未来(あした)のおもいで
工藤静香主演の『未来の想い出』という、やはりタイムスリップものの映画があるが、それと本作品は全く別物なので間違えないで欲しい。本作は『黄泉がえり』の原作者である梶尾真治の、SFファンタジー小説である。
デザイナーの滝水浩一と、27年後の美女「藤枝沙穂流」は、白鳥山頂で突然起こった時空のゆがみに巻き込まれ、時を超えてめぐり逢うことになる。そのときは時空を超えたことにも気付かず、短かい会話を交しただけで別れるが、それぞれが元の世界に戻ると、お互いに忘れられない存在となるのだ。
未来(あした)のおもいで 著者:梶尾 真治 |
ただいつも未来と過去の時空が繋がっている訳ではないので、その後はなかなか逢えない。ところが山頂のある場所だけは、時空が重なっているのか、物だけは時空移動が出来るのだった。
そこで二人が考えたのが、箱の中に手紙を入れて、「時空文通」をすることだった。どちらがパクッたのかは不明だが、このアイデアは韓国映画『イルマーレ』と全く同じなのである。
このストーリーの後半、27年後の世界で沙穂流が、滝水の友人だった長者原という初老の男に会った時点で、全ての結末が推測出来てしまった。もう少しドキドキ・ハラハラさせて、ラストにどんでん返しがあっても良かったのではないか。余りにも予想通りにサクサク進んでしまったのが少し残念だ、もうひと捻りの工夫が欲しかった・・・。
文庫本で239頁、そのうえ活字が大きく行間もゆったりしている。その上、平易で判り易い文章なので、通勤の行き帰りで、あっという間に読破してしまった。
多少もの足りなさを感じたが、タイムスリップものが好きで、清潔な純愛に憧れている人なら、爽やかな感動を味わうことが出来るだろう。
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コメント
indochineさんコメント有難うございます
こちらこそよろしく
投稿: ケント | 2006年4月29日 (土) 10時20分
こんにちは、遅くなりましたが、トラバありがとうございました、また遊びに来てくださいね!よろしく。
投稿: indochine | 2006年4月28日 (金) 15時05分
平賀さんコメントありがとう。
タイムスリップもの大好きケントです。
今後もよろしく。
投稿: ケント | 2006年4月 9日 (日) 19時38分
タイムスリップは、面白い題材ですね。
いろいろと想像が広がります。
一度私も読んで見たいです。
人気ランキング、ポチッとしときますね。
今後もがんばってくださいね。
投稿: 平賀太一 | 2006年4月 9日 (日) 18時15分