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2007年2月 4日 (日)

筆子・その愛-天使のピアノ-

★★★☆

 大森西友の中にある「キネ力大森」は、スクリーンが3つあるミニシネコンである。テアトル系の映画館には、西武グループとタイアップしたこのような映画館が多い。
 しかしここは、平日にいつ来てもガラガラなのである。大森自体が川崎と品川に囲まれて、さびれた街になってしまった。

     Fude

 今日も140席ある座席は、7つしか埋まっていないのだ。これでは閉鎖されるのも時間の問題だろう。せっかく静かな街で、良質の映画を提供してくれる映画館が出来たというのに・・・。
 とにかくこのミニシネコンの行き先が非常に心配である。もし大森を通って通勤している人がいたら、たまに途中下車してこの映画館を覗いてあげてね。
 さて肝腎の映画のほうであるが、実に真面目で地味な作品という印象である。主人公の石井筆子は、明治から昭和にかけて、その生涯を知的障害施設運営に従事した実在の人物である。名門の家に生まれ超美貌の彼女は、若い頃には鹿鳴館の名華と呼ばれ、大正皇后の教育にも携わったという。
 だが自から障害を持つ子供を三人生み、早期に亡くしてしまった。その悲しみを弔うためか、父の反対を押し切り、あえてお嬢様を捨て辛い道を選んだようだ。きっと彼女にとっては、施設の児童たちは皆我が子同様だったに違いない。
 この作品に出てくる子供たちのほとんどは、たぶん本物の知的障害者たちなのだろう。演技というよりは、自然な佇まいを感じた。
 所々で随分と泣かされたが、生涯侍女だったサトが、死を決意し筆子の再婚を反対する父親を諌めるシーンには参ってしまったね。それと障害を持つ筆子の長女が、べットの中で筆子に語りかけるシーンにも大泣きしてしまった。
 この作品は、良い映画とか素晴らしい映画というより、完璧にピュアな映画と言ったほうがいいだろう。また市原悦子の淡々としたナレーションと、いかにも文部省特選という映画の作り方。せっかく良いテーマなのだが、残念ながら商業べースには乗らないだろうな。
 だがたまにはこうした純真な映画を観て、心の洗濯をすることも必要だし、僕自身は決して嫌いではない。ただ主演の常盤貴子の演技だけは頂けないし、イメージも合わないよね。
 このとき創られた知的障害者の養護施設は、現在日本最古の施設『滝乃川学園』として、国立市で生まれ変わっている。

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コメント

ケントさん、はじめまして!
TBさせていただきました。

この作品、私が観た劇場では 観客が2席のみでした。
話題の映画が続々公開する中、
チョイスする方は少ないのかもしれませんね。
伝記としては良かったのですが、映画としては...。
しかし、石井筆子さんの偉業には、ただただ頭が下がりました。
また、遊びに伺いますね♪

追伸≫映画の絵手紙に感動しました!!

投稿: any | 2007年4月 8日 (日) 02時30分

anyさんコメントありがとうございました。
また絵手紙小屋へのご訪問もありがとう。
確かにふけ役の常盤ちゃんは、かなり無理がありましたね。
この映画は興行的には失敗です。しかし石井筆子さんの偉業には、ただただ頭が下がりました。
anyさんの解説は判りやすく、丁寧でいいですね。
これからもよろしくお願いします。

投稿: ケント | 2007年4月 8日 (日) 10時04分

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