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2006年1月26日 (木)

逮捕されちゃたホリエモン

 とうとうホリエモンことライブドアの堀江社長が逮捕されてしまいましたね。いずれはこうなると思っていましたが、検察の電撃作戦には皆さんかなりド肝を抜かれたと思います。
 それにしてもTV局は視聴率至上主義というか、何故あそこまで破廉恥になり切れるのでしょうか。護送車で小菅刑務所へ移管される様子を、へリを使っての実況中継とは、ちと大袈裟過ぎると思うのですが・・・。ホリエモンがそれだけ有名人なのだといえばそれまでですが、彼の罪状は単に『証取法違反の疑い』であります。証取法違反が軽いとは言いませんが、あれではまるで連続殺人事件の犯人や、総理大臣が逮捕されたみたいじゃありませんか。
Photo_13  私はホリエモン擁護派じゃないし、どちらかというとホリエモンの不遜な態度は、多少不快に感じる派ですよ。しかし今回の政治家やTV局の、手の平を反した豹変ぶりを見ていると、なんだか日本人であることが恥ずかしくなっちゃいますよね。
 マスコミはホリエモンのことを拝金主義だの金の亡者と罵倒しますが、選挙や視聴率のためには、なんでもやる政治家やTV局も同類ではないでしょうか。いや彼等こそは、本来正義やポリシーを貫き通す立場にあるはずであり、自己中まるだし主義が許されるはずはありませんよね。

 さてさてそれはさておき、このホリエモンという男ほどタフでお騒がせな日本人も珍しいですよね。それに株式市場、経済界、プロ野球界、ネット世界、政界、芸能界と出ずっ張りで、全てを自己アピールに変換してしまう猛烈なエネルギーには脱帽致します。
 ところが「法律に触れなければ何をしても良い」と広言していたホリエモン本人が、法律違反で逮捕されるとは、本人さえも全く想定外の皮肉な現実でしたね。
 そもそも法律を言葉だけの百科辞典と考えること自体が子供じみていると言わざるを得ませんナ。ものごととは、すべからず表と裏が存在します。同様に法律にも、必ずその『立法趣旨』というものが存在するのですから。     例えばホリエモンの得意技である株式分割にしても、その本来の趣旨は『誰にでも気軽に株式投資のチャンスを与える』というものであって、決して『会社の錬金術』のためにあるものではないのですから・・・。で常識外の株式100分割などは、1000円札を全て1円玉に替えるようなもので、非実務的で迷惑以外の何物でもありませんよね。ですから『何でも法律に違反しなければいい』という発想も怖いのであります。
 また年々複雑怪奇になるこの社会を全てフォロー出来る法律なんぞは、作れるわけはないじゃないの。それでも世の中が混乱せず、社会が成り立っているのは、本来の趣旨を理解した大人の暗黙ルールであり、ヒトとしての良識が存在するからなのですよね。どうもそこいらへんを理解していないアンチャンでは、社会の公器たる上場企業の社長が勤まるはずがない道理であります。
 もちろん人の善意を信じて、欠陥のある法律を放置してきた国側も反省すべきだし、ホリエモン以下の会社経営者も大勢知っています。ただそれらの人々は、単に能力がないか、モラルの欠除したアホな人々に過ぎず、小心者で体制に楯突くヤカラはいない・・というのが通り相場なのでしょうね。
 ところがホリエモンの場合は、判っていて敢えてやったというイメージがプンプンします。例えば暗黙の了解の元でプロレスをやっているのに、いきなり本気で殴りつけたり、首を締められたらどうでしょうか。人々はこんな掟破りの裏切り者を一番恐れているのです。
 もし検察側の言い分通りなら、犯罪を犯したホリエモンが一番悪いということですが、今回の大掛かりな検察の対処は、明らかに『掟を破った者に対する制裁』であり、『見せしめ』なのでは・・・などと空想してしまうのは、やはり小説やマンガの読み過ぎなのでしょう。
 巷ではホリエモン論争をすると、必ずと言って良いほど『世代論争』に発展してしまいます。気持ちとしては何となく判りますが、いつの時代でも良い人と悪い人、或いは自分と合う人合わない人がいるものです。
 それを全てゴチャマゼにして、世代間の感情だけに走っては、議論にはなりません。冷静に公平に世代を超越して楽しく語り合いたいものです。いつ頃になるか判りませんが、ホリエモンの出獄後の逆襲(良い意味での)が楽しみになってきました。それはそうとライブドアブログの方々は、今後継続使用出来るのか気になりますね。

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