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2006年9月 2日 (土)

デスノート (コミック) 

 絵はヒカルの碁の小幡健で、いつもながら非常に丁寧で綺麗な絵である。その関連性とは言わないが、この『デスノート』は、キャラの設定や全体的な構成が『ヒカルの碁』と共通している部分が多いよね。
 例えて言えば、両方とも原作ものだということ。ヒカルには、藤原作為という幽霊が憑いていたが、ライトにはリュークという死神が憑いていること。
 またライトには、Lという天才的ライバルがいるが、ヒカルにもアキラというやはり天才的ライバルが存在したのだ。

DEATH NOTE (5)    ジャンプ・コミックス Book DEATH NOTE (5) ジャンプ・コミックス

著者:大場 つぐみ,小畑 健
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 さらには、双方とも大人が読んでも、全く違和感がなく、異例の大ヒットを遂げている。また皮肉なことにラストが無理やり書かされたような、中途半端なエンディングであることも同じだ。
  『ヒカルの碁』の原作者は、「堀田ゆみ」という女性であり、『デスノート』のほうも、やはり「大場つぐみ」という新人女性なのである。しかしこれだけの大作を、新人女性が書けるはずもなく、実は大物作家の偽名だという噂もあるようだ。

ヒカルの碁 (23) Book ヒカルの碁 (23)

著者:ほった ゆみ,小畑 健,梅沢 由香里
販売元:集英社
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 前述した通り、二つの原作に共通点が多過ぎることを考えると、『大場つぐみ』と『堀田ゆみ 』は同一人物なのかもしれない。
 では何故偽名を使う必要があるのだろうか。あくまでも私の勝手な推測だが、当初の企画は編集部から出され、それを堀田氏に依頼したのではないか。しかし堀田氏自身は、大量殺人を正当化したような作品を書くことに抵抗があり、照れ隠しで『大場つぐみ』と名乗ったのかもしれない。 
 ことの成り行きはどうでもよいとして、とにかくこの作品がこれほど大ヒットし、映画化されるとは誰も想像しなかったに違いない。
 「死神が落したノ一トに、顔を知っている者の名前を書くと、書かれた者は死ぬ」という、一見誰にでも考えられそうで、かつ荒唐無稽なアイデアは、編集部員が考えたのだろう。しかしその単純な発想に複雑なルールを絡ませ、ミステリー小説のような緻密な心理描写を綴ったことが、大成功の原因だと考えたい。
 もしこうしたら、ああするし、こうしなければ、あれをああする。あれがああ出来なければ、そうこうするが、そうこうしても相手が反応しなければ、その逆も考える。などなど作者にしか分からないようなことまで、細かく考え抜いて伏線を張る用意周到な主人公ライトとライバルL・・。
 ある意味開き直ったような、神がかりの推理合戦が展開するのだ。少なくとも「L編」まではこれで良かった。そしてLが絶対的に知り得なかったことで、ライトに敗れたことも納得出来るはずである。だから本来の流れからすると、ここは「L編」で終るべきであったのだ。
 ところがそれでは正義(何が正義か悪かの判断は難しいが、とりあえず法律上の正義としておこう)が悪に敗れることになってしまう。しかし少年誌に掲載している関係上、そうした終わりかたをする訳にはゆかないのも碓かである。
 それで無理やり「ロス編」を作ってしまったのだろう。(当然大ヒット作の継続による收益向上政策があったことも否めないが・・)
 この「ロス編」に登場するニアとメロは、遥かにLに劣るはずである。それにも拘わらず、Lを凌駕してしまったのである。もちろん作者もそのことは承知していて、二人が組み合わさったから、或いはLが解明した資産を受け継いだからという言い訳は用意しているようだ。
 もちろんそのことは判っているが、それにしても後半のライトの冴えなさと傲慢さは一体どうしたことか。やはり無理があったのである。
 そのことに多くの読者が不満表明をしたことにより、近々最終巻をフォローする追録巻が出版されるらしい。これは浦沢直樹の『20世紀少年』と全く同じ現象である。
 最近商業べースや社会の風評を重視し過ぎて、無理と連載を引き伸ばしたり、突如中止にしたりと、読者不在の措置が多発しているように感ずるのだが、それは私だけなの思い込みなのだろうか・・・

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コメント

 言われてみると両作には共通点が多いですね。今まで気付かないで読んでました。
 私は大場つぐみ=ガモウひろし説ってのがあると聞きました。どうも論拠は無理やりな部分があるんですけど。

投稿: 北上賢治 | 2006年9月 2日 (土) 22時24分

最初は単行本で、最後は本誌でちょこっと読んでましたが
ラストは腑に落ちないとゆうか
えーっ…的な感想でした。
L篇で終わらせた方が良かったとあたしもおもいます。
ノベライズもでて、少々下火になったと言えど未だ人気ありますよねー

そういえば、映画ブログ作りました(爆)
と言っても見たDVDの感想なんですけれど…スローで更新してますがよろしかったら遊びにきてください(笑)

投稿: 弥勒 | 2006年9月 3日 (日) 00時08分

北上さん、コメントありがとう。
大場つぐみ=ガモウひろし説というのは、ネットで書かれているのを幾つも読みました。ただ余り根拠が薄いので、あえて大胆な大場つぐみ=ほったゆみ説を唱えてみました。

弥勒さんコメントありがとう。ラストにライトが破滅するにしても、なんだか余りにも簡単で見苦しかったですよね。

投稿: ケント | 2006年9月 3日 (日) 08時00分

 個人的にはラストもデスノートっぽいなと感じただけに、反対意見が多いと初めて知ったときは驚きました。
 あのアッサリ感がデスノートらしさと言うか。
 従来のジャンプ系は主役級のキャラが死なない。死ぬにしてもわざとらしい見せ場があってからか、ファンの要望が強ければ無理に生き返らせたりする。ドラゴンボールは晩年にはそれの繰り返しで食傷気味でした。
 そういう中でLだろうが一話だけのチョイ役だろうが死ぬときは平等に死なせる所に、ジャンプ系にはなかった新しさを感じて読んでました。

 

投稿: 北上賢治 | 2006年9月 3日 (日) 09時10分

こんにちは♪
人気コミックって終わらせるのがとても難しいですよね。
私はライトの最後があっけないのもアリかな~と思って読みました。

投稿: ミチ | 2006年9月 3日 (日) 17時45分

北上賢治さん>コメントありがとう。ライトの場合は、あれだけ法に触れることを繰り返したのだから、最後に死ぬのは仕方ないとして、それまでに比べて余りにも不甲斐無かったように感じました。

ミチさん>コメントありがとう。
最近コミックの掲載期間が凄く長いですよね。僕はそのあとの単行本しか買いませんが、全巻揃えると一万円以上になりますからねえ・・・。それに比べると映画は安いです!。

投稿: ケント | 2006年9月 3日 (日) 18時06分

TBありがとうございました。
大場つぐみさんは、誰なんでしょうね。
最大の謎です(笑)。

投稿: りる | 2006年9月 3日 (日) 22時00分

りるさん、コメントありがとう。
大場つぐみさんについては、いろいろな説がありますが、編集部でもトップシークレットらしいですね。
ただこれだけヒットすると、いずれはバレるのではないでしょうか。

投稿: ケント | 2006年9月 4日 (月) 14時28分

どうもトラバありがとうございます。

いきなり否定から入りますが、さすがに、ほったゆみさんがデスノートの原作というのは無理があるような気がします。というのもデスノートの連載と同時期に別の漫画家と組んで、違う作品をWJで連載していたからです。(すぐに打ち切りになりましたが)
さすがに掛け持ちは無いだろうと思います。

ただし、内容が内容なだけに、原作者は変名を使ったというのは一理ありますね。自分はブログでガモウひろし説を書きましたが、実際の所、可能性としては著名な小説家ではないかと思うのですが。

投稿: stakenaka | 2006年9月10日 (日) 10時52分

stakenakaさんコメントありがとう。
僕の仮説は、思いつきなのですが、編集部でトップシークレットになっていることは確かのようですね。
ただ他誌の連載をしていても、書ける人は書けると思います。(売れっ子は皆そうですから・・・)
まぁそれはそうと、映画はマンガと少し異なるシナリオになっているので、後編がどのような展開になるのか、とても楽しみです。封切られたら即劇場にすっ飛んで行きたいですね。

投稿: ケント | 2006年9月10日 (日) 12時20分

こんにちはーー。
ケントさん、コミックもお好きなんですね(嬉)!
デスノートは、映画から入っての原作読みでしたが、そのぶん、映画の後編が心配でした。漫画でちょっと理屈ぽくなる部分も、映画はうまくかわしていました。
映画も観てしまったので、今は、夜中のアニメが毎週楽しみです。
ケントさんの映画評楽しみにしていますね。

投稿: kayamariyon | 2006年11月 6日 (月) 17時00分

kayamariyonさん、コメントありがとうございました。
すぐにでも観たいのですが、超満員なので少し外して見に行こうと考えています。
それにしても映画のほうは、面白そうですね。楽しみです。

投稿: ケント | 2006年11月 6日 (月) 17時43分

はじめましてチロと申します。トラバ貼らせていただきましたのでよろしくお願いします。

投稿: mipo-chiro | 2006年11月21日 (火) 16時15分

mipo-chiroさんこんばんは
これからもよろしくね。

投稿: ケント | 2006年11月22日 (水) 23時20分

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