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2006年1月10日 (火)

歓びを歌にのせて

 我が家の周辺も、今朝はとうとう初雪が積もってしまいました。さて、『歓びを歌にのせて』という記憶しにくいタイトルのこの映画ですが、期待に反してなかなかのものでした。

『歓びを歌にのせて』  ★★★★☆

Heaven_wp2_1024  スウェーデンで歴史的な大ヒットを記録し、国民の5人に1人がこの映画を観た計算になるという。また2004年のアカデミー賞で、外国映画賞にもノミネートされている。
 ストーリーは、世界的天才指揮者である主人公ダニエルが、過酷なスケジュールで心身ともにボロボロとなり、生まれ故郷の田舎町に帰ってくるところから始まる。
 そして彼は間もなく、小さな教会の聖歌隊の指導を引受けることになる。そこに集まる町の男女達は、いろいろと個人的な問題を持っていたが、全員が心から歌を愛する人々ばかりで、主人公も一度捨てた音楽に再びのめり込んでゆくのだ。
 また少年時代にいじめに遭ったことがトラウマになり、人間付き合いが苦手になったダニエルだが、彼を尊敬し慕ってくる聖歌隊のメンバーのおかげで、人を愛することをも知る。逆に聖歌隊のメンバーも、音楽を通じてしっかりと自己表現が出来るようになってゆくのである。
 いつも男に騙されるが、誰にも明るく優しい天使のような女性レナ、夫の暴力に耐えながらも渾身の歌声で人々を感動させるガブリエラ、聖職者の仮面を被った夫に失望する牧師の妻インゲ。
 ことにこの三女が、本来の自分らしい生き方にめざめてゆく姿には、おもわず微笑み、そして涙して、はたまた拍手を送りたくなるだろう。
 ただこの映画は、始まりと終わりが、いやにバタバタとあっけなかったが、これはスウェーデンのお国柄なのか、或いは長過ぎたので、無理やりカットしたのだろうか。
 

http://www.eigaseikatu.com/title/14531/
 

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コメント

ガブリエラの歌声が胸に沁みました。素敵な作品でしたね。牧師夫人インゲさんは最高でした(^O^)。

投稿: あん | 2006年1月11日 (水) 10時04分

ケントさん、こんばんは。
TB&コメントありがとうございました。
「コーラス」って、歌っているみんなの気持ちがひとつに纏まるからこそ聴いている側もその輪の中に入り込める心地好さがあるんですよね♪
ラストでは、そんな輪の中に自分も混ざっている気持ちで満たされちゃいましたぁハハ。
では、これからもヨロシク遊んでやって下さいね!

投稿: purple in sato | 2006年1月17日 (火) 23時28分

こんにちわ。コメントありがとうございました。TBは調子が悪かったようですみませんでした。
>ことにこの三女が、本来の自分らしい生き方にめざめてゆく姿には、おもわず微笑み、そして涙して、はたまた拍手を送りたくなる
本当に!私も心の中で拍手を送りました!
静かで優しくて、それなのに強く心を揺さぶられた作品でした。
バタバタと急に収束していくラストも、人生のはかなさと、それでも満たされた心で去っていくダニエルの姿になにやら不思議な納得感がありました。再見したい映画です。

投稿: tara | 2006年2月 4日 (土) 18時12分

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