ラン・オールナイト

★★★☆
製作:2015年 米国 上映時間:114分 監督:ジャウマ・コレット=セラ
 
 超簡単に言えば「子供の喧嘩に親が出て落とし前をつける」という話である。主演は初老の凄腕殺し屋ジミー・コンロンにリーアム・ニーソンが扮し、その息子・マイクにジョエル・キナマン、親友のマフィアのボス・ショーンにエド・ハリスが脇を固めている。
 
 ストーリーは超単純である。ある日マイクは、ショーンのバカ息子の殺人現場を見てしまう。そのため命を狙われる羽目になる。そしてあわや危機一髪のときにジミーに助けられる。
 だがバカ息子を殺されたショーンが怒り狂って、部下たちにジミーとマイクを殺害する指令を発信する。そしてここからジミーとマフィアたちとの殺し合いのゴングが鳴るのである。
 
 とにかく警察までもが、何が正しくて何が悪いなんてことは無視し、復讐と怨念がらみのドンパチに明け暮れる。中身のない薄っぺらな内容だが、渋いアクションと、ドキドキハラハラ感だけは天下一品なのだ。それで結局は最後まで画面に釘付け状態になってしまうのである。
 余りにも単純な展開ではあるが、家族愛とアクションを求める人にはお勧めできる骨太な映画と言えるかもしれない。
 
評:蔵研人

 

 

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2022年5月20日 (金)

ヒットマン エージェント・ジュン

★★★
 
製作:2020年 韓国 上映時間:110分 監督:チェ・ウォンソプ
 
 オープニングのアクションは実に素晴らしい。孤児少年だったジュンは、国家情報院に拾われて暗殺要員として育てられる。そして今や伝説の暗殺者に成長しているのだが、なんと不運にも殉職してしまう。
 ところがその死んだはずの暗殺者が、10年後には売れないアホな漫画家になっているのだった。ここからそれまでシリアスだった映像から、急におバカチックな映画にチェンジしてしまうのである。これは一体どうなっているのだろうか、それまでが夢だったのだろうか、それともここは天国で、生前好きだった漫画家の夢を叶えさせたのだろうか…。どうもこの急展開には頭がついて行かないのだ。
 
 と思ったのもつかの間、なんだ偽装死して暗殺要員から逃げ出して、夢にまで見た漫画家として生活していただけだったのだ。いろいろ考え過ぎたが、実は余りにも単純で軽薄な理屈であった。バカにするな!。もうこのあたりでこの映画を観るのは辞めようかと考え始めてしまう。だがオープニングのアクションが余りにも素晴らしかったので、もう少し我慢をして様子を見ることにした。
 そのうち本人が悪党と国家情報院に追われる身となり、妻が悪党にさらわれ、娘が国家情報院に拘束され、無意味なカーチェイスが始まったりで、ハチャメチャな展開が延々と続いてゆく。ここでまたこの映画を放り投げたくなるのだが、すでに画面はクライマックスを迎えつつあり、ここで投げてはもったいないと考え直す。
 
 そもそも自分はコメディーと言うより「おバカ映画」が苦手なので、本作は観るべきではなかったかもしれない。ただアクションが良かったことと、コメディー好きの方には楽しめるかもしれないので、その中間評価として★★★とすることにした。
 
 
評:蔵研人

 

 

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2022年5月13日 (金)

15時17分、パリ行き

★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:94分 監督:クリント・イーストウッド
 
 2015年8月21日に、554人の客が乗るアムステルダム発パリ行きの高速鉄道に、武装したイスラム過激派の男が乗り込み無差別テロを企てた。そして乗客たちが恐怖に凍り付く中、旅行中で偶然乗り合わせていたアメリカ空軍兵スペンサー・ストーン、オレゴン州兵アレク・スカラトス、また共通の友人である大学生アンソニー・サドラーが犯人に立ち向かった実話を映画化した作品である。
 さらになんと、この当事者三人がこの映画の主演を務め、かつ当時列車に居合わせた乗客も出演。そのうえ撮影も実際に事件が起きた場所で行われたというのだ。それにしても、ここまで徹底した実録映画も珍しいではないか。
 
 なかなか気合の入った作品で、さすがクリント・イーストウッド監督と絶賛したいのだが、この映画の見どころは終盤の20分間だけ。とにかく何度か小出しにするものの、なかなか列車の中のシーンが始まらないのだ。少年時代の描写はともかく、どうでもよい観光旅行シーンが延々と続き、フラストレーションが募ってくる。そしてやっと、肝心の列車内のシーンが始まったと思うと、あっという間にテロリスト退治が終わってしまうというパターンなのである。まさにラスト20分のために創られた映画なんだね。いずれにせよ、英雄とテロリストの対決だと言って派手なドンパチを期待してはいけない、実に地味な映画なのだから。
 
 
評:蔵研人

 

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2022年5月 9日 (月)

おもかげ

★★★☆
製作:2020年 スペイン・仏 上映時間:128分 監督:ロドリゴ・ソロゴイェン
 
 元夫と旅行中だった6歳の息子が行方不明になり、フランスの海岸らしき場所から電話がかかってくるが、そのまま行方不明になってしまう。それから10年間、母親のエレナは息子が残した「フランスの海辺」を頼りに、フランスの避暑地にある海辺のレストランで働きながら息子を探していた。
 そんなある日、彼女の前に息子の面影を持つ少年ジャンが現れるのだった。そしてエレナを慕うジャンは、毎日のようにエレナが働くレストランに現れるようになってしまう。息子の面影を持つジャンを見守るエレナと、純真で炎のように彼女を慕うジャン。周囲は異常な二人の関係に戸惑い混乱してゆくのだが…。
 
 序盤の15分間はエレナと行方不明になる息子との「最後の電話」のやり取りに終始する。そしていきなり10年後、フランスの海辺をふらついているエレナの姿が映し出される。息子のその後の話は一切切り捨てたまま、一体この急激な舞台チェンジはどういうものなのだろうか。そんな観客の疑問には一切答えず、浜辺で息子に似た少年のあとをつけてゆくエレナの姿がなんだか痛々しい。
 それもそのはず、この映画は15分間のオープニングに 、第91回アカデミー短編実写賞にノミネートされた短編映画『Madre』を使用し、息子を失った女性の「その先」の物語を描いた長編映画という構成だったのである。だがそれを知らない観客は置いてけぼりになった気分を否めないだろう。
 
 音楽と景色やカメラワークには好感が持てるし、感性豊かで心を引き込まれる作品であることは認めたい。ただ息子を置き去りにして姿を消した元夫の失踪原因や、息子自体の消息などが曖昧なままなのと、ラストの近親相姦的なラブシーンにはモヤモヤ感が残り、元夫への電話にも後味の悪さだけが残った。それに加えて息子に対する母の気持ちと言うのも、おじさんにはなかなか理解できないのかもしれない。
 
 
評:蔵研人

 

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2022年5月 5日 (木)

チア・アップ!

★★★☆
 
製作:2019年 米国・英国 上映時間:91分 監督:ザラ・ヘイズ
 
 平均年齢72歳のチアリーディングチームの奮闘を描いたハートフルコメディーである。主演は製作当時73歳のダイアン・キートンだが、相変わらず品が良くて美しいね。
 癌に侵されて残り少ない人生を、のんびり優雅に暮らしたいと願い「シニアタウン」に引っ越してきたマーサだが…。お節介焼の隣人シェリルに目をつけられて、何だかんだと落ち着かない。だがちょいとしたきっかけから、彼女と二人でチアリーディングクラブを結成することになる。
 
 参加したのはチア未経験者どころか、腕が上がらない、膝が痛い、坐骨神経痛持ちの8人だけ。周囲からは絶対に無理とバカにされ、笑われながらも、互いに励ましあいながら練習に打ち込んでゆく。そして高校生のクロエの助けを借りながら、特訓に特訓を重ねて全米チアリーディング大会へのエントリーへ…。
 
 といった展開のストーリーで、『スウィングガールズ』や『フラガール』の米国お祖母ちゃん版といった佇まいであった。従って大体その流れや結末も想像通りで、「どんなことでも、一生懸命に前向きに努力すれば必ず報われる」という、月並みな決まり文句にもぐっと来てしまうところが人情というものなのだろうか。
 主演のダイアン・キートンをはじめ、個性的な老メンバーが揃い、明るくテンポの良い展開とリズム感抜群の音楽も良かったね。とりあえず悲しむより、皆で一緒に楽しいことをしよう。残りの人生は僅かなのだから。そんなポジティヴ全開で、超元気になれる映画と言えるだろう。
 
 
評:蔵研人

 

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2022年5月 2日 (月)

ランページ巨獣大乱闘

★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:107分 監督:ブラッド・ペイトン
 
 原題の『RAMPAGE』通りまさしく3頭の巨獣と、元プロレスラーのザ・ロック様ことドウェイン・ジョンソンが入り乱れて『暴れ回る』ド迫力映画である。
 密かに宇宙で行われていた遺伝子実験が失敗し、病原体入りのカプセルが地球上に落下してしまう。その影響で巨大化したゴリラ、オオカミ、ワニがシカゴを舞台に暴れ回る、という荒唐無稽なパニックアクション超大作である。
 
 これらの巨獣はとにかく強くてタフなのだ。ロケット弾を浴びようが飛行機から墜落しようと平気の平左。そのうえ狼はムササビのような羽が生えて空を闊歩し、ワニはまるでゴジラのような怪獣化し、ゴリラはキングコングそのものなのである。
 この三頭が気が狂ったようにシカゴの街を破壊し続け、高層ビルまでもぶち倒してしまう。さらにその高層ビルの下敷きになってもまだピンピンしているのだから始末が悪い。
 
 この映画のポスターを見ると大暴れしている3頭の巨獣がクローズアップされているが、まさにその通りの展開なのだ。エナージーン社の悪人姉弟の登場などのチンケな設定にはややうんざりするが、そこは目をつぶってとにかく巨獣の大暴れシーンにだけ注目しよう。それとゴリラとドウェイン・ジョンソンとの、手話での会話やユーモラスな友情には好感度がアップするはずである。
 
 
評:蔵研人

 

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2022年4月26日 (火)

異聞猿飛佐助

★★★
 
製作:1965年 日本 上映時間:100分 監督:篠田正浩
 
 この映画の題名と主演が高橋幸治だったことだけは微かに覚えている。ただこの映画を過去に観たことがあったのか、それとも気になっていただけなのかは定かではない。いずれにせよ、今頃になってHULUの新着作品となったので、大喜びで飛びついてしまった。
 
 オープニングの関ヶ原の合戦や柳生一族の忍者狩りのシーンはなかなか見応えがあったのだが、そのあとはただなんとなくダラダラとしたシーンが続き、誰が敵なのか味方なのかもよく分からない展開にイライラしてしまう。さらに佐助の戦いもほとんどが剣による戦いであり、忍者というより剣術者といった趣だ。まあ事実に拘ったのかもしれないが、映画としての迫力には欠けてしまったようだ。
 
 クライマックスの見所は終盤の丹波哲郎・佐藤慶との対決シーン、それとおまけの吉村実子との混浴シーン(笑)くらいかな。それにしてもラストの石原慎太郎様登場シーンは、一体何だったのだろうか。
 
評:蔵研人

 

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2022年4月22日 (金)

マイ・マザー

★★★☆
 
製作:2009年 カナダ 上映時間:100分 監督:グザヴィエ・ドラン
 
 ケベック州の退屈な町に住む17歳の少年ユベールは母親と二人暮らし。だが彼は母親のセンスのない服装や、度重なる小言など、彼女の全てが気に障り、その愛憎が捻じれた感情に振り回され、いつも口論となってしまうのだった。だからと言って彼は母親が大嫌いなわけではなく、心の底では深く愛しているのであった。どうも二人の会話にはすれ違いが多く、お互いに愛し合っているのにうまく表現できないもどかしさがある。
 
 最近はシングルマザーの話が多いよね。またこの作品に登場する父親は、子育てが苦手で息子に対する愛情も希薄なように感じられた。いずれにせよ父親の登場はおまけのようであり、何と言ってもこれはマザコンの話のようである。その証としてユベールがゲイであること、年上の女性教師に惹かれているが手出しはしないことだろうか…。
 
 それにしてもこの作品で主演・監督・脚本・製作の4つの仕事をこなしたグザヴィエ・ドランは、何と当時19歳だったと言うのだから、その恐るべき才能には脱帽するしかない。彼は現在32歳で俳優・映画監督・脚本家・映画プロデューサーをこなしており、いくつかの監督作品を世に出している。是非他の作品も味わいたいものである。
 
評:蔵研人

 

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2022年4月19日 (火)

ルース・エドガー

★★★☆
製作:2019年 米国 上映時間:109分 監督:ジュリアス・オナー
 
 『クローバーフィールド・パラドックス』のジュリアス・オナーがメガホンをとり、2019年のサンダンス映画祭で絶賛を浴びたサスペンス系ヒューマンドラマである。また主要なキャストは、主人公のルースをケルヴィン・ハリソン・Jr、黒人女性教師をオクタヴィア・スペンサー、養父母をティム・ロスとナオミ・ワッツが演じている。
 
 オープニングは、17歳の男子高校生ルース・エドガーが、全校生徒の前でスピーチをしているシーンから始まる。彼はそこで先生や保護者に対しての感謝の意を伝え、全員に好感を持って受け入れられている。そうルースは、誰もが認める文武両道の超優等生なのだった。
 だが彼の両親は二人とも白人なのに彼の皮膚は黒い…。彼は白人夫妻の養子で、もちろん現在の両親は里親である。それに7歳までは戦場のエリトリアで育っている。そしてそのことに絡めて心配する教師のハリエットが、無断で彼のロッカーを開け、その中から危険思想論文と危険な花火を見つけてしまう。さらに不安を感じたハリエットは、ルースの母親にそのことを報告し、証拠物件を引き渡すのだが、このあたりからストーリーが急に重く深く沈んでゆくのである。
 
 超優等生と誰もが認めるルースだが、実は優等生は表の顔であり、裏の顔は得体のしれない悪魔と言うほどではないのだが、あの『エスター』となんとなく似ているよね。ということはある意味でホラーとも言えるのだが、実はもっと深い・重いメッセージが見え隠れしている。つまり表裏の顔が異なるのは彼だけではなく、教師も両親も二重構造であり、これを観ている観客の大部分も同じような資質を持っているかもしれないのだ。
 
 さらに真実よりもイメージや先入観で行動してしまう人間の愚かさや、黒人と黒人の中に渦巻く人種差別問題や、不妊と里親の問題なども漂ってくるではないか。なかなかテーマが豊富なうえに、重厚でのめり込んでゆくようなストーリー展開に惹かれてしまう。だがここまでのルースの過去に蓋がされていることや、なんとなく終盤の展開に後味の悪さを感じたところがモヤモヤしたままである。
 
 
作:蔵研人

 

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2022年4月14日 (木)

死神遣いの事件帖 傀儡夜曲

★★★

 
製作:2020年 日本 上映時間:90分 監督:柴崎貴行
 
 最初の15分くらい観て、余りにもくだらなくて進行が遅いので、途中で観るのをやめようかと何度も思った。だが一緒に観ていた者が「面白そう」と言うので、我慢して観ていたら、後半はおバカ感が薄まりだんだん面白くなってきた。
 
 キャストは知らない俳優ばかりだし、時代劇なのにキンキラキンの衣装や、現代風タメ語が飛び交うお子ちゃま向けの漫画のようであった。ただスピード感溢れる殺陣アクションは、『るろうに剣心』いや仮面ライダー系が大好きな人たちには受けるだろうね。
 
 ネットでの評価が異常に高いのが不思議だが、ネットでコメント書く人の年齢や趣向を考えると、そんなものなのかもしれない。まあたまにはこんなお気楽時代劇でも、時代劇が死滅して皆無になるよりはましかもネ…。
 
作:蔵研人

 

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2022年4月 9日 (土)

関ケ原

★★★
製作:2017年 日本 上映時間:149分 監督:原田眞人
 
 石田三成の視点から見た関ヶ原の戦いを描いた超大作時代劇である。また有利と思われた三成率いる西軍は、なぜ家康率いる東軍に敗れたのかを解説した映画と言っても良いかもしれない。
 
 最近はNHKでしか観られなくなった時代劇、それも超大作となれば是が非でも観たくなるものだ。そしてキャストも生真面目な三成に岡田准一、したたかな狸おやじ家康に役所広司、さらに有村架純、東出昌大、平岳大、滝藤賢一、松山ケンイチ、西岡徳馬などが脇を固めている。そんなわけで評価が低いことを知りつつも、この映画を観る羽目になったのである。
 
 ところがこれだけの超大作を2時間半にまとめたため、「関ケ原までの歴史」ダイジェスト版のような流れになってしまい、全編予告編のような感があったのが残念である。当然ながら引き込まれるようなストーリー展開も皆無だし、福島正則などの極端なおふざけ場面の挿入にも白けてしまった。
 それから有村架純は客寄せパンダ以外の何物でもなく、彼女の役柄も全く不要である。どうせ女性を描くならば、淀君と北政所の確執をもう少しいやらしく描いて欲しかったな。そのあたりがイジイジと喰い足りないのだ。どうせクライマックスの戦闘部分は、金がかかる割につまらないのだから…。
 
 あと一番いけないのが、音声の収録の仕方なのか、俳優の発声方法がまずいのか、早口で低音部分が良く聞こえなかったことである。超大作なのだから、音声もしっかり収録しなくては失格だぜ。
 とにかく大金を使った割には、出来の悪い作品にしか仕上げられなかった。全ては監督の力不足の結果なのであろうか…。いずれにせよこんな映画しか創れないから、だんだん時代劇が衰退してしまうのかもしれない。ただしだんだん老け顔になる秀吉のメーキャップ技術の秀逸さと、北政所を演じたキムラ緑子の怪演振りには拍手喝采!だということを付け加えておきたい。
 
 
作:蔵研人

 

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2022年4月 4日 (月)

世界で一番いとしい君へ

★★★★
製作:2014年 韓国 上映時間:117分 監督:イ・ジェヨン
 
 テコンドー選手である高校生ハン・デスと、アイドルを目指すチョン・ミラは運命的な出会いをして恋に落ちる。そして17歳という若さで子供ができ、周囲の反対を押し切り、何もかも捨てて結婚してしまう。
 
 ところが生まれ出た息子のアルムは、急速に老いる早老症という難病を抱えていた。この早老症とは、老化の徴候が加速され、全身にわたってみられる疾患の総称である。また代表的な外見の変化として、白髪、脱毛、禿頭、尖った鼻、小顎、音声の異常、四肢末梢の皮膚の萎縮、硬化などが挙げられている。
 16歳になったアルムの場合、外見は皺くちゃで剥げ頭の小学生のように見えるのだが、老化した骨や臓器は80歳を超えていた。そして余命は「早ければ1か月、長くて2か月だろう」と、主治医に告げられるのだった…。
 
 これまでに「難病もののラブストーリー」は、お腹一杯になるほど上映されているが、子供の難病それも奇病ものの映画は数少ないだろう。それにアルムの場合は、他の少年たちにバカにされたり、自分の死が残り少ないのを知っても、それほど動揺しないばかりか、泣き崩れる父親を諭すくらい冷静で美しい心の持ち主なのである。
 そうこの作品全体に流れる感動せせらぎの根源は、このアルムのしっとりとする清楚な優しさと、その裏にある深い悲しみにうずくまるこころの葛藤なのだ。
 
 テレビ局やメル友の身勝手な行動、だがそれは友情と非情の諸刃の刃でもあった。結局最終的なアルムの心の拠り所は、父と母だけだった。そして父は父になって初めて、自分の父の深い愛を知ることになる。とにかく泣いた、とてつもなく涙が溢れた。これは悲しみの涙でも喜びの涙でもない、人が人として生きるための涙なのだ。
 
評:蔵研人

 

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2022年3月31日 (木)

ブリット=マリーの幸せなひとりだち

★★★☆
 
製作:2019年 スウェーデン 上映時間:97分 監督:ツヴァ・ノヴォトニー
 
 珍しいスウェーデンの映画である。主人公は60代のおばちゃん、というところが米国映画では観られない新鮮さを醸し出している。
 簡単に言えば、年取った専業主婦が夫の浮気に切れて、家出してしまうというお話だ。ただ家出先が何ともユニーク、というよりありえねー。サッカーのサの字も知らないおばちゃんが、小さな田舎町でユースセンターの管理人兼、子供たちのサッカーのコーチ役をするというのである。
 
 この話の流れは荒唐無稽で退屈感さえ漂うのであるが、「存在の証明」はなかなか興味深いテーマかもしれない。子供の頃は姉に憧れ姉の真似ばかりしてきた。そして結婚後はいくら尽くしても、反応の少ない夫を支えて、家事に追われるだけの毎日を淡々と過ごしてきた。
 そんなある日、目の前で暴露してしまう夫の浮気に、休火山がたちまち大爆発を起こしてしまう。それは彼女の意識改革、自立の芽生えだった。もちろん夫の浮気は許し難いのだが、それは彼女にとっては単に「自立スイッチ」だったのかもしれない。
 
 だが「ひとりだち」と言っても、職業経験ゼロの年老いたおばちゃんに出来ることは限られている、という厳しい現実が立ち塞がっている。サッカーの素人コーチ役も限界、地元の警官との恋も長続きするのか疑問、だからと言って迎えに来た旦那のもとに戻るのも癪だ、…結局彼女の最終選択は何だったのだろうか。
 それは長年の夢だったパリで、エッフル塔を見ながら観客とともにゆっくり考えることにしよう。
 
 
評:蔵研人

 

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2022年3月28日 (月)

ロマンスドール

★★★☆
 
製作:2019年 日本 上映時間:123分 監督:タナダユキ
 
 タイトルの『ロマンスドール』とはラブドール、もっと分かり易く言えばダッチワイフのことである。
 これまでダッチワイフを主人公にした『空気人形』という映画はあったが、この人形を創る業界を描いた映画は、おそらく初めてではないだろうか。
 
 主演は高橋一生と蒼井優で、きたろう、渡辺えり、ピエール瀧が脇を固めるラブストーリーである。ただ高橋一生がラブドール職人であることを隠したまま、蒼井優に一目惚れして結婚するという展開が面白いのだ。
 またこのアダルトめいた作品の監督が女性であることも珍しい。でも女性監督でなければ、妻そっくりのラブドールを造って売るという脚本にアレルギー反応を起こしたかもしれない。これは商売のためではなく「ひとつの愛の形」だと考えられるからである。
 
 それにしてもこの作品で蒼井優が背中ヌードしか見せないのは納得できない。海外ではどんな大女優でも脱ぐときは脱ぐ、脱ぐのが嫌ならこんな映画に出演しなければ良いのだ。
 ちなみに前述の『空気人形』では、あのペ・ドゥナが全裸を晒して、一生懸命日本語で演技していたではないか。その大熱演を見て除き趣味ではなく、熱いものがこみあげてきたものである。だからいつも背中ヌードだけの蒼井優には失望してしまった。
 
 
評:蔵研人

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2022年3月23日 (水)

一度も撃ってません

★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:100分 監督:阪本順治
 
 ハードボイルド作家の市川(石橋蓮司)が書く小説は、古くてストーリー性が全くない。ところがまるで自分自身がヒットマンになって殺人を犯したように、詳細に亘って事細かに描かれているのだった。
 実は市川には、旧友の石田(岸部一徳)からの依頼で殺し屋・今西(妻夫木聡)が狙う標的の行動を調査する、伝説のサイレントキラーという別の顔があったのである。
 
 ただ市川は外見こそ殺し屋を気取っているが、小説の題材探しのために標的の調査をするだけで、殺し自体は本物の殺し屋に依頼している「一度も銃を撃ったことがない」小市民だった。そんな市川は、妻の弥生(大楠道代)に浮気を疑われ、しかも別の殺し屋に命を狙われるという非常事態に陥ってしまうのだが…。
 
 本作はハードボイルドでもアクションでもないのだが、単なるコメディーでもない。それに邦画らしくないバタ臭さとシニカル臭が漂っているところがなかなか味わい深かった。ただ平成生まれの若者たちの感性には馴染まなかったようだね。
 また主演の石橋蓮司のほか、岸部一徳、大楠道代、妻夫木聡、桃井かおり、佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、井上真央、柄本明と主役級の大物俳優がずらりと並ぶ超贅沢なキャスティングなのだ。ただ残念ながらほとんどがチョイ役、というもったいなさだけは、間違いなく誰でも呆れてしまうだろう。
 
 
評:蔵研人

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2022年3月19日 (土)

ダニー・ザ・ドッグ

★★★
 
製作:2005年 仏・米国 上映時間:103分 監督:ルイ・レテリエ
 
 ジェット・リー扮するところのダニーは、5歳の頃にギャングのバートに誘拐され、奴隷として犬の様に首輪を嵌められて育てられる。また殺し屋としての格闘術を仕込まれ、ろくに言葉も喋れないままバートの命令には忠実で、凄まじい戦闘力でトラブルを解決していた。
 
 とまあここまではよくある展開なのだが、ある日M・フリーマン演じる盲目のピアノ調律師サムと出会い、音楽への興味と本当の愛に目覚めるのだが、ここから急にストーリーがぎくしゃくしてゆく。つまり本来バリバリのアクション映画のはずが、そこに無理矢理ヒューマンドラマをブレンドさせたものだから、観客はどちらを振り向いたら良いのか戸惑ってしまうのだ。
 
 そしてあり得ないことのオンパレードとなる。終始無言だったダニーがサムと暮らすようになると、急に普通の会話をするようになってしまうのだ。またそもそも年頃の娘がいる住まいに、血だらけで何も喋らない一度会っただけの男を、喜んで同居させるお人好しがいるのだろうか。さらにマシンガンでハチの巣になったり、車ごとひっくり返ったりしても、ただ鼻に傷を負うだけというバートの不死身加減も納得できない。
 
 …と言いながらも、この先このお人好し家族に迷惑が掛からないだろうか…と心配でたまらなくなってしまうのだ。そしてバートのしつこさにもムカついてくる。ただジェット・リーの少年のような瑞々しい演技は感動ものだし、加えて超狭い空間での迫力抜群のクンフーの応酬にも思わず手に汗を握ってしまうだろう。
 いずれにせよ、ド派手でアバウトでチープなおバカな映画であることだけは間違いない。と思ったら、なんと脚本を書いたのがあのリュック・ベッソンであった。それを知ったらなんとなく納得してしまうから不思議でなものである。
 
 
評:蔵研人

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2022年3月16日 (水)

ファイト・クラブ

★★★☆
 
製作:1999年 日本 上映時間:139分 監督:デビッド・フィンチャー
 
 経済的には恵まれているものの、不眠と心の問題を抱えるジャックは、機内で自分と正反対の男タイラーと知り合い親しくなる。ところがふとしたはずみからタイラーとジャックが殴り合いを始めると、数多くの見物人が集まってくるのだった。
 その後酒場の地下で、ファイト・クラブというボクシングの秘密集会を開くことになるのだが、スリルを求める大勢の男たちが参加してくる。そしてクラブはだんだん肥大化し、恐るべきテロ集団へと変貌していくのだった。
 
 性格破綻者のジャックを演じるのはエドワード・ノートンで、凶暴性に満ちているタイラーがブラッド・ピット。二人ともはまり役で、ノートンの演技力とピットの存在感が巧みに絡み合っている。それにしても、だんだんヒートアップしてゆくストーリーには、次第に狂気が漂い始めてきて、現実なのか夢なのかよく分からなくなってしまう。ただすべての謎を解く鍵は、マーラという怪しい女が握っているのだった。
 
 そんなこともあり、公開当時はその内容から賛否両論を呼び、6300万ドルもの製作費を費やした割には、興行収入は余り良くなかったようだ。ところがDVD発売後から急に人気が沸きはじめ、現在は「カルト的名作」と評価されているようである。
 
 
評:蔵研人

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2022年3月13日 (日)

ヒキタさん!ご懐妊ですよ

★★★
 
製作:2019年 日本 上映時間:104分 監督:細川徹
 
 作家ヒキタクニオが自身の体験を基に書いたエッセイが原作。ビール党で49歳になる夫の弱々しい精子のお陰で、子宝に恵まれないことを知ったヒキタさん一家の「妊活」を描いたちょっとコミカルなヒューマンドラマである。
 
 そして実体験のせいか、不妊治療についての知識や涙ぐましい努力が、かなり事細かく鏤められているではないか。それにしてもかなり気を付けて避妊を心がけていても、ちょっとした弾みですぐに妊娠してしまう人もいれば、子供が欲しくて欲しくて堪らないのにどうやっても妊娠しない人がいるというのが信じられないくらいだ。
 
 この作品の中でも、ヒキタさんとその編集担当者を例にとってコミカルに描かれている。子供が出来ず悩んでいる人もいるが、出来過ぎて生活に困っている人もいるのである。どうして神はこうも不平等なのだろうか…。
 
 昔は妊娠しない女性は「石女」と言って、全てが女性の責任の様に思われていた。ところが科学的に分析した実態では、その多くが「男性の精子力の弱さ」にあるようだ。そしてヒキタさんもその例に漏れなかったという訳なのである。
 
 この映画、ドラマとしてはそれほど面白い展開はないのだが、テーマが斬新でなかなか勉強になった。また一回り以上年の差のある夫婦役として、松重豊と北川景子のコンビが実に良い味を出していた。そして何があっても、全くぶれない愛情の塊のような理想の夫婦だったね。いずれにせよ、これから子供を創ろうとしている夫婦には、是非とも観てもらいたい映画である。
 
評:蔵研人

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2022年3月 9日 (水)

バイオハザード ディジェネレーション

★★★
製作:2008年 日本 上映時間:97分 監督:神谷誠
 
 人気ゲーム「バイオハザード」のフルCG長編アニメーションである。7年前に米国アンブレラ社が開発したT-ウィルスを手にしたテロリストが、政府が隠ぺいしたままの「ラクーンシティ消滅事件」を大統領自らが公表するようにと脅迫する事態が発生する。
 
 そこでホワイトハウス直轄のエージェント、レオンが事態鎮圧の特別指揮官として空港へ向かう。だがすでに空港にいた人々がT-ウィルスに感染し、ゾンビ化して大パニック状態となっていた。
 そんな状況を打破すべく、レオンと地元警察の特殊部隊SRT隊員のアンジェラ、さらに偶然空港に居合わせたレオンの同僚クレアの三人が、力を合わせてゾンビや怪物たちと戦うという設定である。
 
 まあ良くも悪くもゲーム感覚の作品であり、このゲーム内容を知っている人を対象としてるような気がした。従ってほとんど琴線に触れるような心理的な描写はなく、アクション命といった臭いばかり漂っているのである。また売りであるCGについても、背景はなかなか立派なのだが、人間の表情が硬すぎていてぎこちない。まあ本作が14年前に製作されたことを考えれば、逆に良くここまで頑張ったと言うべきなのだろうか…。
 
評:蔵研人

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2022年3月 6日 (日)

スノーデン

★★★☆
 
製作:2016年 米国 上映時間:135分 監督:オリヴァー・ストーン
 
 元CIAおよびNSA(アメリカ国家安全保障局)職員エドワード・スノーデンの内部告発によって、アメリカ政府が秘密裏に創った国際的な監視プログラムの存在が明らかになるまでの全貌を描いたヒューマンドラマである。
 何しろ実話なので迫力があり、また日本人まで監視されているとわかり脅威を感じてしまった。いずれにせよ自宅PCのカメラレンズには蓋をし、露天風呂に入るときはあそこはタオルで隠して入ったほうが良いだろう。
 
 全般的に長くて退屈なシーンもないことはないのだが、なんとなく135分間が過ぎてしまった。ただクライマックスシーンの盛り上げ方がいまひとつ迫力不足のように感じたのは私だけであろうか。いずれにせよ民主主義の米国でもこんな行為が平然と行われていたのだから、ロシア・中国などの独裁的国家では、一体どれほどの監視システムが存在しているのだろうか、といった恐怖感にも襲われてしまうはずである。
 まあドラマと言うよりは、平和ボケしている我々日本人に対する警鐘なのかもしれないと思うことにした。それにしても安定した地位、家族や恋人などを全て失い、生命の危険まで冒して祖国の秘密を暴いたスノーデンの行為を促したものは一体何だったのだろうか。彼の行為の真偽はともかくその正当性についても、このドラマだけでは理解不能で的確な判断もできなかった。
 
 
作:蔵研人
 

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2022年3月 4日 (金)

ジョン・ウィック

★★★☆
 
製作:2014年 米国 上映時間:101分 監督:チャド・スタエルスキ
 
 『マトリックス』のキアヌ・リーヴスが、剛腕の伝説的暗殺者「ジョン・ウィック」を演じたバリバリのアクション映画である。
 とにかくハチャメチャなのだ。ロシアンマフィアのボスのバカ息子に愛車を奪われ、愛犬までも殺されてしまうのだが…さあこれが大変なことになる。裏社会から引退していたジョン・ウィックだったが、この仕打ちにより怒りと憎しみが暴発し、封印していた殺しのスキルが蘇ってしまうのである。
 
 その復讐劇がもの凄い、バカ息子を守るためにボスが放った刺客や用心棒たちを次々に倒してゆくのだが、その殺傷能力は半端ではなかった。衆人環視の浴場やダンスホールの中でも、所かまわず殺しまくるのだが、素人とプロを見極めながらバカ息子を追いかけるシーンはやり過ぎかもしれないね。
 
 とにかく展開が速いし、アクション尽くめなので、あれこれいちゃもんを付けずお気楽に観ることをお勧めしたい。そうすれば少なくともスカッとすることだけは保証したい。ただこの頃約50歳のキアヌにはやや厳しいアクションシーンの連続で、かなりヨレヨレになっていたように感じたのは私だけであろうか。
 
評:蔵研人

 

 

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2022年3月 1日 (火)

サード・パーソン

★★★☆
製作:2013年 英国・米国・ドイツ・ベルキー 上映時間:137分 監督:ポール・ハギス
 
 パリ、ローマ、ニューヨークを舞台に、三組の男女関係と衝撃的な結末を描いたラブミステリーである。そして著名な小説家とその愛人にリーアム・ニーソンとオリヴィア・ワイルド、アメリカ人の会社員と謎の美女にエイドリアン・ブロディとモラン・アティアス、元女優と息子の親権を争う元夫にミラ・クニスとジェームズ・フランコ、そして作家の妻にキム・ベイシンガーといった超豪華キャストで固められている。
 
 この三組に関連しているテーマは離婚と子供の問題であり、病める現代米国を象徴するようなストーリーである。だからといってホームドラマでも不倫ドラマでもない。ストーリーそのものがミステリアスであり、よく観ていないと、何が何だかよく分からなくなってしまうので要注意。初めのうち彼等は一体何者で今そこで何をしているのか、なぜそんな態度をとるのか等々クェッションマークの連続なのだ。
 それでもなんとなく分かりかけるのだが、途中でまた迷路に嵌まってしまう。それもそのはず本作に登場するのは、道に迷い立ち位置を見つけ直そうともがく男女ばかりだからである。
 
 本作は作家が主人公であることも含めて、ミステリーではあるが文学的な作品とも言えるだろう。ただラストの種明かしについては、「禁断の夢落ち」と言っても良く、いささか拍子抜けしてしまった。なおタイトルのサード・パーソンについては、三組の男女と言うことよりは、「作家と愛人と妻の三者」ということなのかもしれないね。
 
 
評:蔵研人
 

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2022年2月26日 (土)

ザ・ロスト・ワールド 失われた世界

★★★★
 
製作:2001年 英国TV自ラマ 上映時間:146分(2回分) 監督:アーウィン・アレ
 
 日本では未公開だったため、ネットを調べても余り表示されない。また「ロストワールド」と入力して検索しても、スピルバーグの『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』ばかり表示される始末だ。
 本作こそあのコナン・ドイルの不朽の名作を原作としている作品なのだが、英国でTVドラマとして二回放映されただけということで、日本では余り馴染みがないのであろうか…。だがこれが意外と言っては失礼だが、なかなか面白かったのである。
 
 英国古生物学会の異端児であるチャレンジャー教授が、奇妙なスケッチブックを発見。それはアマゾン川流域で亡くなった米国人の遺品で、現代には生存しないはずの様々な動物たちが描かれていた。
 それを見たチャレンジャー教授は、アマゾンの奥地には絶滅した恐竜たちが今もまだ生存していると確信する。そして資金提供者などを集めて冒険の旅に出発するのである。
 
 この後の話は本作を観てのお楽しみだが、TVドラマとは思えないほどのスケールの大きさと、映像の素晴らしさを実現させているではないか。それもそのはずCGを担当したのが、全世界で大ヒットしたあの傑作ドキュメンタリー『ウォーキングwithダイナソー』のスタッフたちだからである。
 ことにクライマックスのアロサウルスとの戦いは凄まじい。久し振りにドキドキワクワク感を味わえた。また時代背景が1910年代と言うこともあり、映画の創り方自体も昔のシネマの匂いが漂っており、なんとなく郷愁を呼び覚まされた感があった。
 
 さてコナン・ドイルの『失われて世界』と言えば、過去に二度映画化されている。その中でも私が子供の頃、つまり1960年に製作された作品を、当時の下北沢オデオン座で観た時には、子供心にも大感動したものである。そんなことを思い浮かべながら本作を観たので、なおさら気分が高揚してしまったのだろうか。
 
 
作:蔵研人

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2022年2月22日 (火)

イップマン外伝 マスターZ

★★★★
製作:2018年 香港・中国 上映時間:108分 監督:ユエン・ウーピン
 
 『イップ・マン 継承』でイップ・マン相手に激闘を繰り広げたチョン・ティンチを主人公にした、『イップ・マン』シリーズの番外編である。
 主演のマックスチャンは、イップ・マンのドニー・イェンより10歳近く若い。従って神秘的な輝きは劣るものの、スピード感に溢れた過激な演武には思わず熱くなってしまうだろう。
 
 本作は主な内容は、麻薬犯罪組織とチョン・ティンチとの戦い、そしていつもながら英国人に支配され、役立たずの警察の無能振りに終始している。またお約束の格闘シーンは、「詠春拳vsムエタイ」が堪能できるトニー・ジャー戦、マフィア長楽の女ボスとの戦い、さらに巨漢でプロレス技を繰り出すマフィアのボスとの戦いである。
 
 とにかくギラギラネオンとド派手な看板のオンパレードは、いかにも「香港」だー!という感があったね。それにしてもイップ・マンの時代の香港にはこんな悪徳警察ばかりだったのだろうか。そのあたりがちょっと脚色し過ぎで鼻についたかも…。
 
評:蔵研人

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2022年2月19日 (土)

イップ・マン 継承

★★★★
製作:2016年 香港・中国 上映時間:105分 監督:ウィルソン・イップ
 
 ドニー・イェン主演のイップマンシリーズ第3弾である。舞台は1950年代末の香港、悪徳地上げ屋との戦いと家族との絆を絡めて描かれている。
 見所は病身の妻をかばいながら、狭いエレベーター内でのタイ人空手家との戦い、またあのマイク・タイソンとの3分間の息をのむ凄まじい戦い、さらに正統な詠春拳をめぐるチョン・ティンチとの最終決着へと続いて行く。
 
 どの戦いも緊張感とスピード感が目まぐるしく交差し、目を見張るほどの技の攻防が続く。ことにチョンとの詠春拳同士の戦いは凄まじい。長棒・青龍刀と武器を次々と変えて戦う姿は、凄まじいというより神々しいと言っても良いだろう。ただこの頃ドニー・イェンも50代に突入し、全二作に比べるとややスピードに陰りを感じたのは私だけであろうか。
 
 それにしても、このイップ・マンシリーズは何作観ても飽きないし、その武術の攻防にも圧倒されてしまう。実在の人物の話だし、香港映画特有のおふざけシーンを一切排除した真摯なドラマ仕立てだからかもしれない。
 なおこのあと2019年に『イップ・マン 完結』が製作されているのだが、なんと2018年に本作でイップ・マンと戦ったチョン・ティンチを主役にした『イップ・マン外伝 マスターZ』が上映されているのだ。是非そちらも観てみたいものである。
 
評:蔵研人

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2022年2月14日 (月)

アルキメデスの大戦

★★★★
 
製作:2019年 日本 上映時間:130分 監督:山崎貴
 
 原作は三田紀房のコミックで、日米戦争突入直前の海軍内部の内輪もめ話である。役に立たない巨大戦艦大和に憑りつかれた造船中将平山忠道に対し、これからは航空機が中心になるので航空母艦を建設すべきとする山本五十六。そして余りにも安すぎる平山の見積もりに疑問を感じた山本は、天才数学者・櫂直を軍に招き入れる。その狙いは、彼の卓越した数学能力をもって、戦艦大和建造にかかる費用を試算し直して、計画の裏に潜む軍部の陰謀を暴くことであった。
 
 ところが軍部の規制により、設計図も見積書も何もない状態で、たった二週間後に答えを出さなくてはならない。さらに途中で平山陣営の嫌がらせが入り、急に期限が短縮されてしまうのだ。
 さてこの超難問に櫂直はどのように対処し、どのような答を導き出すのだろうか。それが本作最大の見どころである。と言っても歴史的には戦艦大和は建造されている、だが主人公が負けるはずがない。従ってこの辻褄の合わない答えを、どのようにひっくり返すのだろうか、という結末も見所なのである。
 
 ところでCGの出来は今一つの感があったが、戦艦大和に憧れていた山崎貴監督が描いた戦艦大和の巨大な雄姿と、あっと息をのむ沈没シーンは実に見事で見応えがあった。それにしても、巨額の税金を使って無理矢理建造した戦艦大和が、ほとんど無抵抗のまま3,000余名の人名とともに海の藻屑と化してしまった歴史は皮肉としか言いようがない。
 
 本作の主演は天才数学者・櫂直を演じた菅田将暉であり、脇を舘ひろし(山本五十六)、柄本佑(田中正二郎)、浜辺美波(尾崎鏡子)、笑福亭鶴瓶(大里清)、小日向文世(宇野積蔵)、國村隼(永野修身)、橋爪功(嶋田繁太郎)、小林克也(大角岑生)、田中泯(平山忠道)などが固めている。ちなみにこの中で実在した人物は、山本五十六、宇野積蔵、永野修身、嶋田繁太郎、大角岑生だけであり、どこまでが史実なのかは不明である。
 ただ本来もう少し光っても良い山本五十六役の舘ひろしの影が薄く、やけに平山忠道を演じた田中泯の存在感が大きく感じた。これはまさに個性と演技力の差なのであろうか…。
 
 
作:蔵研人

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2022年2月11日 (金)

15年後のラブソング

★★★
製作:2018年 米国・英国 上映時間:97分 監督:ジェシー・ペレッツ
 
 伝説的ロック・シンガーのタッカー・クロウを崇拝する恋人ダンカンとの長い同棲生活に疑問を感じているアーニー。オタクのダンカンは、いつも強引な自説を押し付けてくるし、子供嫌いで子は創らない主義者だ。
 そんなある日、アーニーに一通のメールが届くのだが、なんとその発信者はタッカー・クロウその人であった。またその頃ダンカンは後輩の女性と浮気してしまう。そんなことが重なって、イギリスの港町サンドクリフとアメリカ・ニュージャージー州の田舎町で、彼らの奇妙な三角関係が始まるのである。
 
 ラブコメという触れ込みであるが、コメディー味はだいぶ抑えられていて、ダンカンがその多くを引き受けていたような気がする。従って彼が主人公では役不足だなと感じていたら、やはりイーサン・ホーク演ずるところのタッカー・クロウが主役だった。もちろんヒロインはアーニーを演じたローズ・バーンである。
 
 ラブストーリーとしては薄味で、過激なラブシーンもなく特に大きな盛り上がりもなく、気の抜けたサイダーのような感があったね。また邦題が暗示している無駄な15年は、それほど強烈に描かれていないが、もしかするとこの監督自身の本音なのかな。
 
評:蔵研人

 


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2022年2月 5日 (土)

少女がくれた木曜日

著者:新井輝
 
 気が付くと、青山正吾は無限に続く巨大なチェス盤のような床の上に、独りきりで立ちつくしていた。ここがどこかは全く分からないし、直近の記憶もほとんど残ってないのだ。
 もしかするとこれは夢かもしれない…うんきっと夢に違いない。正吾が押し寄せる不安を拭い去ろうとしたとき、そこに突然トーカという名の少女が現れる。「正吾クン、これは夢じゃないよ」、なんと彼女は宙に浮いているではないか。
 
 正吾が迷い込んだのは「生と死の間の世界」だったのである。そして天使のようなトーカが語ったのは、実に摩訶不思議な事実であった。つまり正吾はある事故に巻き込まれて死んでしまったというのだ。ただ死んだ一日をあと三回繰り返すことが出来るらしい。
 なんだかよく理解できないまま、正吾は元の世界に舞い戻り、事故を回避しようとするのだが、なかなか運命に逆らうことができない。一体どんな事故なのか、どうすれば回避できるのか、それは読んでのお楽しみとしておこう。
 
 何度も同じ1日を繰り返すタイムループものと言えば、映画では『恋はデジャヴ』、小説では北村薫の『リセット』が有名だ。また蘇るたびに殺されてしまうというミステリーなら、西澤保彦の『七回死んだ男』がある。おそらく本作は、それらの作品群等をブレンドして創られた「学園ミステリー」と言っても過言ではあるまい。
 中盤からはドキドキ展開が多く、あっという間に読み切ってしまった。そしてハッピーエンドも嬉しかったのだが、正吾の謎解き部分はかなり無理があったね。またプロの作家としては、ストーリー構成が単調だし文章もいまいちかな…。
 
 
評:蔵研人

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2022年2月 2日 (水)

ライド・ライク・ア・ガール

★★★★☆
 
製作:2019年 オーストラリア 上映時間:98分 監督:レイチェル・グリフィス
 
 オーストラリア競馬界で最高峰のレースであるメルボルンカップ。その偉大なレースを2015年に女性騎手として初めて制した「ミシェル・ペイン」の半生を描いた実話ドラマである。
 
 彼女は牧場を営む調教師の家で10人兄妹の末娘として生まれている。またそのうち8人が騎手になるという驚きの競馬一家であった。ただ残念ながら、母親は彼女の生後間もなく亡くなっている。しかしながら残された家族たちは、皆それぞれの役割を果たし助け合いながら逞しく育ってきた。
 そんな環境の中で育ったミシェルは、やがて姉・兄同様に騎手を目指すようになってくる。だが姉が落馬で命を失ったため、父は彼女が騎手になることに反対する。しかし負けん気が強く頑固な彼女は、父に逆らって無理矢理騎手への道を歩み始めてしまう。やがてデビューを迎えミシェルだったが、落馬を引き起こして騎手生命にも関わる大けがを負うことになる。
 
 本作は「ミシェル・ペイン」の伝記と言うだけではなく、TVの競馬中継を観ているだけでは伝わらない競馬のド迫力をヒシヒシと伝えてくれた。それにしても騎手とはこれほど危険な職業だったのか。あのスピードを誇る巨大な馬体群の下敷きになったらひとたまりもないだろう。
 彼女は3200戦の中で、実に17回の落馬で16か所の骨折を経験しているという。日本の競馬界でも、落馬により死亡または引退した騎手は50人以上を数えている。競馬がいかに危険な教義であるかの証であろうか。
 
 さてダウン症で厩務員の兄・スティーヴィーの優しい瞳には心惹かれるものがあったが、なんと演じたのは本人そのものだったと知って驚いてしまったのは決して私だけではないだろう。ミシェルはこのダウン症の兄と一番仲が良かったという。
 また本作は実話のため、クライマックスのメルボルンカップでは、すでにミッシェルが優勝することは分かっている。分かっているのだが、その瞬間は感動の涙に包まれてしまうのである。
 テンポのよいストーリー展開、まさにドンピシャのキャスト陣、スケールの大きさとド迫力、美しい映像に心地よい音楽、そして心に染み渡る感動。久々に実に映画らしい映画に遭遇できたことに感謝したい。
 
評:蔵研人

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2022年1月29日 (土)

ジュディ 虹の彼方に

★★★★
製作:2019年 米国 上映時間:118分 監督:ルパート・グールド
 
 『オズの魔法使』『スタア誕生』で知られる女優で歌手のジュディ・ガーランドの波乱の半生を描いた伝記ドラマである。本作では47歳の若さで亡くなる半年前に行ったロンドン公演でのジュディの行動を中心に、若かりし頃の回想を織り込みながらじっくりと描いて行く。
 
 ジュディ・ガーランドは、1941年に作曲家のデヴィッド・ローズと結婚する。また翌年妊娠したのだが、当時カリフォルニア州では違法だった堕胎手術を受けている。そして1943年に離婚。さらにこの頃から神経症と薬物中毒の影響が表面化し始め、撮影への遅刻や出勤拒否を繰り返すようになってしまう。
 その後自殺未遂を繰り返しながらも、『スタア誕生』で銀幕復帰し、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。そしてアカデミー主演女優賞にもノミネートされている。ただ相変わらず奇行と自殺未遂を繰り返し、私生活は荒れ果てて通算5回の結婚を重ねたようである。
 
 この難しいジュディの役柄をレネー・ゼルウィガーが実に巧みに演じている。また演技だけではなく歌唱力も抜群でなくてはならない、そのうえ彼女自身の女優人生も、ジュディとぴったり重なっているようだ。だからまさにこの役をこなせる者は、彼女以外にいないだろう。そしてラストステージでの彼女の歌と演技と存在感には、思わず感動で涙ぐんでしまった。もちろんその後彼女は本作で、当然の如く第92回アカデミー賞主演女優賞を受賞している。
 
 さて結局薬物依存で若くして亡くなってしまったジュディであるが、子役のころから期待され続けこき使われ覚せい剤漬けで、ぼろきれの様になっていたのかもしれない。日本にも美空ひばりや江利チエミなど、似たような境遇の歌手兼女優がいたが、華やかな芸能界の裏ではこのような「地獄」も併存しているのであろうか…。
 
 
評:蔵研人

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