かに上である。
 帰りに南口階段下で、この映画のビラを配っている若い男女を見た。こうして無償で頑張る仲間たちの友情も含めて、この作品が仕上がっていることを忘れてはなるまい。
 有名大学に入って、大会社のサラリーマンになることしか考えない若者ばかりが増えた日本。そうした中で、本当の夢を追い求める若者達の存在が嬉しかった。
 僕はこうした若者達が大好きだし、もの凄く羨ましい。微力ながらこれからも応援するので、良い映画を創り続けて欲しいね。
 (本作は自主製作映画につき、あえて評点はつけませんでした) 
 

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コメント

こんばんは やっとDVDを借りて みることが
できました ご指摘のことよくわかりました
元社員とプロの泥棒が コンビでスムーズに
研修員に化けて潜入 など面白かったです

投稿: カズ | 2010年10月13日 (水) 20時04分

カズさんこんにちは
この映画がDVDになったのですか。
そりゃあ素晴らしい。今でも下北沢の駅前でビラを配っていた、若いスタッフさんたちの姿が眼に浮かんできますよ。

投稿: ケント | 2010年10月16日 (土) 15時17分

こんにちは そうなんです9月にDVD化されて
つたやなどで 借りられます
とても300万円で制作されたとは思えない
作品ですよね おっしゃるようにスタッフさんたちの ボランティア精神で 作られた作品ですよね 一部の人しか 認識されてないのが残念です
二度も 研究所に潜入されるザルの警備 
アイデア満載で面白かったです

投稿: カズ | 2010年10月16日 (土) 15時52分

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