君がいる風景
初め、平谷美樹(ひらたに・みき)と読んでしまった。まぎらわしい名前だが、著者の名は「ひらや・よしき」と読み、紛れもなき男性だそうだ。彼は2000年に、『エリエリ』で第1回小松左京賞を受賞した期待のSF作家である。
さて簡単にストーリーを教えると、25才の医師である主人公が、中学時代に淡い恋心を抱いていた美鈴ちゃんを助けに、10年前にタイムスリップするお話である。そう!とっても可愛かった美鈴ちゃんは、中学3年生のときに、「ある事故」に遭って若き命を失ってしまったのだ。
ところが、せっかくタイムスリップに成功したのに、ほとんど過去の記憶を失ってしまった主人公。さて一体どうやって美鈴ちゃんを救うのか。ペペンペンペン!。
タイムスリップする中学校は東北にあり、ラストのクライマックスは三陸海岸の近くである。なぜこの場所を舞台に選んだのか、もちろん著者の居住地ということもあるが、実は昔のニュースを調べれば判るのだが・・・いやネタバレになるのでここでは秘密にしておこう。
この作品はジュヴナイルSFであり、中学生や高校生を対象として書かれているようだ。従って清純で素直で嫌味がないし、ラストは皆んな幸せになる。
それが大人にはやや物足りないかもしれないが、甘酸っぱさに、ハラハラ風味をブレンドした青春ドリンクもたまには良いだろう。
僕のSFランクを見てやってつかさい(^_-)-☆
↓ ここです
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